笠ヶ岳 ( 笠ヶ岳:2,897.8m ) 2014.9.9-10 登山



【PHOTO & 記録 笠ヶ岳 6】

 

17時からの夕食時、窓の外を見るとガスは引いており、 笠ヶ岳山頂が見えているではないか。
そそくさと夕食を済ませ、外に出て頂上を写真に収める。これで一安心。
しかし、疲れていたのか、あるいはビールを飲んでいたためか、再度登る気にはなれず、明日に望みを託すことにする。

明日の天候は 晴れ後曇りとのこと。
期待できそうである。

周囲を覆って視界を遮っていたガスはその後もドンドン引き始め、 山荘から周辺の山々が見えるようになる。
北には黒部五郎岳薬師岳が見える他、 剱岳立山もその右後方に見えている。
さらには、水晶岳 (黒岳)鷲羽岳 (写真 真ん中の三角形の山)、 野口五郎岳なども見え、ようやく溜飲を下げたのだった。
できうれば、稜線に立った時に得たかったこれらの展望であるが、こればかりはどうにもならない。

やがて、夕日が周囲の山々に当たり出すまでに周囲の状況は回復し、 今は笠ヶ岳から 抜戸岳へと続く稜線の斜面に日が当たって、輝いている。
抜戸岳の右後方には槍ヶ岳も姿を見せており、 夕日はやがて槍ヶ岳も照らすようになったのだった。

となると、やはり抜戸岳方面からの笠ヶ岳の姿をどうしても見たくなるが、 これは明日に賭けるしかない。
しかし、そのためには往路を戻らねばならないことになり、当初の計画であるクリヤ谷への下山が叶わなくなる。 悩ましい。

こちらは奥穂高岳方面 (左から 北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、ジャンダルム、天狗ノ頭)
未だガスというか、雲が少し残っているが、この後 雲もスッカリなくなり、夕日が穂高連峰の斜面を明るく輝かせたのだった。

昨日の中秋の名月に続き、本日 9月9日は スーパームーンが見られるとのこと。 そのため、18時過ぎに外に出て月の出を待つ。
幸い、周囲のガスは完全に引いており、18時10分頃には大キレット後方に残る雲から スーパームーンが顔を出してくれたのだった。
小生のカメラでは写真のように小さくしか写っていないが、小屋前に備えてある望遠鏡にて大きな月を見ることができたのだった。

本日は杓子平に登り着いて以降 散々であったが、夕刻になってからは良いことばかり。 明日への期待が膨らむ。

【 2日目 】
朝食は 5時。その後 外へ出てご来光を待つ。
残念ながら日が昇ってくる穂高連峰方面は雲が多く、 ご来光を見ることはできなかったが、周囲の雲が徐々に赤く染まっていく光景は、なかなか素晴らしいものであった。

穂高連峰方面は雲が多いものの、 ありがたいことに反対側の 笠ヶ岳方面には雲一つなく、 頂上がスッキリ見えている。

やはり、抜戸岳方面からの笠ヶ岳の姿を見たいため、クリヤ谷へと下るのを諦め、 往路を戻ることにする。
そのため、まずは空身にて頂上を目指す。時刻は 5時39分。

昨日はガスで何も見えなかったため、つまらないことを考えながら登ったのだったが、 視界の良く利くようになった本日も、途中のガラ場では昨日と同じことを思いながら登る。
それ程、大きい岩屑が累々と積み重なった山である。

頂上の祠前には 5時50分に到着。
祠周辺が朝日に赤く染まっている。



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