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周囲の樹木も徐々に変わり始め、マツ類が多かった斜面からコメツガなどの木々が見られる様になる。
コケ類、倒木なども出てくるようになり、ようやく南アルプスの山という感じが出始める。
と思ったら、すぐに写真の様な場所を登ることになり、またまた雰囲気が変わることに戸惑う。
やがて、周囲は樹林が切れて草地や倒木が目立ち始める。
ここからは樹林の間にハッキリと山を見ることができたのだが、何せ見える範囲が狭く、全くどこの山なのか分からない。
しかし、そこからほんの少し進むと、樹林が切れて展望が大きく開けた場所に飛び出した。ようやく欲求不満解消である。 |
写真で、山の下に見える集落は、
恐らく上村近辺ではないかと思われる。
そしてその後ろに連なる山々は金森山 (左のピーク)、曽山 (写真中央 右の 2つのピークの右側) といった山々のようだ。
そして、その後方に中央アルプスの山々が広がっている。
先程の金森山の真上、中央アルプスのさらに奥には御嶽らしき山がうっすらと見える。
御嶽から右の方に目をやれば、最初に目立つ突起は恐らく安平路山であろう。
写真の中央辺りの突起は越百山、
そして右に南駒ヶ岳、赤梛岳、空木岳と続いている。
赤梛岳の下に白く見えるのは百間ナギらしい。さらに右に目を向ければ、宝剣岳、伊那前岳も見える。 | |
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展望地から草付きの斜面を数分登れば、登り着いた所は黒薙と呼ばれる崩壊地であった。
時刻は 8時36分。
ここはその名の通り、大きくガレて土がむき出しになっている場所で、その土の色は黒っぽい。
道はこの黒薙の縁を緩やかに登っていくことになる。 |
この黒薙からは本日の目的地である池口岳の姿を見ることができる。
ただ、この場所から池口岳は東南東にあり、そのため逆光気味なのが残念である。
それでも、その双耳峰 (北峰と南峰) を十分に確認できる。
池口岳の右にはこれまた双耳峰である鶏冠山が見える。
この池口岳と鶏冠山の鞍部には鹿ノ平と呼ばれるササ原の地があると聞く。
昨年登った不動岳手前にも素晴らしい景観の鹿ノ平があったが、
同じような別天地なのだろうか。 | |
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南西方面を見やれば、なかなか形の良い山が見える。
帰宅後に調べてみると、どうやら熊伏山という名の山らしい。標高は 1653.3mと 2,000mにも満たない山だが、
なかなか存在感のある山である。何でも 信州百名山にも選ばれているらしい。
黒薙の縁を登り、少し樹林帯に入ると、三角点のある場所に到着した。
1,837.5mの 三等三角点である。時間は 8時42分。
この三角点を区切りと考えていたので、休憩とする。どうせなら、先程の黒薙の縁で休めば良かったのだが、
まあ タイミングの問題で有り、仕方がない。 |
5分程休んだ後、出発する。
道は三角点を通過したため、下りに入る。あまり大した下りではないが、帰りはちょっと面倒かもしれない。
登山口にあった登山ガイド図では、ここから 『コイワカガミ街道』 となっているが、
まだ時期が早いのか、それとも遅いのか、花をつけているコイワカガミは見ることができなかった。
その代わり、この辺から ギョリンソウをチラホラと見かけるようになる。 | |