笠ヶ岳 ( 笠ヶ岳:2,897.8m ) 2014.9.9-10 登山



【PHOTO & 記録 笠ヶ岳 10】

 

急坂が一段落した所で 笠ヶ岳を振り返る。
こちら側から見る笠ヶ岳は、丸い山頂をした鈍角三角形で、抜戸岳側から見たそれとは全く趣が違う。
やはり、笠ヶ岳は抜戸岳側から見た方が美しい。

前方に乗鞍岳御嶽を見ながらの下降が続く。

笠ヶ岳から南西に派生する尾根を下っていくのだが、 途中からその尾根と分かれ、南東に延びる枝尾根を下るようになる。
枝尾根の斜面中腹を下っていくと、下方前方に鋸歯のようなピークの連なりが見えるようになる。
まさか、あのピークを 1つずつ越えていくのではないだろうな と心配したが、どうやら道はその西側を巻いていくようである。

先程 抜戸岳方面へと下った時と同様、 こちらでも途中 何回も笠ヶ岳を振り返ってしまう。
少々色づき始めた斜面の先に見える笠ヶ岳の姿は、やはり抜戸岳側から見たそれとは全く雰囲気が違う。
抜戸岳側から見た笠ヶ岳『 優美 』 という言葉が似合うが、 こちら側から見るそれは なかなか適当な言葉が見つからない。強いて上げれば、『 無骨 』 ということになろう。

草しか生えていない東側斜面を下った後、ハイマツの多く生える西側斜面をジグザグに下る。 この辺はハイマツが煩く、また足下にも浮き石が多くあり、しかもなかなか急傾斜なので歩き辛い。

ハイマツの斜面をジグザグに下る。
途中、時間を確認すると 8時40分を過ぎている。
朝飯を食べてから既に 3時間半を過ぎていること、前方に見える鋸歯の下を進むようになると日が当たらず休憩場所がなさそうなこと などを考慮して、 斜面の途中にあった岩場で早い昼食とする。
笠ヶ岳山荘で作ってもらった弁当を食す。中味は朴葉寿司。この飛騨地方の名物のようだ。
15分程休憩した後、斜面をさらに下る。

下り着いた所は、恐らく穴毛谷の四ノ沢左俣の上部。
下方を見れば脆そうな岩場が谷へと落ち込んでいる。

この岩場を過ぎれば、先に見えた鋸歯の連なりの西側を巻いて進むことになる。
今まで明瞭だった道も、ここからは結構 草木が煩く、少々荒れ気味の感じを受ける。
右手には笠谷へと続く支流の谷 (写真)。こちら側は緑が美しい。

滑る足下、ゴロゴロした岩、煩い草木に手を焼きながら進んで行くと、 やがて鋸歯と鋸歯との鞍部に登り着く (4つあるピークの 2番目と 3番目のピークの間)。時刻は 9時42分。
ここからは今まで隠れていた東側が見られるようになり、新穂高ロープウェイ、 そしてその上方には霞沢岳の姿が見えている。

また、ここには少し庇のようになった岩があり、 その下方にテント場らしきものが作られていた。一張りしかテントは張れないが、上部には岩の庇、 周囲には人によって積み上げられた石の囲いができている。
この道を作る際に利用されたのだろうか。

また、ここから 笠ヶ岳方面を振り仰げば、 先程 下ってきたハイマツの斜面  (ハイマツの中にジグザグに付けられた道が見える)、 穴毛谷 四ノ沢左俣の上部の崩壊地、そして、抜戸岳方面から見た姿に近い形を見せ始めた笠ヶ岳の頂上が見える。

それにしても笠ヶ岳頂上は遠く、高い。
こちら側から登ってくる登山者が疲れていた場合、この笠ヶ岳の姿を見て心挫けるかもしれないことが想像される。 体調十分ならば、逆に闘争心に火が付くのかもしれないが、いずれにしてもここに留まる訳には行かず、登っていくしかない。



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