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アイゼンを装着した後、暫し 休憩して周囲の景色を楽しむ。
木曽駒ヶ岳方面を見れば、
その左後方に 白き山が見える。乗鞍岳である。
乗鞍岳の右に連なるはずの北アルプスの山々は、
木曽駒ヶ岳に遮られて見えないが、これから三ノ沢岳へと向かえば、
角度的に見ることができるはずである。 |
宝剣岳の右に目をやれば、
伊那前岳、
そしてその後方に八ヶ岳が見えている。
雲一つないこの快晴の下、山に来られたことに感謝。
となると、前回登った時に全く展望を得られなかった宝剣岳には、
是非とも登りたいところである。多少無理をしても登ろうと決める。 | |
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そして、さらに目を右にやれば、南アルプスの山々が続く。
塩見岳までのラインナップは先程述べたとおりだが、
さらに塩見岳の右には荒川東岳 (悪沢岳)、
荒川中岳、荒川前岳が続き、さらには小赤石岳、赤石岳、
奥聖岳、前聖岳、
上河内岳と続いている。
写真は、その荒川東岳から聖岳、
上河内岳へと続く山並み。荒川東岳の左に見えるのは、
烏帽子岳、前小河内岳と思われる。 |
そして、南を見れば、
先程まで島田娘に隠れてあまりその姿が見えなかった空木岳が、
グッとその姿をせり上げてきており、南駒ヶ岳と並んで美しい姿を見せている。
また、先程も述べたように、熊沢岳が意外に美しく、堂々とした姿を見せているのに驚かされる。
なお、熊沢岳の右後方に見えている山は、
どうやら安平路山のようである。 | |
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9時13分、三ノ沢岳に向けて出発。
雪渓を下る。雪の上に踏み跡は残っているものの、強い風のためか、あるいは このところ気温が高いので融けるのが早いのであろう、踏み跡は消え気味である。
ただ、天気が良いので三ノ沢岳まで見通すことができ、ルートは迷いようがない。当然、三ノ沢岳に登るのは小生が 本日初めてのようである。
写真のようなところを進む。雪は固いので安心と思っていたら、岩場に近づいた最後の所で、
ズボッと潜ってしまった。 |
一旦、雪の無い、ハイマツと岩がある部分を横断した後、
さらに下る。
目の前には三ノ沢岳が大きな三角形の姿を見せており、その頂上に至るまでに ナイフリッジ状になった残雪、そして雪の急斜面が続くなど、
少々スリリングな展開が待ち受けている。
楽しみでもあり、先程 雪に潜ってしまったこともあって、少々不安でもある。 | |