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暫く台地状の状態が続き、とても歩き易い。
この辺もササ原ではあるが、道の周辺のササはキレイに刈り払われており、全く問題ない。手入れをされている地元有志の方々に感謝である。
この樹林帯では、ホウロウ製の標識が木に打ち付けられており、
そこには十石山の文字とともに 『 さくらフィルム 』 と書かれている。
毛無山や
谷川岳 −
万太郎山間にあった標識 (いずれもマツダランプ) と同じく、
かなりレトロな標識である。
ちなみに、さくらフィルムは小西六写真工業株式会社 (後にコニカ株式会社に改称) の製品で、
カラーフィルムで言えば、さくらカラー → サクラカラー → コニカカラー → コニカミノルタカラーフィルム と商標を変え、
最終的に事業撤退している。
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小広場を過ぎても暫くササ原の平坦な道が続く。
途中、木の根の部分が子供 1人入れそうなほどの洞 (ウロ) になっている木の横を通り過ぎる。
さすが、自然林には色々と面白い木々を見ることができるものだと感心する。
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やがて、右手樹林越しに山が見えるようになる。
富士山のような形をしており、なかなか立派なその姿に驚かされるとともに、近辺に こんな立派な山があったっけとの疑問が湧く。
方角的には霞沢岳方面であるが、
霞沢岳のイメージとは少し違うような気がする。
その後、暫く進んでいくと、その富士山型の山の左後方の山もよく見えるようになってきて、
その山こそが霞沢岳と確認したのであった。
となると、富士山型の山の名をますます知りたくなるが、後ほど、休憩時に調べたら、
富士山型の山は霞沢岳の南にある 2,553mのピークであることが分かる。
無名峰であるが、樹林越しにこの山が見えた時は、かなりインパクトがあったのだった。
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道の方は暫し緩やかな勾配の登りが続き、
少し傾斜が強くなったかと思うと、再び緩やかな勾配の道に変わるといったパターンが続く。
道が尾根の左下を進むようになると、今度は樹林越しに中央アルプス、
そして鉢盛山が見えるようになる。本日は快晴だが、逆に明るすぎて東や南の方は少々見えにくい。
なお、写真は中央アルプス。写真では分かりにくいが、
真ん中の一番高い山が木曽駒ヶ岳。
その左には木曽前岳、麦草岳 (と思う) が続き、
さらに大きな山容の三ノ沢岳が続いている。
木曽駒ヶ岳の左には伊那前岳、
そして少し距離をおいて、将棊頭山が続いている。 | |
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山腹を巻いていくと、やがて左手樹林越しに乗鞍岳の一部がチラチラと見え始めるが、
こちらは樹林が邪魔をして最後まで見通すことはできなかったのだった。
そして、今度は右手樹林越しに穂高方面が見えるようになる。
西穂高岳、間ノ岳、天狗ノ頭、
奥穂高岳、そして吊尾根が見えている。
テンションがグッと上がる。 |
奥穂高岳方面が見えた後には、
再び乗鞍岳方面が見えるようになる。
先に述べたように、樹林が邪魔をして見通すことはできずにイライラさせられるが、そんな中、
乗鞍岳の左後方に御嶽
が少し姿を見せているのに気が付いた。
乗鞍岳と御嶽の位置関係から言えば、
この十石山から御嶽が見えてもおかしくはないのだが、
それでも一寸した発見をしたようで嬉しくなる。 | |