やがて、樹林を飛び出し、 岩盤が露出したような斜面を一登りすると、展望がグッと開ける。 振り返れば、 編笠山が丸い山頂を見せており、 その山頂付近を覆っている緑を登山道が真っ二つに割っているのが良く見える。 編笠山の左後方には雲海が広がっており、その雲海の先に 仙丈ヶ岳、 甲斐駒ヶ岳、 北岳の連なりが見え、 さらに左方には 富士山も見えている。 そして、さらに登っていくと、右手に三ッ頭が見えてくる。 | |
道の方は、
やがて樹林帯を抜けてハイマツの生い茂る細い尾根を進むようになる。 素晴らしい展望に、暫し立ち止まっては北、中央、南のアルプスを眺める。 |
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やがて、鉄分が多いのか、赤錆びたような色の、
ボロボロ崩れる岩場を登って小さな高みに到着する。 ここは武田信玄がその名の通りノロシ場に使っていたとのことである。 | |
実際、ここからの展望は素晴らしく、
南から北西にかけての山々が良く見える。 尤も、ノロシの役割は情報伝達なので、山の景色はほとんど関係ない訳であるが、 人々の暮らす街並みについても、甲府方面から諏訪方面にかけてよく見えることから、このノロシ場の果たした役割は大きかったことが想像できる。 写真 中央の山は 乗鞍岳。 |
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また、進む方向 (北東) には 荒々しい岩壁を有する西ギボシがデンと構えている。 ここから見る西ギボシは、栗を思わせる形をしている上に、 下方の岩壁にできる影がくびれの様に見え、まさに擬宝珠を彷彿とさせる。 また、西ギボシの右奥には 権現岳が見えており、 緑の山肌の先にある頂上の岩場は、まるでトサカのようである。 飽くことなき景色を堪能して 10時7分に先へと進む。 | |
一旦ハイマツ、 シャクナゲの間を下って狭い尾根を進む。 左側は西ギボシの切り立った崖が立場川本谷へと深く落ち込んでおり、 その迫力はなかなかのものである。 |
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