瑞牆山 ( 瑞牆山:2,230.4m ) 2015.9.11 登山



【PHOTO & 記録 瑞牆山 1】

7月11日(土)に登った日光の 奥白根山にて下山時に滑落してしまい、 その際 右前腕部、つまり手と肘の中間をかなり深く切り、五針縫うという大怪我を負ってしまった。 そして、年のせいかその傷の治りが遅く、抜糸まで 3週間近くを要し、さらには完全に傷口が塞がるまで 1ヶ月以上かかってしまったのである。
そのため、ハイシーズンにも拘わらず山に行けない状態が続き、また異常とも言える暑さのため、外出も控えめになったことから、 身体は太る一方という状態に落ち込んでしまった次第である。
ようやく傷口も癒え、山に行けるようになった 8月下旬になると、今度は天候不順が続き、結局 8月はずっと自宅待機、 そして 9月に入っても台風などの影響で、なかなか山に行くチャンスに恵まれない状態が続いたのであった。
ストレスがかなり溜まる中、9月11日(金)は晴れそうだということで、待ってましたとばかりに山に行くことにする。丁度 2ヶ月ぶりの登山である。

当日の早朝にテレビを点けると、常総市における鬼怒川の決壊状況、 そして豪雨が降り続く東北地方の状況を映し出しており、後ろめたい気分になってしまったのだが、 ここでチャンスを逃しては いつまた山に行けるか分からず、被災された方々には申し訳ない気持ちを抱きながら山に向かう。
行き先は奥秩父の 瑞牆山 (みずがきやま)。2ヶ月のブランク、さらにはその間に運動をほとんどしていないということも考慮して、 リハビリに適した手頃な高さ、行程の山を選んだ結果である。

さらには、この瑞牆山に登ろうと思ったのには もう一つ理由がある。
山中にある 『 カンマンボロン 』 を是非とも見たいと以前から思っていたからである。 カンマンボロンとは何かと思われるであろうが、地元の北杜市立増富小学校の ホームページにその紹介があり、 そこには以下のように書かれている。

『 瑞牆山中の岩峰の中に、洞ヶ岩という洞窟のある岩峰があります。 この洞窟は奥行約 5メートル・幅 15メートル・高さ 40メートルの大きい洞窟です。 その奥に約 7メートルの花崗岩の岩盤があり、これに梵字が刻まれています。字は 『 カンマンボロン 』 と読むといわれている。 それは大日如来・不動明王の意であるといわれています。昔、弘法大師が霊場選定のために来て、この山の姿を愛しここを霊場とし梵字を刻まれました。 しかし霊場とするには、八百八谷を要したが増富の地では、谷数が不足するためこの地を去っていきました。 今も山中に大日岩があり、その背後に不動明王をお祭りしています。 』

つまり、山中に梵字が刻まれている岩があるという訳だが、 そこまでのルートは 『 山と高原地図 金峰山 甲武信 2009 』 には記載されていない (但し、カンマンボロンという記述はある)。 しかし、ネット上にはカンマンボロン、さらにはその先、瑞牆山山頂まで至ったとの登山記録が数多く掲載されており、 これを見て大いに興味を引かれていたのである。
ただ、現在の コンディションを考えると、カンマンボロン経由にて瑞牆山山頂へと至るルートをとるには些か不安があるため、 今回は瑞牆山荘から正規ルートにて山頂に至り、山頂からは裏側の不動滝経由のコースを下り、 その途中にてカンマンボロンまでピストンするという計画とする。無論、体力的に厳しいとなったら、カンマンボロンは又の機会に というつもりである。

11日(金)、朝 4時過ぎに横浜の自宅を出発する。 空は昨日までの大雨の影響がまだ残っているようで曇り空であるが、天気予報では 瑞牆山のある北杜市は晴れとなっている。
いつも通り、横浜ICから東名高速道に入り、海老名JCTから圏央道を経由して八王子JCTまで進み、中央道に入る。
天候の方は一向に回復する様子はなく、笹子トンネルを抜けて南アルプスが見える場所まで進んでも、雲の上に 北岳間ノ岳が少し顔を出している程度である。 しかも、奥秩父方面はといえば、完全に雲に覆われているため、テンションがグッと下がってしまったのだが、本日はリハビリ登山であり、 汗をかくことが最大の目的と自分に言い聞かせる。
しかし、ありがたいことに、西へと進むに連れて天候はドンドン回復し、朝日を浴びた 甲斐駒ヶ岳の姿もよく見えるようになり、 八ヶ岳も 雲一つ無い青空にその姿を浮き上がらせている。この状況を見て、余程 目的地を八ヶ岳に変えようか と思ったのだが、 急激な天候回復が奥秩父の山々にも及ぶことを願って計画通り瑞牆山を目指す。

須玉ICで高速を下り、国道141号線を北上する。 西川橋西詰の交差点を右折し、そのまま増富ラジウムラインに入って暫く北上を続ける。天候の方は完全に回復したようで、 上空には雲一つ無い青空が広がっている。ありがたい。
やがて、JA北増富出張所の所で丁字路にぶつかるので、そこを左折してラジウムラインと別れ、県道610号線に入る。 塩川ダムのある みずがき湖を渡り、暫く山間部を進んでいくと、やがて右手に瑞牆山の岩峰が見えてくる。
すぐに 『 瑞牆山 → 』 の標識が見えてくるので、そこを右折し山の方へと向かう。 暫く林道を進むと (本谷釜瀬林道、舗装道)、左手に不動滝への道が現れるが、 それをやり過ごし、さらに長い距離 林の中を進む。やがて、左手に 『 みずがき山自然公園入口 』 への道路を分け、 そこから暫く進めば瑞牆山荘である。
山荘の向かい側の道を左折して少し進めば無料駐車場で、到着時間は 6時28分であった。


平日というのに駐車場には 10台ほどの車が駐まっていることに驚く。

身支度を調え、一旦 瑞牆山荘へと戻り (駐車場から直接登山道に入ることもできる)、 トイレを使わせてもらう (使用料金 100円也)

そして山荘前を 6時40分に出発し、すぐに山道に入る。
小さな流れを渡り、緩やかに登っていく。
傾斜は緩やかであるものの、足下は木の根が剥き出しになっている所が多くあり、 また岩もゴロゴロしていて、少々歩き辛い。

緩やかだった道も徐々に傾斜が増してくると、やがて上方に林道の法面が見えてきて、 林道に登り着く。時刻は 6時56分。
林道の左手を見ると、少し先に また山に取り付く道が見え、丸太階段を昇っていくことになる。

断続的に続く丸太階段も終わりとなり、周囲に大きな岩が現れ始めると、 やがて左に里宮神社参道が分かれるようになる。
折角なので、ここは一旦 登山道を離れて参道を進んでいくと、すぐに高台に登り着くが、そこには庇状の大岩があってその下に祠が置かれている。 里宮神社である。時刻は 7時4分。

神社に本日の無事を祈願した後、参道を戻ることなく、 祠の前から水平に延びる道を進んでいく。
このルートを辿るのは 3回目であり、3回ともこの里宮神社に立ち寄っているので、この辺は迷うことなく進んで行くことができる。

桟橋を渡り、少し進めば、すぐに先程の登山道に合流し、やがて尾根に登り着く。 ここにはベンチが置かれており、樹林の向こうに 瑞牆山の姿もチラチラ見えているが、 ハッキリと見通すことはできない。

ここからは道を右にとって尾根を登っていく。
この尾根の登りに於いても、左手樹林越しに瑞牆山の岩峰がチラチラ見えるが、 やはり枝が邪魔をしてなかなか見通すことができない。

やがて、林道へと続く道を左に分け、 暫く登っていくと、足下に水の流れが現れ始める。
そして、流れの中を少し登れば、富士見平の湧水が左手に見えてくる。
過去 2回と同様、ここの水は飲んでおくべきと考え、登山道と分かれて湧水の所まで行き、冷たい水にてノドを潤す。甘露。

そして、その湧水のある場所から一登りで富士見平小屋前に飛び出したのだった。 時刻は 7時22分。
小屋はひっそりとしていて、小屋番さんがいるかどうかは分からない。

道はここで二手に分かれる。
右に進んで小屋の前を通る道は 金峰山に通じており、 瑞牆山に行くには左手の道、 小屋の横を登っていくことになる。

この分岐からも 少しの間登りが続くが、すぐに右手の尾根を巻く、 水平あるいは緩やかな下りの道となる。

暫く進むと、左下の谷を挟んで樹林越しに 瑞牆山の岩峰群が見え始めるが、 ここでも枝や葉が邪魔をして良く見通すことができない。
それでも、途中、瑞牆山の頂上部分だけが樹林の間からよく見えるようになる。 その後方には青空が広がっており、テンションが上がる。



瑞牆山 登山データ
上記登山のデータ 登山日:2015.9.11 天候 : 快晴後曇り 単独行 日帰り
登山路: 瑞牆山県営無料駐車場−瑞牆山荘−里宮神社−富士見平小屋− 天鳥川源頭−大ヤスリ岩基部−瑞牆山・不動滝分岐−瑞牆山−瑞牆山・不動滝分岐−弁天岩−ししくい坂−夫婦岩−不動滝−林道終点−(林道)− 芝生広場分岐−みずがき山自然公園(芝生広場)−(林道)−瑞牆の森 歩道案内図−カンマンボロン−瑞牆の森 歩道案内図−本谷釜瀬林道合流点− 瑞牆山荘−瑞牆山県営無料駐車場
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)− 八王子JCT−(中央高速道)−須玉IC−(国道141号線)−西川橋西詰−(県道601号線、増富ラジウムライン)−JA北増富出張所− (県道610号線)−みずがき山自然公園入口−(クリスタルライン、本谷釜瀬林道)−瑞牆山荘−瑞牆山県営無料駐車場 (車にて)
交通復路:瑞牆山県営無料駐車場−(クリスタルライン)−みずがき山自然公園入口− (県道610号線)−JA北増富出張所−(増富ラジウムライン、県道601号線)−西川橋西詰−(国道141号線)−須玉IC−(中央高速道)− 勝沼IC−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場− (県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口 −(県道507号線)− 相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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