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9時54分、針ノ木岳頂上を後にする。
今度は先の方に大きく見える蓮華岳を目指す。
岩を崩さないように慎重に下る。
少し下って振り返れば、
何と 針ノ木岳とスバリ岳の鞍部の向こうに、
頂上の雲が取れた剱岳が姿を見せているではないか。
下山時期をちょっと早まったと後悔。
また、左を見れば、赤沢岳の東側にガスが湧き、一方で西側はしっかり姿を見せている。なかなか面白い光景である。 |
剱岳山頂が見えたかと思えば、
針ノ木岳山頂にはまたまたガスが掛かろうとしている。
なかなかタイミング良くその場所にいるのは難しいものである。
暫く下っていくと、
右手の草地から 「 クックック・・・ 」 といったニワトリのような、鳩のような鳴き声が頻りに聞こえてくる。
少し縦走路を外れて草地に入ってみると、少々小振りのメスの雷鳥がジッと草の上に座り、鳴き声を上げていた。
今の時期、雛がもう若鶏になっているとも思えないが、それにしても少々小振りのメスであった。 | |
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順調に下り、やがて下方に針ノ木小屋と針ノ木峠が見えてきた。その後方の蓮華岳の姿はかなり大きい。
今度は往路とは異なり、テント場の横を通り、
小屋の裏手から縦走路に合流して針ノ木峠に到着。時刻は 10時27分。
雷鳥を見たりして寄り道をしたとは言え、下山に 30分以上かかってしまい、地図のコースタイム (30分) を上回ってしまった。
これはちょっとショック。
登りは コースタイム 1時間のところを 51分で登ったのに・・・。 |
小屋でトイレを拝借。
トイレ入口にある料金箱に 100円を入れて使わせてもらう。
10時32分に峠を出発し、ジグザグに切られた道を登っていく。
この頃になると、今朝程 この峠で、
そして針ノ木岳頂上においてもあまり良く見えなかった南〜西方面の景色が、かなり見える様になってきている。
少し高度を上げて振り返れば、針ノ木岳の斜面の左に赤牛岳が見える。恐らく、
その右にある薬師岳も見えている状態なのだろうが、
残念ながら尾根に隠れてしまっている。 | |
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そして、その赤牛岳の左には、
水晶岳 (黒岳) が見え、
さらに左には野口五郎岳が見える。野口五郎岳と三ツ岳は重なっているようだ。
また、先程 針ノ木岳山頂では水晶岳の左に鷲羽岳も見えたが、
ここからは野口五郎岳に隠れてしまって、ほとんど見えない状況である。
なお、野口五郎岳の手前に見える山腹が大きく抉れた山は不動岳。さらに肉眼では良く分からないが、写真をよく見ると、
不動岳の右に烏帽子岳も見える。 |
野口五郎岳の左には、
ついに槍ヶ岳が姿を現してくれている。
残念ながら、前穂高岳との間に見えるはずの奥穂高岳は雲に覆われているが、
槍ヶ岳を見ることができたので満足である。
先般の西穂高岳では、
どうしても槍の穂先が見えなかっただけに嬉しい。
そして、前穂高岳の左には西岳、そして牛首山、大天井岳と続く。
燕岳は雲の中である。 | |