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また、針ノ木岳を見やれば、頂上周辺には青空が広がっている。これもタイミングの問題であるが、少々悔しい。
それでも、頂上で全く展望が得られなかった訳ではなく、むしろ劇的な展望の現れ方だったので、却って印象深い。
しかし、周辺には日の光もしっかり当たっており、先程までとは全く雰囲気が違う。こうした変化にも驚かされる。 |
高度が上がり、
また少々見る場所も西に動いてきたので、
先程まで見えなかった薬師岳も見える様になってきた。
一番左の 南陵カール、そしてその右の中央カールも確認できる。
残念ながら、薬師岳の右に見えるはずの金作カール、
北薬師岳は針ノ木岳の斜面に隠れてしまって見ることができない。 |  |
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前を向けば、ハイマツと岩、そして岩屑の配列が美しい蓮華岳の斜面が見える。
岩の方が多く目立って男性的であった針ノ木岳に比べ、こちらは緑が目立ち、女性的な優美さを感じる。
また、山容も大きく、懐の深そうな良い山である。
道の方はやがて稜線を歩くようになる。ガスもなく、視界良好で大変気持ちが良い。 |
振り返れば、
今度はスバリ岳と赤沢岳との鞍部の向こうに、
剱岳が大きくせり上がってきている。
先程見た通り、頂上のガスもスッカリ取れており、そのため、前剱、平蔵ノ頭、剱岳山頂、
そして長次郎ノ頭、八峰ノ頭とそのほぼ全てを見ることができる。
また、剱岳の左にはやはり雲が取れた別山が見える。
剱岳の右に見える山は、針ノ木岳頂上では毛勝山かと思ったが、
蓮華岳山頂で地図を見て調べると池平山が正しいようだ。 |  |
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大きな岩の横を通り、少々キツイ傾斜を乗り越すと小さな台地状の場所に飛び出すこととなり、
目の前には写真のような岩屑の斜面、美しい三角形の高みが現れた。
当然、先の方に見える高みが蓮華岳と思ったのだが、そう甘くはない(無論、この時は 先に見える高みが頂上と思った)。 |
振り返れば、
晴天の下、針ノ木岳とスバリ岳が美しい姿を見せている。
また、スバリ岳の後方にチラリと見える立山は、
やはり雲が取れた状況のようだ。
針ノ木岳とスバリ岳との鞍部後方には三角錐の山が少し顔を出しているが、先程 針ノ木岳頂上では雲の中だった鬼岳であろう。
もう少し高度を上げて、立山連峰全体を見たいものである。
ジグザグにつけられた砂礫の道を少々早足で登る。 |  |