『旧約聖書』の中の人物。ラバンの長女。ヤコブの妻の一人(創世29章)。レアは6人の息子と1人の娘の母となった(創世29:31-35;30:17-21)。
現世に生まれる前に存在し、現世で肉体に宿り、死後復活の時まで分離した状態で生きて存在する要素。すべての生き物、すなわち、人間や動物、植物は、地上に生物が存在する前に霊として存在していた(創世2:4-5;モセ3:4-7)。霊体の形は肉体に似ている(1ニフ11:11;エテ3:15-16;教義77:2;129章)。霊は物質であるが、この世の元素や物質より微細で純粋である(教義131:7)。
人は皆文字どおり神の息子、娘であり、地上の肉による両親のもとに生まれる前に、天の両親の間に霊として誕生している(ヘブ12:9)。地上に生を受けている人は皆、骨肉の体のほかに不滅の霊の体を持っている。聖典の中で何度か定義されているように、霊と肉体が一つになって霊を持つ存在としての人が形成されているのである(創世2:7;教義88:15;モセ3:7,9,19;アブ5:7)。霊は肉体がなくても生きることができるが、肉体は霊なしに生きられない(新ヤコ2:26)。肉体の死とは、霊が肉体から分離することである。復活の時に、霊はかつて現世で結びついていた同じ骨肉の体と再結合するが、復活体は次の二つの点で現世の体と著しく異なる。第1に、霊と肉体が再び分離することは決してなく、第2に、その体は不死不滅で完全な状態である(アル11:45;教義138:16-17)。
【悪霊】
神から与えられる神聖な導き。霊感は御霊により、しばしば様々な方法で人の思いと心にもたらされる。
主は万物を物質的に創造する前に、霊的に創造された(モセ3:5)。
神への愛や敬虔な思い、奉仕、献身(教義20:19)。礼拝には、祈りや断食、教会での奉仕、福音の儀式に加わること、また神への献身と愛を示す行いも含まれる。
『モルモン書』の中の人物。リーハイとサライアの長男。ニーファイの長兄(1ニフ2:5)。レーマンは善よりも悪を選ぶ傾向が強かった。
『モルモン書』の中の民。その多くはリーハイの長男レーマンの子孫である。レーマン人は、ニーファイとその子孫から不当な扱いを受けたと考えていた(モサ10:11-17)。その結果、彼らはニーファイ人に敵対し、しばしば福音の教えを拒んだ。しかし、キリスト降誕の直前に、レーマン人は福音を受け入れ、ニーファイ人よりも義にかなった民になった(ヒラ6:34-36)。キリストのアメリカ大陸への訪れから200年後、レーマン人とニーファイ人はともに邪悪な民となり、互いに戦うようになった。紀元400年ごろに、レーマン人はニーファイ人の国家を完全に滅ぼした。
『旧約聖書』の中の2書。天地創造から始まり、クロスが布告によってユダヤ人のエルサレム帰還を許したときに至るまで、数々の出来事を簡潔に記した歴史記録。
【歴代志上】
第1-9章には、アダムからサウルに至るまでの系図が記されている。第10章にはサウルの死、第11-22章にはダビデの統治に関連する出来事が記録されている。第23-27章にはソロモンの王位継承とレビ人の職務編成、第28章にはダビデがソロモンに与えた神殿建設の命令、第29章にはダビデの死が記録されている。
【歴代志下】
第1-9章には、ソロモンの統治に関連する出来事が記録されている。第10-12章には、イスラエル統一王国が南王国と北王国に分裂した、ソロモンの息子レハベアムの治世について記録されている。第13-36章には、ネブカデネザルによりユダ王国が征服されるまでの様々な王の統治が記録されている。そして、囚われの状態のユダの子らにエルサレム帰還を許したクロス王の布告で締めくくられている。
『旧約聖書』の中の2書。列王紀には、ダビデ王の4番目の息子アドニヤの反乱(紀元前1015年ごろ)から、ユダが最終的に捕囚となるまで(紀元前586年ごろ)のイスラエルの歴史が描かれている。また、王国の分裂からアッシリア(アッスリヤ)によって北の地に連れ去られて捕囚となるまでの北王国(イスラエルの十部族)の全歴史が含まれている。
【列王紀上】
第1章には、ダビデの晩年が描かれている。第2-11章には、ソロモン王の生涯が記録されている。第12-16章には、ソロモンの後を継いで王となったレハベアムとヤラベアムのことが述べられている。ヤラベアムはイスラエル王国の分裂を引き起こした。また、その他の王たちのことも記されている。第17-21章には、イスラエルの王アハブヘの勧告など、エリヤの働きの一部が書かれている。第22章には、アハブとユダの王ヨシャパテが同盟して行ったスリヤとの戦争が記録されている。預言者ミカヤは王たちに下る災いを預言した。
【列王紀下】
第1章には、エリヤのことが引き続き述べられている。第2-9章には、信仰と偉大な力によるエリシャの働きが記されている。第10章には、エヒウ王について、また彼がアハブの家とバアルの祭司たちをどのようにして滅ぼしたかが述べられている。第11-13章には、ヨアシの義にかなった治世と、エリシャの死が記録されている。第14-17章には、イスラエルやユダを治めた王たちのことが述べられている。彼らは邪悪な統治をすることが多かった。第15章には、イスラエルの十部族がアッシリア(アッスリヤ)の捕囚となったことが記録されている。第18-20章には、ユダの王ヒゼキヤの義にかなった生き方と、預言者イザヤのことが記されている。第21-23章には、マナセ王とヨシヤ王のことが述べられている。言い伝えによると、イザヤの殉教を引き起こしたのはマナセである。ヨシヤは義にかなった王で、ユダヤ人の間に律法を再び確立した。第24-25章には、バビロニア捕囚のことが記されている。
『旧約聖書』の中の人物。ソロモン王の息子。父の後を継ぎ、エルサレムで17年間統治した(列上11:43;14:21,31)。レハベアムの治世に、王国は北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂した(列上11:31-36;12:19-20)。レハベアムはユダ王国を治めた。
『旧約聖書』の中の人物。ヤコブとレアの間に生まれた3番目の息子(創世29:34;35:23)。レビはイスラエルの一つの部族の始祖となった。
【レビの部族】
ヤコブはレビとその子孫に祝福を授けた(創世49:5-7)。レビの子孫はイスラエルの聖所における務めを果たした(民数1:47-54)。アロンはレビ人で、彼の子孫は祭司であった(出エ6:16-20;28:1-4;29章)。レビ人は祭司であるアロンの息子たちを助けた(民数3:5-10;列上8:4)。レビ人は時には音楽を奏したり(歴上15:16;ネヘ11:22)、犠牲の動物をほふったりしたが(歴下29:34;エズ6:20)、普通は神殿の務めを果たしていた(ネヘ11:16)。レビ人は主の務めをなす者としてささげられ、イスラエルの子らのための儀式を執行した。レビ人自身が、イスラエルの子らに代わってささげられたのである(民数8:11-12)。それによってレビ人は長子の身代わりとして主にささげられ、特別に神に属する者となったのである(民数8:16)。彼らは聖別はされなかったが、その務めのために清められた(民数8:7-16)。レビ人はカナンで受け継ぎの土地を持たなかったが(民数18:23-24)、十分の一(民数18:21)と、48の町(民数35:6)と、祭日に民の施しにあずかる権利(申命12:18-19;14:27-29)を受けた。
『旧約聖書』の中の1書。イスラエルの祭司の義務について述べたもの。神の聖さと、民が聖い者となるために守るべき掟を強調している。この書の目的は、儀式を通して、モーセの律法の中の道徳的概念と宗教的真理を教えることにある。レビ記はモーセによって書かれた。
第1-7章には、犠牲の儀式が説明されている。第8-10章には、祭司を聖別するために行う儀式が説明されている。第11章には、食べてよいものとよくないもの、また、清いものと汚れているものについての説明がある。第12章には、産後の女性に関する規定が記されている。第13-15章には、汚れの清めに関する規定が記されている。第16章には、贖罪の日に行う儀式が記されている。第17-26章には、信仰生活、社会生活上の規定が記されている。第27章には、主がイスラエルに、収穫物や家畜をささげるよう命じられたことが書かれている。
『モルモン書』の中の人物。リーハイの次男。ニーファイの兄の一人。レーマンと一緒になってニーファイに反対した。