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足下は赤茶けた岩屑の道が続く。
丸太なども敷かれており、手入れは行き届いている。
左側にも高みがあるが、その尾根上を通らず下を進む感じである。
振り返れば、蓮華岳の姿が大きい。
蓮華岳もなかなか美しい形の山をしており、針ノ木岳に登った後に登るつもりなので、少々楽しみである。 |
やがて、
目的の針ノ木岳と思われる高みがガスの中に浮かび上がってきた。と思ったら、すぐにガスに隠れてしまうという感じの状態が続く。
足下は茶色い岩屑から、拳の大きさぐらいの岩屑の道へと変わる。
そして、暫く平らな道が続いた後、岩場の登りが始まる。
右下を見れば、登ってきた雪渓が見えるが、
その後方に見えていた爺ヶ岳は既に雲の中である。 | |
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足下の岩屑は段々大きくなる。ガスの中、岩屑とハイマツの中を黙々と登る。
岩屑に付けられた赤いペンキ印を辿り、目の前の高みを目指す。
さすがにその高みが頂上と言うことはなかろうと思っていたら、やはりそこは頂上ではなかったが、すぐ傍に三角錐の高みがあり、
ハイマツの間を割るようにして道が付けられている。今度は頂上に間違いなさそうである。 |
そして、
9時30分丁度に針ノ木岳頂上に到着。
頂上はやはりガスに囲まれしまっていて展望が利かない。三角点のある場所にザックが置いてあったので、誰か頂上に居るようである。
三角点の向こう側に行くと、その方がおられた。
カメラを持ってシャッターチャンスを狙っているようだが、今の時点では何も見えない。
何も見えない状態にガッカリしながら、水を飲み、チョコレートを食べて暫し休憩する。 | |
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しかし、暫く頂上で休んでいると、ガスが薄らぎ始め、かすかに北西の山々が見え始めたのだった。
そして、あれよという間に、サーッとガスが引き、目の前に立山連峰、
そして剱岳の姿が現れたのだった。
その劇的な現れ方にもう興奮。また、足下には黒部ダムまで現れる。全く期待していなかっただけに、その驚きは言葉では言い表せないものがある。
なお、下の文字にカーソルを当てると、
ガスが引いた後の写真が表示されます (あくまでイメージですが)。但し、ActiveX コントロールの実行を許可して下さい。
頂上1
頂上2
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尤も、冷静になれば、
立山や
剱岳が見えたと言っても、
その山頂は雲の中である。
ただ、ゼロの状態から 一気に 100まで望むのは贅沢というもの。黒部湖を挟んだ向かい側の山々が見えただけでも大満足であったし、
何が見えるかについて事前に良く把握していなかっただけに、その驚き、喜びは大きい。 | |