乗鞍岳 ( 剣ヶ峰:3,025.7m ) 2016.9.27 登山



【PHOTO & 記録 乗鞍岳 1】

8月の山行であるが、 針ノ木岳&蓮華岳甲斐駒ヶ岳のわずか 2回と、 夏山のハイシーズンとしてはあまり芳しくない結果に終わってしまった。
しかし、天候があまり良くなかったことに加え、この時期はどこへ行っても混むことから、意図的に避けていたところもあったため、 これはある程度納得ずくのことでもある。
ということで、山が比較的空く 9月に大いに期待していたのであったが、今年は台風、秋雨前線の停滞によりこの目論見は大きく外れ、 ズルズルと 9月も末になってしまった次第である。
9月は山行ゼロかと諦めかけていたところ、27日は久々に晴れるとのことであり、 この日は用事もないので、待ってましたとばかりに山に出かけることにする。

さて、行き先であるが、このままでは 2006年以来続いている 3,000m峰への登頂が途絶えてしまうため、3,000m峰の山に狙いを定める。実は昨年も同じ状況に陥り、少々付け焼き刃な感じで 北岳に登ったのだったが、これは 北岳に対して大変失礼であった。
そのことを反省し、今年は納得の山選びをすべく じっくり検討して、最終的に北アルプスの 乗鞍岳に決めたのだった。

この 乗鞍岳には過去 2回登っている。
1回目は 焼岳に登った後、 中の湯からバスで畳平まで行き、そこから全く展望の無いガスの中を進んで肩の小屋に宿泊し、翌日快晴の頂上を踏んだのであった。 しかし、あまりにも登る距離が短く、登山と言うには少々気が引け、下山時に乗鞍観光センターまで下った際に、 是非ともこの道を登って頂上を踏みたいと強く思ったのであった。
2回目は全く違うルートを選び、中洞権現ノ尾根を登って千町尾根に至り、反対側から 乗鞍岳に登ったものである。 こちらは登り応えもあり、静かな山旅を大いに楽しむとともに、1回目の 乗鞍岳登山におけるやや後ろめたい気分を払拭してくれたのであった。
そして今回、念願の乗鞍高原側から挑戦することにした次第であるが、さすがに車道歩きが長くなるため乗鞍観光センターからの登りは諦め、 一般的な三本滝レストハウスから登ることにする。

9月27日(火)、3時半に横浜の自宅を出発。見上げれば、 夜空に星が瞬いており、本日は天気予報通り晴れそうである。
横浜ICから東名高速道下り線に入り、海老名JCTから圏央道へと進む。さらに八王子JCTにて中央道へと進んだのだが、 出発時と違って空は雲に覆われた状況になってしまっており、先行きがやや心配になる。
岡野JCTから長野自動車道へと進み、松本ICにて高速道を下りる。途中見えた北アルプスの山々にはかなり雲が絡んでおり、 これを見てさらに不安が増す。
松本ICからは上高地を目差すべく国道158号線を進む。しかし、上高地へ向かう車も多く、 さらには車列の先頭をバスが走っているためになかなかスピードを出すことができない。

少々イライラしながら進んでいくと、 やがて梓湖 (奈良渡ダム) で、ここを過ぎるとトンネルが連続するようになる。
そのうちの一つである前川渡トンネルを抜けたすぐの信号 (前川渡) にて左折して県道84号線に入る。
ありがたいことに小生の前を進んでいたバス、乗用車は、皆 上高地方面へと直進したため、 道はガラ空き状態となり快調に飛ばすことができるようになったのであった。
しかも、この頃になると上空には青空が広がっており、さらには前方に 乗鞍岳の姿も見えきてテンションがグッと上がる。
なお、この道は 十石山に初めて登った際に通っているので 2回目となるが、 それも白骨温泉への道を右に分けるまでのこと。
その先、乗鞍観光センターの横を過ぎてからは初めての道となって、道路にも乗鞍エコーラインとの名前が付くようになる。

道は徐々に高度を上げていく。所々で見える 乗鞍岳の姿、その後方に広がる青空に心が弾む。
山道のドライブを楽しみながら順調に進んでいくと、やがて三本滝レストハウスに到着、広い駐車場に車を駐める。時刻は 6時50分。
このレストハウスの駐車場であるが、途中の観光センタ、その他の駐車場に比べて車は少なく 10%程の充足率である。
なお、一般車両はここまでで、朝早いにも拘わらず係の方が居て、先へと進む車 (タクシー、バス、関係車両等) のチェックをしている。


レストハウス左横にあるトイレを利用した後、 身支度を整えて 6時58分に出発する。
レストハウス右横の道を進み、緩やかに砂利道を下っていく。

すぐに 『 ← 三本滝 』 の標識が現れるので、 標識に従って左に曲がりササ原の道に入る。
しかし、真っ直ぐ下っていっても、やがて三本滝への道が現れることを帰りに知る。尤も、その道への分岐は分かりにくいかも知れない。
木橋を渡り、その後も下りが続く。

道は登山道らしくなり、 左右をササに囲まれている中を下って行く。

再び木橋を渡って小さな流れを越えた所からは、所々に木道が現れるようになる。
道はドンドン下って行くため、復路、疲れた身体でここを登り返すのは辛いだろうな と思いながら進む。

周囲は昨日の雨でかなり濡れており、滑らないように慎重に下る。
右手樹林越しに朝日が差し込み始め、周囲は明るい。

またまた木道を進んでいくと、やがて 乗鞍岳方面への分岐に到着。
時刻は 7時9分。
帰りに三本滝に立ち寄るのは億劫と思われたため、まずは三本滝を目差して真っ直ぐに進む。

木道、土の道と進み、再び木道が現れると、道は小大野川の流れを渡ることになる。
階段を昇った後、吊り橋を渡るのだが、橋の下にある滝もなかなか見事である。

吊り橋を渡って左に進み、 小さな滝を右に見ると、三本滝の説明書きがある小さな広場に出る。そこから少し登れば三本滝である。
到着時刻は 7時14分。

3つの滝はなかなか見事で、左の滝は水量が少ないものの、 岩壁の前側を水が落ちているので、水垢離に適しているように思われる (なお、この三本滝は修験者の行場だったとのこと)
真ん中の滝は水量も多く、黄色の岩肌の上を水が豪快に流れ落ちている。
右側の滝 (写真) は、大きな黒い溶岩の上を舐めるようにして幅広く白き水が流れ落ちており、 高さも幅もあって一番見応えがある。

暫し滝を眺めた後、7時17分に辿ってきた道を戻る。

7時21分に 乗鞍岳への分岐に到着、 左に道をとって下りに入る。
ここも帰りに登り返しで苦労しそうである。
立派な木橋を渡り、ロープの張られた少し足場が悪い場所を過ぎると、道は登りに変わる。

斜面をジグザグに登る。良く踏まれた道であるが、 足下には小さな白いウジのような虫が沢山落ちている。
恐らくヤスデの幼虫ではないかと思われるが、足の踏み場もないほど沢山おり、その状態がかなり長く続いて気持ちが悪い。

キツイ登りが続くが、 3つ程大岩を過ぎるとやがて斜面の上方、樹林の間にチラチラ青空が見え始める。
もうすぐ 乗鞍岳の登山道に 合流するに違いないと思っていたら、その通り 7時38分に登山道に合流する。左に道を取る。

ここからは先程までとは打って変わってほぼ平らな、あるいは緩やかな登りの道が続く。
暫く平らな道が続いたかと思うと、少し登りとなり、一段高くなった所で再び平らな道が続くという感じで、右手の尾根の下を横切っていく。

写真のような桟橋が途中にあるが、何と帰りに、 大きな倒木が道を塞いでいたのであった。



乗鞍岳 登山データ







登山日:2016.9.27 天候 : 快晴後やや曇り単独行 日帰り
登山路:三本滝レストハウス駐車場−乗鞍岳登山道分岐−三本滝−乗鞍岳登山道分岐− 三本滝分岐(乗鞍岳登山道合流点)−摩利支天バス停−冷泉小屋−位ヶ原山荘−宝徳霊神−肩の小屋登山口−肩の小屋−剣ヶ峰−蚕玉岳−肩の小屋− 肩の小屋登山口−宝徳霊神−位ヶ原山荘−冷泉小屋−摩利支天バス停−三本滝分岐(乗鞍岳登山道合流点)−乗鞍岳登山道分岐−三本滝レストハウス駐車場
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT− (中央自動車道)−岡谷JCT−(長野自動車道)−松本IC−(国道158号線)−前川渡−(県道84号線・乗鞍エコーライン)−三本滝レストハウス駐車場 (車にて)
交通復路:三本滝レストハウス駐車場−(乗鞍エコーライン・県道84号線)−前川渡−(国道158号線)− 松本IC−(長野自動車道)−岡谷JCT−(中央自動車道)−相模湖IC−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)− 谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場−(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)− 相模原公園入口−(県道507号線)−相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口− 上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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