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この場所は展望抜群で、
乗鞍岳ばかりでなく、
先程見えていた北アルプスの山々もさらに良く見えるようになる。
特に、奥穂高岳方面は、
下方の岳沢まで見通せるようになり、その山容の素晴らしさ、懐の深さを再確認させてくれたのだった。
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そして、
こちらは焼岳。
先程は後方の笠ヶ岳から右に連なる稜線の方に目が行ってしまい勝ちであったが、
今は目の前の迫力ある姿に目を惹き付けられる。
頂上が 2つに割れて見えるが、右側の白く見える方が北峰、そして左側が南峰であろうか。
頂上付近からの噴煙の方は僅かであるものの、
左側の斜面中腹から噴煙が上がっているのには少々驚かされた。
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景色も堪能したので、小屋に戻って食事をと思っていたら、件の男女 10人程のパーティーもこちらまでやってきた。
皆 このスペースにザックをデポし、さらに先にある金山岩 (写真 四ツ岳の真下) を目指すようである。
パーティーの構成は私と同年代か少し上の方達。その方達が行くというのなら小生も行かざるを得ないという気になる。
パーティーが金山岩へと進んでいった後、
今度は同じく駐車場で一緒だった 3人組もやってきた。聞けば、金山岩を越え、
平湯に下山するとのこと (平湯にも車をデポしてあるとのこと)。
立ったままで食事をしながら地図を見ると、確かに平湯までの道があり、平湯からはタクシーで戻ってこれそうである。
それも良いかなと思い、とにかく金山岩迄進んで、そこで最終的にどうするか決めることにする。
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しかし、この場所から金山岩までのルートは、
十石山頂上からここまでのルートに輪をかけたハイマツの藪漕ぎが続く。
ハイマツをかき分けるだけではダメで、ハイマツのトンネルを這いつくばって抜けることもしばしば。
伸びた枝に身体中を引っかかれる感じの苦難の道が続く。
さらには、ガレ場で下がスッパリと切れている崖の縁を通ったり、岩場もあったりとスリル満点。バランスを崩したりすると、
右下の谷底に落ちる危険性もあるので慎重に進む。 | |
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岩場が終わってからは再び藪漕ぎが始まる。
写真のようになったら、漕ぐのではなく這いつくばって抜けることになる。
小生は空身ではなく、ザックを背負っているので、そのザックがハイマツに引っかかってもの凄い抵抗を受ける。
件のパーティの方々は、ザックはデポしたものの、
トレッキングポールは持参した方が多かったようだが、やはり邪魔になったのであろう、途中の岩場にトレッキングポールが何本かデポしてあった。
確かにこの藪漕ぎでは、トレッキングポールも邪魔である。
小生はザック、トレッキングポール、そして首からデジタル一眼レフをぶら下げているので、もの凄い抵抗を受けてしまった。 |
途中で金山岩が見通せるが、
写真のように見た目はなかなか素晴らしいハイマツの斜面である。しかし、そのハイマツの海を進むのにはかなりの体力を使う。
仕方が無いので、ユックリと進むことにして、時々周囲の写真を撮ってペースを整える。
振り返れば、
先程は霞沢岳に隠れて見えなかった
常念岳が少しずつ姿を見せ始めてきている。 | |