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右下を見やれば、千畳敷カール、駒ヶ岳ロープウェイ 千畳敷駅が見える。
千畳敷駅を出発したのが、8時23分。
そして今は 13時9分。既に 5時間近く経過しているが、ロープウェイを使用して最初の厳しい登りをカットし、
2,612mからスタートしたので、体力的にはまだ十分に余力がある。
なお、写真では分かりにくいが、カール斜面の雪に横方向の亀裂が結構入っている。
この後、斜面の雪は崩れ落ちる ということもあるのだろうか。 |
そしてすぐに岩のトンネルに到着。
23年前、この宝剣岳に登っているが、その時は こうした岩のトンネルがあったことを記憶していない。2年前に再登山して、
こんなトンネルがあったのだと感心したのだった。今はその岩を 逆方向から潜る。
抜けた先には 白根三山が見えるが、
逆方向であれば、御嶽が見える。
岩をくぐり抜けると、岩に打ち付けられた鉄の足場を登り、やがて庇のように飛び出した岩の横を 鎖を使って登るようになる。
ここからの南アルプスの眺めは素晴らしい。 | |
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また、南の方向を見やれば、中央アルプスの主稜線がずっと続いているのが見える。
そしてその先には、空木岳、
南駒ヶ岳が見えている。そこを目指し、
今 一度この主稜線を縦走してみたいものである。
本日のように、ロープウェイを使ってしまえば、日帰りも可能であろうが、やはり 23年前のように下から登って、
ユックリと歩きたいものである。
下方の千畳敷カールに目をやれば、写真では分かりにくいが、先程も述べたように、
カール斜面を覆う雪に水平方向の亀裂がいくつも見えている。 |
13時16分、宝剣岳の頂上に到着。
今回は 快晴の下、頂上を踏めたことに感謝したい。
頂上には 2つの祠があり、
一方の祠の横には 『 手力雄尊 (たぢからおのみこと 手力男命) 』 と彫られた石が置かれている。
まさに頂点となる 頂上の岩の上に乗るのは、身体が硬い身には至難の業。その一段下の足場に登り、
周囲の景色を堪能する。
今まで見てきた光景の集大成であるが、印象的なのは 木曽駒ヶ岳と
乗鞍岳が並んでいる姿である。
乗鞍岳の手前、木曽駒ヶ岳の左斜面途中には、
頂上木曽小屋が見える。 | |
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頂上の岩から三ノ沢岳を眺める。本当に形の良い山であり、本日 快晴の下に その頂上を踏めたことが大変嬉しい。
また、三ノ沢岳の左後方には、うっすらとではあるが 恵那山も見える。
ところで、写真ではボケ気味であるが、平らになっている宝剣岳頂上の岩の上に、
人工的に彫られたような四角い凹みが見える。
もしかしたら、昔 この場所に祠が置かれていたのかもしれない。 |
写真は、宝剣岳頂上より、
これから下る予定の宝剣山荘方面を写したものである。
赤い屋根の天狗山荘右下、駒飼ノ池方面へと下る斜面では、雪上訓練が行われているらしく、その訓練のかけ声がこの頂上まで届く。
13時23分、下山開始。宝剣山荘側へと下る。
南側からの登りでは、岩場に雪は皆無であったが、こちら側は結構 雪が残っている。但し、登下降にはほとんど邪魔にならない程度。
鎖場を順調に下り、最後は 雪渓を滑るようにして下りて、宝剣山荘前には 13時35分に到着。
山荘横の岩場で 暫し休憩する。 | |
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休憩しながら、下ってきた方向を見やれば、宝剣岳の岩峰、そしてその右手前に天狗岩 (鉄人28号みたいである)、
さらには天狗岩の右手に三ノ沢岳が見える。
さて、ここは考えどころである。
このまま 乗越浄土経由にて千畳敷駅まで下山しても良いのだが、体力的には まだまだ余裕がある。従って、
地図を見ながら木曽駒ヶ岳の往復を検討する。
地図では、ここからの木曽駒ヶ岳往復は 110分。さらに千畳敷カールの下りには 30分を要する。
従って、合計 2時間20分程を見ておけば良いわけで、悠々とロープウェイの最終時間に間に合うことになる。
ということで、13時44分、木曽駒ヶ岳に向かって出発する。 |