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枝が邪魔をして、なかなか朝日岳の姿を確かめられないことに少々イライラしながら登っていくと、
突然 展望の開けた場所に辿り着いた。そこには 『 展望所 』と書かれた標識も立てられている。
時刻は 9時10分。
まず目に付くのが、正面右に見える大きく崩壊した場所である。セメントの原料とする石灰を採取する現場ではないかと思えるほど、
灰色の岩肌が大きく露出している。
しかも、その岩にはパワーショベルなどの機械で削ったのではと思われるような跡まで見える。
無論、そんなはずはなく、それは岩自体の特徴のようであるが・・・。
とにかく なかなかの迫力である。 |
ここからの展望は、
朝日岳の白ガレだけではなく、南アルプス深南部の山々を見ることができる。
目を一番左(西)に向ければ、前黒法師岳の美しい三角錐が見える。その右後ろの山は黒法師岳のようだ。
どちらも魅力的であり、いつかは登ってみたいものである。ただ、前黒法師岳はこの寸又峡から登れるが、黒法師岳は反対側の天竜区側からアプローチする必要があり、
横浜からはちょっときついかもしれない。
目の前の松の木が邪魔をしているが、黒法師岳の右手にも山々が続く。無論この時は山の名を知るよしもない。 |  |
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帰宅してからこの展望所から見えた山々を調べてみた。
松の木を間に挟んで、黒法師岳の右に見える山は丸盆山、その右は鎌崩ノ頭、そして大きく右に裾野を広げている山は不動岳のようである。
鎌崩ノ頭には鋸尾根と呼ばれる難所があるようで、
鋸 岳にも匹敵する厳しい岩場の崩壊地があるようだ。
一方で、鎌崩ノ頭と不動岳の間には鹿ノ平と呼ばれるササ原が広がっているようで、
写真を見ただけであるが、その伸びやかな広がりに是非とも行ってみたい という気にさせられたのであった。 |
さらに右、つまり北の方に目をやれば、
朝日岳の尾根の向こうに池口岳と思われるが山見える。
池口岳のもう少し右側も見えれば、光岳も見えるのだが・・・。
池口岳の左に見えるのは合地山というらしい。
しかし、それにしても肝心の朝日岳の姿が木々に隠れてしまっていて見ることができないのが残念である。
ここまで 2時間半ほど休みなしで来たので、岩に腰を掛けて休憩する。
朝日岳の白ザレを眺めつつ、握り飯を頬張る。地図では朝日岳頂上まであと 1時間半となっている。11時前には着けそうである。
9時24分、展望所を出発。 |  |
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5分程先に進むと、またもや 『 展望所 』 の標識が現れた。
ここからは、樹林の間から朝日岳の姿を見ることができるようになっている。川根本町も良く考えている。
これで 朝日岳の姿を見ることができないことへのイライラは解消である。白ザレの場所もよく分かる。
先ほど、朝日岳頂上まで 1時間半ほどの距離であることを確認したが、
それにしてもまだまだ遠そうであり、さらに傾斜もきつそうである。
気を引き締めて先へと進む。 |
第二の展望所からさらに少し進むと、
道は左側の尾根を登っていくようになる。
その登り口の所に写真のような面白い木を見つけた。
2つの木が絡み合っているもので、俗に言う 『 夫婦松 』 といったところであろう。
なお、下の文字にカーソルを当てると、反対側から見た写真が表示されます。
但し、ActiveX コントロールの実行を許可して下さい。
夫婦松1
夫婦松2
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