針ノ木岳 蓮華岳 ( 針ノ木岳:2,820.6m ) 2011.8.10 登山



【PHOTO & 記録 針ノ木岳、蓮華岳 1】

電力事情を考慮した週休 3日制の実施により、 週日に山に行けるという願ってもないシチュエーションが実現することとなり、 7月6日(水)には 南アの池口岳、 14日(木)には同じく南アの塩見岳に登ったのだった。
そして、8月に入っても週日の休みは続いており、最初の 8月2日(水)は天候が芳しくなかったので山に行くことはあきらめたものの、 10日(木)には北アルプスの針ノ木岳、蓮華岳に登ってきた。
この針ノ木岳は、昨年登った常念岳、 そして今年登った燕岳の頂上からその姿を眺め、 形の良い山だなと思うとともに、今年中に登りたいと強く思った山であった。

調べてみると、そこまでのアプローチは意外と簡単で、 黒部ダムへの入口となる扇沢に車を駐めれば、そのまま山に取り付けるではないか。北アルプスの上高地や、南アルプスの広河原、 そして椹島などが、一旦車を駐めた後に登山口までバス等を利用する必要があるのに比べると、このように車を駐めた所に登山口があるのは大変有り難い。 こんな好条件の山に今までトライしなかったのは非常にもったいない話である。
北アルプス 日帰り登山は今まで全く念頭になく、さらには端から無理と諦めていた自分が情けない。
実際は、昨年登った 唐松岳・五竜岳常念岳・蝶ヶ岳、 そして今年登った燕岳、西穂高岳と、 車でのアプローチは南アルプスや中央アルプスよりも便利で早く着ける所が多いのである。
これからはもっと北アルプスの山々にチャレンジしようと思う。そう思うと、土日・休日 高速料金一律 1,000円の時代に、 このことに気づかなかったのは痛恨の極みである。

話が逸れてしまったが、アプローチが良いとは言え、 扇沢は黒部ダムへの長野県側の玄関口であるため、夏期における土日の混み具合は大変なものと思われ、 なかなかチャレンジしきれなかったのも事実である。
しかし、ここへ来ての電力事情を考慮した週休 3日制により、週日の休みが可能となったことから、俄然 行きやすくなった訳である。
ただ、その週日の休みと、扇沢、針ノ木岳のある大町市の天気予報が晴れとなる という組み合わせが実現することがなかなかなく、 ここまでズルズルときてしまった次第なのだが、この 8月10日はようやく大町市付近の天気予報が、 YAHOO そして Mapion とも晴れとなったことから、待ってましたとばかりにでかけることにしたのである。

夜中の 1時半に横浜の自宅を出発。
国道16号にて八王子ICへと進み、中央自動車道へと入る。
空は曇っており、星などは全く見えない。 おまけに、八ヶ岳の横を通過する頃には雨まで降り出す始末。 先行きに不安を感じつつも、天気予報を信じて進む。
幸い雨は地域的なものだったようで、小淵沢ICを過ぎると止んでくれたのだったが、相変わらず空には雲が多い。
岡谷JCTから長野自動車道に入っても雲が多い状態は続いていたが、北上するに連れ、徐々に空の状態は良くなってきたのだった。
豊科ICで高速を降り、昨年 唐松岳・五竜岳に登るため黒菱に向かった時と同じように、 高瀬川沿いの道を進む。
やがて道は国道147号線に合流し、信濃大町駅の先で道は国道148号線に変わる (この辺が 両国道の起点らしい)。 国道148号線を北上すると、すぐに俵町一丁目の交差点となり、ここで左折して県道45号線に入る。 後は道なりに進めば、終点が扇沢である。
扇沢ターミナルの手前、雪崩除け ? トンネルの出口近くに市営駐車場の入口があったので、左折して駐車場に入る。時刻は 4時58分。 さすがに扇沢である、平日というのに 70%ほどの駐車率であった。


身支度をして 5時2分に駐車場を出発する。
駐車場から先程の道路に戻り、扇沢ターミナルに向かって坂を登っていく。早朝にも拘わらず、 周辺の駐車場には観光客と覚しき人達の姿が目立つ。
空の方はかなり青空が広がり始めており、これからの登山に期待を抱かせる。
道が扇沢ターミナルに向かってカーブするところに針ノ木岳の登山口がある。その右には黒部ダムに通じる舗装道とゲートがあり、 この後、この舗装道を数回横断することになる。
まずは林の中へと入っていく。

5分程林の中を登ると、 先程の舗装道に飛び出す。
暫く舗装道を歩いて再び林の中に入る。
やがて岩がゴロゴロした河原のようなところを横断し、暫く林の中を進むと、再び舗装道に飛び出すことになる。
その後、道標に導かれて林に入るが、暫くするとまたまた舗装道に合流。しかし、舗装道はこれが最後。道を少し進めば、 トンネル手前左に広場のような場所があり、その脇には写真のような登山口があったのだった。時刻は 5時29分。
この登山口手前で、先の方に雪渓を抱えた山が見えた。あれが針ノ木大雪渓かと思ったのだが、その雪渓の先の方、 つまり山の稜線はガスに覆われている。少々先行きに不安を感じる。

木の根がむき出しになったササに囲まれた道を進む。
ここから大沢小屋までは多少のアップダウンはあるものの、ほぼ平坦と言って良いような道が続き、足が進む。
途中、先程と同じ雪渓を抱く谷が見えたが、やはりその上部はガス。あれが針ノ木大雪渓だとすると、 第1回目の白根三山縦走時における樺沢と同じ状況だと思い、 イヤな気分になってきた。

岩がゴロゴロした涸れ沢のような場所を横切る。すると、 その先で上から下りてくる人と擦れ違った。その方は大沢小屋の小屋番の方で、 親切に 雪渓の状況 (かなり崩落が進んでいる) と夏道利用についてのアドバイスをしてくれた。 感謝。

さらに進むと、 樹林越しに 先程の雪渓よりも左にある尾根が見える様になってきた。
こちら側はガスがなく、キチンと稜線が見えている。ということは、蓮華岳方面は晴れということなのか ?

再び涸れ沢のような場所を横断する (写真)。 先の方には、先程の雪渓よりも左側の稜線が見える。稜線上にいくつかのピークが見えるが、あの内の 1つが蓮華岳なのだろうか。
ブナの林を抜けると、やがて水の流れを横断。水は苔むした岩の間を流れ、なかなか美しい。

やがて、樹林を抜けて河原に飛び出す。先程まで数回涸れ沢のような場所を横断したが、ここは水が勢いよく流れており、 そのため簡易な橋が架けられている (ここが赤沢か?)
そして、そこから再び樹林の中を進むと、先の方に建物が見えてきた。大沢小屋である。時刻は 6時7分。
小屋には外出中の札。先程の方 1人で小屋の番をしているのであろう。また、小屋前には、無料貸し出しの軽アイゼンが置かれていた。 小生は軽アイゼンを持参したので、借りずに通り過ぎる。
なお、小屋横には祠とともに、針ノ木小屋とこの大沢小屋を開設した文人 百瀬 慎太郎のレリーフもあった。
「 山を想えば人恋し、人を思えば山恋し 」

大沢小屋を過ぎてから暫くはあまり展望の無い道を黙々と進む。 ここもアップダウンはあるものの、急勾配を登るということはないので、足が進む。
小屋から 20分程進むと、左下に雪渓が見えてきた。そして、そこから少し先、ちょっとした岩場に出ると目の前に針ノ木大雪渓が現れたのだった。
やはり先程見た雪渓は針ノ木大雪渓だったようで、今の時点でも雪渓の上部はガスである。
ついていないと思いつつ、草地の中を進んで河原へと下りていく。振り返れば、 爺ヶ岳と思われる山が美しい三角錐を見せている。



針ノ木岳 蓮華岳 登山データ

上記登山のデータ登山日:2011.8.10 天候:晴れ単独行日帰り
登山路:扇沢−大沢小屋−針ノ木峠−針ノ木岳−針ノ木峠−蓮華岳−針ノ木峠−大沢小屋−扇沢
交通往路:瀬谷−(国道16号線)−八王子IC−(中央高速道)−岡谷JCT−(長野自動車道)−豊科IC−(県道310号線)− 重柳−安曇橋南−(県道306号線)−上一北−(国道147号線)−一中東−(国道148号線)−俵町一丁目−(県道45号線)−扇沢 (車にて)
交通復路:扇沢−(県道45号線)−俵町一丁目−(国道148号線)−一中東−(国道147号線)− 上一北−(県道306号線)−安曇橋南−重柳−(県道310号線)−豊科IC−(長野自動車道)−岡谷JCT−(中央高速道)−上野原IC−(国道20号線)− 相模湖駅前−(国道412号線)−平山坂下−(県道54号線)−中津−上依知−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線)− (県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小学校入口−上瀬谷小東側−瀬谷 (車にて)

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