笠ヶ岳 ( 笠ヶ岳:2,897.8m ) 2014.9.9-10 登山



【PHOTO & 記録 笠ヶ岳 1】

8月は夏山登山最盛期であるにも拘わらず、 結局 8月5日に登った荒沢岳を最後に、山には行けずに終わってしまった。
荒沢岳登山の後、山に行くチャンスは何回かあったものの、小生の都合が悪かったり、狙っていた山域の天候が芳しくなかったりといった状態が続き、 一方で暑い中、さして登りたくない山に登るのも億劫と思っているうちに、結局月が変わってしまったというところである。
一応、それでも 8月には美ヶ原 (どちらかというと散策)荒沢岳の 2山に登ってはいるのだが、どちらも 2,000m前後の山であり、 夏山に相応しい山という訳ではないのでやや欲求不満の状態である。

そして月が変わって 9月、ようやく登りたい山域の天候が良さそうなことから、 1ヶ月ぶりに山に登ることにする。
行き先は北アルプスの笠ヶ岳笠ヶ岳は 1990年に常念岳槍ヶ岳笠ヶ岳と縦走して登っているものの、当時に比べて周囲の山々の名前を良く知った現在、 恐らく楽しみ方も違うであろうとの思いから、いつか再登山したいと思っていた山である (無論、槍ヶ岳も再登山したい)
登山ルートであるが、笠新道を登り、下りはクリヤ谷に下ることに決め (前回は双六小屋からの縦走のため、 笠新道を下ったのみ)、それ故 今回は無理をせずに笠ヶ岳山荘で 1泊することにする。

となると、そんなに早く歩き出すこともなかろうと、 奥飛騨温泉郷 新穂高温泉 深山荘隣の新穂高第3駐車場 (無料駐車場) に 6時頃に着けば良いと考え (8月にはなかなか駐車場所を確保するのが難しいが、 9月ともなればそれ程混んでいないであろうと考えた)、9月9日 (火) の朝 2時過ぎに横浜の自宅を出発する。
8日は中秋の名月であり、9日のこの時間でも上空に月を見ることができるはずであるが、残念ながら横浜は雨、少々先行きを心配しながら出発する。
横浜ICから東名高速道に乗り、海老名JCTにて圏央道へと進み、八王子JCTから中央高速道に入る。雨の方は横浜を離れるにつれ止み始め、 小淵沢ICを通過する頃には上空に中秋の名月も見ることができるようになったのだった。
岡谷JCTから長野自動車道に入って松本ICまで進み、国道158号線 (野麦街道) に入る。 このルートは上高地に行く際に車を駐める沢渡へと続く道なので、もう慣れたものである。

その沢渡を過ぎると、やがて上高地への入口となる釜トンネルとなるので、 その手前を左折し、有料道路である安房峠道路に入る。
長いトンネルを 2つ抜け、平湯IC口からはそのまま国道471号線を北上する。山間を抜け、新平湯温泉郷に入り、やがて栃尾の交差点を右折する。 この道は県道475号線であり、新穂高温泉へと通じている。
槍見温泉を過ぎると、やがて道はスノーシェルター内を進むことになるが、途中、左手に深山荘の案内を見たところで左折してスノーシェルターから抜け出る。 そして、暫く進めば新穂高第3駐車場である。到着時刻は 5時35分。

150台駐車できるという無料駐車場は、予想に反して、平日にも拘わらず 90%方埋まっており、 空きスペースは 10台強という状況。これにはビックリであった。

 
 

コンビニ購入のお握りを車内にて食べた後、身支度をして 5時49分に駐車場を出発する。
上方を見れば、雲一つない空に抜戸岳と思しき山 (写真 左の山) が朝日に輝いている。 9時頃から晴れとの予報であったが、どうやら天候は前倒しで回復しているようである。嬉しい限りだが、 一方でガスが早く上がってくるのではないか との懸念も生じる。

駐車場の奥へと進み、登山者用の道へと入る。
暫く蒲田川 (がまたがわ) 沿いを進んでいくと、道は先程のスノーシェルター出口の少し先にて県道475号線に合流することになる。
車道を暫く進むと、建て替えられたばかりの新穂高登山指導センターに到着。用意してきた登山届を提出し、 センター左側の左俣 (ひだりまた) 林道を進む。

暫く進むと、右手の蒲田川越しにロープウェイ駅が見え、その左奥に涸沢岳、 蒲田富士が見えてくる。
さらに舗装道を緩やかに登っていくと、やがてロッジ ニューホタカが左に見え、その先に車止めのゲートが現れる。

ここからも林道歩きはまだまだ続く。
砂利道、コンクリート舗装が入り乱れた道を進む。
やがて、左に巨大な谷が顔を出す。恐らく穴毛谷と思われるが、砂防堰堤が続く先には笠ヶ岳 から抜戸岳へと続く稜線が見えている。
その後方は青空、テンションが上がる。

『 通行注意 』 の警告板がある中崎橋を渡り、 北陸電力の電源用取水口の小屋を過ぎると、再び視界が開け、 青空に映える笠ヶ岳の稜線が見えるようになったが、 その斜面には崩れ落ちてきた岩々が川の流れのように蛇行しており、それがこの林道ソバまで及んでいる。

岩小舎沢のようであるが、24年前に笠ヶ岳からの下山に使った (旧) 笠新道は、 この辺へと下り着いていたようである。無論、この時はそのようなことを全く知らなかったのだが・・・。

その岩小舎沢から 4分程先に進むと、ようやく笠新道登山口が現れた。
時刻は 6時53分。
登山口には沢から引いた水が流れており、さらには大きな石が足場として組み上げられていて なかなか立派である。

登山道はいきなり急登となるが、少し登ると傾斜も落ち着き、 ブナの原生林の中を九十九折に登って行くようになる。

登山道上に危険な所は全くないものの、足下には大きな石がゴロゴロしている箇所が多くあるため、 ペースが掴みにくい。
途中までは、ひたすら展望が利かない樹林帯を登り続けるのだが、慰めになるのが要所に置かれている標識。 標高表記とともに、チョットしたコメントが添えられているのが嬉しい。

1,450mの標識から少し登った所で振り返ると、 樹林越しに槍ヶ岳らしき山が見えた (写真)
ただ、槍ヶ岳にしては少し太めであるし、また穂先の左右に余計なものが見えるのでおかしいと思ったのだが、この疑問は展望が大きく開ける場所に出て、 氷解したのであった。
実は、写真の山は槍ヶ岳ではなく、大キレットにある長谷川ピーク。 とんだ勘違いであったが、この時は槍ヶ岳と思っていたので、テンションが上がったのだった。

この場所で トレラン風の若者に追い抜かれる。 笠ヶ岳日帰り登山かも知れない。

展望のない樹林帯歩きがその後も続くが、1,700mの標識を過ぎると、 樹林越しにて途切れ途切れではあるものの、周囲の山々が徐々に見え始める。
まずは、西穂高岳から 奥穂高岳へと続く稜線が現れる (写真)
写真では、一番左に見える岩峰がジャンダルム。その左にある奥穂高岳は、残念ながら木の葉に隠れている。
ジャンダルムの右にあるピークが天狗ノ頭、そして間ノ岳、赤岩岳と続き、最後のピークが西穂高岳である。



笠ヶ岳 登山データ
上記登山のデータ 登山日:2014.9.9-10 天候 : 9日 快晴後ガス、10日 晴れ後曇り 単独行 山中 1泊
登山路(1日目) 新穂高第3駐車場−新穂高登山指導センター−(左俣林道)−中崎橋− (左俣林道)−笠ヶ岳登山口−標高 約 1,920m(杓子平までの中間点)−杓子平−笠新道分岐−抜戸岩−笠ヶ岳山荘−笠ヶ岳−笠ヶ岳山荘(泊)
(2日目) 笠ヶ岳山荘−笠ヶ岳−笠ヶ岳山荘−抜戸岩−笠ヶ岳山荘−笠ヶ岳−雷鳥岩−水場−クリヤ谷−槍見温泉登山口−新穂高第3駐車場
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT− (中央高速道)−岡谷JCT−(長野自動車道)−松本IC−(国道158号線)−中の湯−(安房峠道路)−平湯IC口−(国道471号線)− 栃尾−(県道475号線)−深山荘入口−新穂高第3駐車場(車にて)
交通復路:新穂高第3駐車場−深山荘入口−(県道475号線)−栃尾−(国道471号線)− 平湯IC口−(安房峠道路)−中の湯−(国道158号線)−松本IC−(長野自動車道)−岡谷JCT−(中央自動車道)−大月JCT− (中央自動車道)−都留IC−(富士みち)−(県道24号線)−(道志みち)−青山−(国道412号線)−平山坂下−(県道54号線)− 箕輪−(県道65号線)−一本松−上依知−(県道508号線)−下当麻−(県道507号線)−相模台団地−(県道50号線)−中央林間− 鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小学校入口−上瀬谷小東側−瀬谷 (車にて)

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