北岳 ( 北岳:3,193m、 三角点は 3,192.5m ) 2015.9.30 登山



【PHOTO & 記録 北岳 4】

また、 甲斐駒ヶ岳も 小太郎尾根から東に下る斜面の向こうに少しだけ顔を出し始めている。
こちらも 鳳凰三山と同じように花崗岩の頂上であるため、 白っぽく見えているが、よくよく見るとクリーム色といった方が当たっており、あまり冠雪しているようには見えない。

そのことよりもむしろ、こちらから見ると、その頂上が台形であることに驚かされる。
甲斐駒ヶ岳に対して抱いているイメージはまさに 金字塔であり、 従ってその頂上は尖っていなくてはならないのである。
この姿を見た瞬間、『 エッ 』 という言葉が出てしまったが、過去に この 北岳から 甲斐駒ヶ岳を何回も見ているだけにその驚きは大きい。

しかし、それよりも何よりも、 今や目の前に見えるようになった北岳バットレスの迫力が圧倒的である。
先程 下から見た時に存在感を示していたピラミッドフェースは、今やバットレスの中程に位置し、さらにその上に厳しい岩壁が続いている。
ここを登攀する人たちがいることに驚きを禁じ得ないし、想像しただけで肝が縮む思いがする。

丸太の梯子がこれでもかという位に連続するが、 早く休憩したい一心で何とか昇り続ける。

やがて、紅葉した木々に代わって周囲に緑のハイマツが目立ってくると、 ようやく目の前に稜線が見えてくる。
そして、最後の斜面の登りにヘロヘロになりつつも、何とか八本歯ノコルに登り着く。時刻は 9時45分。

ここでは、いきなりボリュームある 間ノ岳の姿が目に飛び込んでくる。
今年登った 瑞牆山黒金山、あるいは 倉掛山などから眺めた 間ノ岳は、左右に長い尾根を持つユッタリとした姿が印象的であったが、 それらは皆 ほぼ真横から見たものであり、このように縦方向から見ると、全く違った印象を受ける。
しかし、とにかくその大きな山容には感心してしまう。

そして、間ノ岳の左後方には 西農鳥岳、農鳥岳が続き、さらにその左後方には 布引山、笊ヶ岳が見えている。

また、この八本歯ノコルの左手を見れば、 すぐソバに八本歯ノ頭が見え、その右奥に 富士山が見えている。
逆光気味のためあまりハッキリしないが、それでも登った山から 富士山が見えると嬉しくなる。
また、富士山の右横には 毛無山がうっすらと見えている。

こういう素晴らしい光景が迎えてくれるだけに、 北岳に登る時はいつも この左俣コースを選んでしまう。

休憩場所を求めて右に道を取り、 先へと進む。

すぐに、またまた丸太の梯子が現れる。この梯子は長い上に高度感があり、 さらには丸太の 横さんの間隔が結構空いているため、踏み外す危険性があって気を抜くことができない。
手すりを持って昇ることが必須である。



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