予想L-4にさらに別の規則性が隠れていました。[4n+2,4n+3]型2次体Q(√m)の場合を調べる。
まず予想L-4を書きます。
この予想が、これまでで到達した最高地点に位置する予想です。
この予想は、ゼータ関数L(χ,s)の神秘を解明する力をもつ,たいへん力の強い予想であることはこれまで
述べてきた通りです。詳細は<私の予想L-4に懸賞金>の「まとめ」を参照ください。
さて、この予想はシンプルで美しい形をしていますが、その奥深さは計り知れず、私は上の予想L-4で書いている
こと以外に,まだ気付いていない様々な情報を含んでいるにちがいないと思っていました。
その点について、最近また面白い規則性を発見しました。それを次に述べていきます。
2次体Q(√m)には、mが4n+2 or 4n+3の場合(nは整数)のものと、4n+1の場合のものがあります。
ここで、mは整数で1以外の平方数では割り切りないものです。
Q(√m)は、[4n+2,4n+3]型と[4n+1]型として区別して扱うのがあつかいやすいのです。(なぜなら、この2種類で
導手Nの定義がちがっているためです。[4n+2,4n+3]型ではN=4|m|,[4n+1]型ではN=|m| )
このサイトでもそうしてきました。
さて、予想L-4に関して、まずは[4n+2,4n+3]型2次体Q(√m)において新たに見つけたことを記します。
例えで説明しましょう。
例えば、Q(√6)という2次体を見ましょう。m=6です。
いまこの6の約数を見ます。6が正の数ですから、正の約数だけをみると、もちろん、それは6, 3, 2, 1です。
ちなみに仮想の?2次体Q(√1)はζ(s)に対応する2次体であることがこのサイトで判明したので、
1も含めます。(詳しくは、--><冥王星 その1>の<ゼータの心で見た中心母等式>参照。)
すなわち、Q(√6),Q(√3),Q(√2),Q(√1)に着目する。
予想L-4ではk=2|m|=12となり、よってπ/12を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、ふしぎなことに
Q(√6)に対応するゼータL(χ,s)のLG(s)が忽然と姿をあらわすことになるのでした。ここまでは復習。
偶数回積分の式 )
さて、新たな規則性とは次のようなことです。
上では、m=6の6に着目しましたが、その約数に着目しても上と同様のふしぎなことが生じるのです。
つまりQ(√3)とQ(√2)のそれぞれの2次体に対応するゼータL(χ,s)も出てくるというのです!
Q(√6)はもう見ました(---> <火星 その8>の「π/12代入」の奇数回積分の式)。
めでたくLG(s)が出ています。OKです。
Q(√3)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」奇数回を見ると、Q(√3)に対応するLB(s)が出ているのです!
Q(√3)もOKですね。
つぎに、Q(√2)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」奇数回を見ると、Q(√2)に対応するL1(s)が出ているのです!
よってQ(√2)もOK。
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」奇数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ているのです!
よってQ(√1)もOKです。
(Q(√1)は普通の有理数体に一致し、通常は2次体ではありませんが、本サイトでじつはリーマン・ゼータζ(s)
が仮想2次体Q(√1)に対応していることがわかったので、Q(√1)を考察しているのです。)
すなわち、6の正の約数6, 3, 2,1をみたとき、Q(√6),Q(√3),Q(√2),Q(√1)に対応するゼータL(χ,s)
が出現するのです。L(χ,s)はディリクレのL関数です。
さらに、あと一つ例を見てましょう。
例えば、Q(√-6)という2次体を見ましょう。m=-6です。
いまこの-6の約数を見ます。-6が負の数ですから、負の約数だけをみると、もちろん、それは-6, -3, -2, -1
です。すなわち、Q(√-6),Q(√-3),Q(√-2),Q(√-1)に着目するのです。
予想L-4ではk=2|m|=12となり、よってπ/12を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、ふしぎなことに
Q(√-6)に対応するゼータL(χ,s)のLE(s)が姿をあらわすのでした。
奇数回積分の式に注目)
さて、新たな規則性をみましょう。
Q(√-6)はもう見ました(--><火星 その8>の「π/12代入」の偶数回積分の式) 。
めでたくLE(s)が出ています。OKです。
Q(√-3)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√-3)に対応するLA(s)が出ています。
Q(√-3)もOKですね。
Q(√-2)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√2)に対応するL2(s)が出ています。
よってQ(√-2)もOKです。
さらに、Q(√-1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√-1)に対応するL(s)が出ています。
よってQ(√-1)もOKとなります。
すなわち、-6の負の約数-6, -3, -2, -1をみたとき、Q(√-6),Q(√-3),Q(√-2),Q(√-1)に対応する
ゼータL(χ,s)が出現するのです。
どうですか。面白いでしょう?
こんなにも美しい構造が隠れていたのです。
つまり、次のようになっている。
予想L-4の豊かさにはびっくりしてしまいます。
いくら掘り進んでも美しい鉱石を発見していくことができます。
(このm約数予想は、予想L-4に組み入れることもできますが、いまはまだ独立的に予想L-4と切り離して
上のようにおいておきます。)
上は二つの場合を拾って見ましたが、次でこれまで調べた[4n+2,4n+3]型のものをすべて調べてみましょう。
上では、二例だけを確めましたので、ここでは予想L-4を確認してきた,全ての[4n+2,4n+3]型2次体Q(√m)を
検証していくことにします。(上で検証したものも含めます。)
m約数予想を再度書きましょう。
すなわち、次を調べるわけです。
Q(√-1),Q(√2),Q(√-2),Q(√3),Q(√-5),Q(√6),Q(√-6),Q(√7),Q(√10),
Q(√-10),Q(√11)
*********************************************
Q(√-1)の場合
Q(√-1)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=-1です。
この-1の約数を見ます。-1が負の数ですから、負の約数だけをとると、それは-1です。
すなわち、 -1のみに着目すればよい。
予想L-4ではk=2|m|=2となり、よってqπ/2を冒頭の予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、ふしぎな
ことにQ(√-1)に対応するゼータL(χ,s)のL(s)が忽然と姿をあらわしたのでした。
奇数回積分の式 )
この場合は、Q(√-1)のみを調べるだけでよいので、いま見たとおり、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√2)の場合
Q(√2)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=2です。
この2の約数を見ます。2が正の数ですから、正の約数だけをとると、それは2と1です。
予想L-4ではk=2|m|=4となり、よってqπ/4を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、Q(√2)に
対応するゼータL(χ,s)のL1(s)が忽然と姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/4代入」の奇数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち、2の正の約数 2, 1をみたとき、Q(√2),Q(√1)にそれぞれ対応するゼータL(χ,s)が出現している。
よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√-2)の場合
Q(√-2)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=-2です。
この-2の約数を見ます。-2が負の数ですから、負の約数だけをとると、それは-2と-1です。
すなわち、-2, -1に着目する。
予想L-4ではk=2|m|=2×|-2|=4となり、よってqπ/4を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√-2)に対応するゼータL(χ,s)のL2(s)が姿をあらわしたのでした。
積分の式 )
さて、新たな規則性(m約数予想)をみましょう。
Q(√-2)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。
Q(√-1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/4代入」の偶数回を見ると、Q(√-1)に対応するL(s)が出ています。
Q(√-1)もOKですね。
すなわち、-2の負の約数 -2, -1をみたとき、Q(√-2),Q(√-1)にそれぞれ対応するゼータL(χ,s)が出現して
いる。よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√3)の場合
Q(√3)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=3です。
この3の約数を見ます。3が正の数ですから、正の約数だけをとると、それは3と1です。
この場合Q(√1)は2次体ではないので、1は省きます。
すなわち、 3のみに着目すればよい。
予想L-4ではk=2|m|=2×3=6となり、よってqπ/6を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√3)に対応するゼータL(χ,s)のLB(s)が姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<火星 その6>の「π/6代入」の奇数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち、3の正の約数 3, 1をみたとき、Q(√3),Q(√1)それぞれに対応するゼータL(χ,s)が出現している。
よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√-5)の場合
Q(√-5)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=-5です。
この-5の約数を見ます。-5が負の数ですから、負の約数だけをとると、それは-5と-1です。
すなわち、Q(√-5)とQ(√-1)に着目すればよい。
予想L-4ではk=2|m|=2×|-5|=10となり、よってqπ/10を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√-5)に対応するゼータL(χ,s)のLC(s)が姿をあらわしたのでした。
回積分の式 )
さて、新たな規則性(m約数予想)をみましょう。
Q(√-5)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。
Q(√-1)はどうでしょうか?
<冥王星 その2>の「π/10代入」の奇数回を見ると、Q(√-1)に対応するL(s)が出ています。
Q(√-1)もOKですね。
すなわち、-5の負の約数 -5, -1をみたとき、Q(√-5),Q(√-1)にそれぞれ対応するゼータL(χ,s)が出現して
いる。よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√6)の場合
これは、一つ上で例として確認しましたが、念のため、記しておきます。
Q(√6)はm約数予想を満たしているでしょうか?
いまm=6です。
いまこの6の約数を見ます。6が正の数ですから、正の約数だけをみると、それは6, 3, 2, 1です。
よって、Q(√6),Q(√3),Q(√2)に着目すればよい。Q(√1)は省く。
予想L-4ではk=2|m|=2×6=12となり、よってπ/12を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√6)に対応するゼータL(χ,s)のLG(s)が姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
さて、新たな規則性(m約数予想)をみてみましょう。
Q(√6)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。OKです。
Q(√3)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」奇数回を見ると、Q(√3)に対応するLB(s)が出ています。
Q(√3)もOKですね。
つぎに、Q(√2)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」奇数回を見ると、Q(√2)に対応するL1(s)が出ています。
よってQ(√2)もOKです。
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」の奇数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち、1を除く6の正の約数6, 3, 2,1をみたとき、Q(√6),Q(√3),Q(√2),Q(√1)に対応するゼータ
L(χ,s)が出現している。よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√-6)の場合
これも、一つ上で例として既に確認していますが、念のため、記しておきます。
Q(√-6)はm約数予想を満たしているでしょうか?
いまm=-6です。
いまこの-6の約数を見ます。-6が負の数ですから、負の約数だけをみると、それは-6, -3, -2, -1
よって、Q(√-6),Q(√-3),Q(√-2),Q(√-1)に着目すればよい。
予想L-4ではk=2|m|=2×|-6|=12となり、よってπ/12を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、Q(√-6)に
対応するゼータL(χ,s)のLE(s)が姿をあらわしたのでした。
奇数回積分の式に注目)
さて、新たな規則性をみましょう。
Q(√-6)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。OKです。
Q(√-3)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√-3)に対応するLA(s)が出ています。
Q(√-3)もOKですね。
Q(√-2)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√2)に対応するL2(s)が出ています。
よってQ(√-2)もOKです。
さらに、Q(√-1)はどうでしょうか?
<火星 その8>の「π/12代入」偶数回を見ると、Q(√-1)に対応するL(s)が出ています。
よってQ(√-1)もOKとなります。
すなわち、-6の負の約数-6, -3, -2, -1をみたとき、Q(√-6),Q(√-3),Q(√-2),Q(√-1)に対応する
ゼータL(χ,s)が出現するのです。よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√7)の場合
Q(√7)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=7です。
この7の約数を見ます。7が正の数ですから、正の約数だけをとると、それは7と1です。
よって、Q(√7)のみに着目すればよい。Q(√1)は省く。
予想L-4ではk=2|m|=2×7=14となり、よってqπ/14を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√7)に対応するゼータL(χ,s)のLJ(s)が姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<冥王星 その2>の「π/14代入」の偶数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち、7の正の約数 7, 1をみたとき、Q(√7),Q(√1)それぞれに対応するゼータL(χ,s)が出現している。
よって、m約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√10)の場合
Q(√10)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=10です。
いまこの10の約数を見ます。10が正の数ですから、正の約数だけをみると、それは10, 5, 2, 1です。
よって、Q(√10),Q(√5),Q(√2)に着目すればよい。Q(√1)は省く。
予想L-4ではk=2|m|=2×10=20となり、よってπ/20を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√10)に対応するゼータL(χ,s)のLK4(s)が姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
さて、新たな規則性(m約数予想)をみてみましょう。
Q(√10)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。OKです。
Q(√5)はどうでしょうか?
<冥王星 その3>の「π/20代入」偶数回を見ます。
ここではまだQ(√5)に対応するLN(s)が出ているのかわかりませんね。
はたして、LN(s)は出現しているのでしょうか?(もちろん外分割ゼータを組み合わせてもOK)
<冥王星 その3>の「π/20代入」偶数回の2回積分を見てください。
そして、係数のPとTがある外分割ゼータに注目してください。
2回積分
-{L・(1/1^2 - 1/19^2 - 1/21^2 + 1/39^2 + 1/41^2 - 1/59^2 - 1/61^2 + 1/79^2 +・・・)
+ M・1/2^2・(1/1^2 - 1/9^2 - 1/11^2 + 1/19^2 + 1/21^2 - 1/29^2 - 1/31^2 + 1/39^2 +・・・)
+ N・(1/3^2 - 1/17^2 - 1/23^2 + 1/37^2 + 1/43^2 - 1/57^2 - 1/63^2 + 1/77^2 +・・・)
+ P・1/4^2・(1/1^2 - 1/4^2 - 1/6^2 + 1/9^2 + 1/11^2 - 1/14^2 - 1/16^2 + 1/19^2 +・・・)
+ Q・1/5^2(1/1^2 - 1/3^2 - 1/5^2 + 1/7^2 + 1/9^2 - 1/11^2 - 1/13^2 + 1/15^2 +・・・)
+ R・1/2^2・(1/3^2 - 1/7^2 - 1/13^2 + 1/17^2 + 1/23^2 - 1/27^2 - 1/33^2 + 1/37^2 +・・・)
+ S・(1/7^2 - 1/13^2 - 1/27^2 + 1/33^2 + 1/47^2 - 1/53^2 - 1/67^2 + 1/73^2 +・・・)
+ T・1/4^2・(1/2^2 - 1/3^2 - 1/7^2 + 1/8^2 + 1/12^2 - 1/13^2 - 1/17^2 + 1/18^2 +・・・)
+ U・(1/9^2 - 1/11^2 - 1/29^2 + 1/31^2 + 1/49^2 - 1/51^2 - 1/69^2 + 1/71^2 +・・・) }
- (1-1/2)ζ(2)/20^2 + ζ(2) =π/2・(π/20) - 1/2・(π/20)^2/2!
とこのようになっていますから、いまPとTにおける1/4^2という係数を省いた,( )内の級数(外分割ゼータ)だけを
とりだして次のようにおきます。
P=1/1^2 - 1/4^2 - 1/6^2 + 1/9^2 + 1/11^2 - 1/14^2 - 1/16^2 + 1/19^2 +・・・
T=1/2^2 - 1/3^2 - 1/7^2 + 1/8^2 + 1/12^2 - 1/13^2 - 1/17^2 + 1/18^2 +・・・
とおきます。
さて、P + T を計算してみましょう。
P + T=(1/1^2 - 1/4^2 - 1/6^2 + 1/9^2 + 1/11^2 - 1/14^2 - 1/16^2 + 1/19^2 +・・・)
+ (1/2^2 - 1/3^2 - 1/7^2 + 1/8^2 + 1/12^2 - 1/13^2 - 1/17^2 + 1/18^2 +・・・)
=1/1^2 + 1/2^2 - 1/3^2 - 1/4^2 - 1/6^2 - 1/7^2 + 1/8^2 + 1/9^2
+ 1/11^2 + 1/12^2 - 1/13^2 - 1/14^2 - 1/16^2 - 1/17^2 + 1/18^2 + 1/19^2 +・・・
=(1/1^2 - 1/2^2 - 1/3^2 + 1/4^2 + 1/6^2 - 1/7^2 - 1/8^2 + 1/9^2
+ 1/11^2 - 1/12^2 - 1/13^2 + 1/14^2 + 1/16^2 - 1/17^2 - 1/18^2 + 1/19^2 +・・・)
+ (2/2^2 - 2/4^2 - 2/6^2 + 2/8^2 + 2/12^2 - 2/14^2 - 2/16^2 + 2/18^2 +・・・)
=(1/1^2 - 1/2^2 - 1/3^2 + 1/4^2 + 1/6^2 - 1/7^2 - 1/8^2 + 1/9^2
+ 1/11^2 - 1/12^2 - 1/13^2 + 1/14^2 + 1/16^2 - 1/17^2 - 1/18^2 + 1/19^2 +・・・)
+ 2/2^2・(1 - 1/2^2 - 1/3^2 + 1/4^2 + 1/6^2 - 1/7^2 - 1/8^2 + 1/9^2 +・・・)
=LN(2) + 1/2・LN(2)
=(1+1/2)・LN(2)
見て下さい!なんと、Q(√5)に付随するLN(s)が出てきたではありませんか!
よって、Q(√5)もOKとわかりました。
つぎに、Q(√2)はどうでしょうか?
上と同様にして、上の2回積分の式においてQにおける1/5^2という係数を省いた,( )内の級数(外分割ゼータ)
に着目してください。
Q=1/1^2 - 1/3^2 - 1/5^2 + 1/7^2 + 1/9^2 - 1/11^2 - 1/13^2 + 1/15^2 +・・・
とおきましょう。よく見てください。これは、なんと、Q(√2)に対応するL1(s)そのものです!
よってQ(√2)もOKです。
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<冥王星 その3>の「π/20代入」の偶数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち、1を除く10の正の約数10, 5, 2,1をみたとき、Q(√10),Q(√5),Q(√2),Q(√1)に対応するゼータ
L(χ,s)が全て出現している。よって、ここでもm約数予想は成り立っています。
*********************************************
Q(√-10)の場合
Q(√-10)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=-10です。
いまこの-10の約数を見ます。-10が負の数ですから、負の約数だけをみると、それは-10, -5, -2, -1です。
よって、Q(√-10),Q(√-5),Q(√-2),Q(√-1)に着目すればよい。
予想L-4ではk=2|m|=2×10=20となり、よってπ/20を@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√-10)に対応するゼータL(χ,s)のLK1(s)が姿をあらわしたのでした。
奇数回積分の式 )
さて、新たな規則性(m約数予想)をみてみましょう。
Q(√-10)はいますぐ上で見ました(OKでした)ので省きます。OKです。
Q(√-5)はどうでしょうか?
<冥王星 その3>の「π/20代入」奇数回を見ます。
ここではまだQ(√-5)に対応するLC(s)が出ているのかわかりませんね。
はたしてLC(s)は出現しているのでしょうか?(もちろん外分割ゼータを組み合わせてもOK)
<冥王星 その3>の「π/20代入」奇数回の3回積分を見てください。
そして、係数のBとFがある外分割ゼータに注目してください。
3回積分
-{A・(1/1^3 + 1/19^3 - 1/21^3 - 1/39^3 + 1/41^3 + 1/59^3 - 1/61^3 - 1/79^3 +・・・)
+ B・1/2^3・(1/1^3 + 1/9^3 - 1/11^3 - 1/19^3 + 1/21^3 + 1/29^3 - 1/31^3 - 1/39^3 +・・・)
+ C・(1/3^3 + 1/17^3 - 1/23^3 - 1/37^3 + 1/43^3 + 1/57^3 - 1/63^3 - 1/77^3 +・・・)
+ D・1/4^3・(1/1^3 + 1/4^3 - 1/6^3 - 1/9^3 + 1/11^3 + 1/14^3 - 1/16^3 - 1/19^3 +・・・)
+ E・1/5^3・(1/1^3 + 1/3^3 - 1/5^3 - 1/7^3 + 1/9^3 + 1/11^3 - 1/13^3 - 1/15^3 +・・・)
+ F・1/2^3・(1/3^3 + 1/7^3 - 1/13^3 - 1/17^3 + 1/23^3 + 1/27^3 - 1/33^3 - 1/37^3 +・・・)
+ G・(1/7^3 + 1/13^3 - 1/27^3 - 1/33^3 + 1/47^3 + 1/53^3 - 1/67^3 - 1/73^3 +・・・)
+ H・1/4^3・(1/2^3 + 1/3^3 - 1/7^3 - 1/8^3 + 1/12^3 + 1/13^3 - 1/17^3 - 1/18^3 +・・・)
+ I・(1/9^3 + 1/11^3 - 1/29^3 - 1/31^3 + 1/49^3 + 1/51^3 - 1/69^3 - 1/71^3 +・・・)
+ 1/10^3・L(3) } + ζ(2)・(π/20) =π/2・(π/20)^2/2! - 1/2・(π/20)^3/3!
とこのようになっていますから、いまBとFにおける1/2^3という係数を省いた,( )内の級数(外分割ゼータ)だけを
とりだして次のようにおきます。
B=1/1^3 + 1/9^3 - 1/11^3 - 1/19^3 + 1/21^3 + 1/29^3 - 1/31^3 - 1/39^3 +・・・
F=1/3^3 + 1/7^3 - 1/13^3 - 1/17^3 + 1/23^3 + 1/27^3 - 1/33^3 - 1/37^3 +・・・
とおきます。
さて、B + F を計算してみましょう。
B + F =1/1^3 + 1/3^3 + 1/7^3 + 1/9^3 - 1/11^3 - 1/13^3 - 1/17^3 - 1/19^3
+ 1/21^3 + 1/23^3 + 1/27^3 + 1/29^3 - 1/31^3 - 1/33^3 - 1/37^3 - 1/39^3 +・・・
=LC(3)
見て下さい!なんと、Q(√-5)に付随するLC(s)が出てきたではありませんか!
よって、Q(√-5)もOKとわかりました。
つぎに、Q(√-2)はどうでしょうか?
上と同様にして、上の3回積分の式においてEにおける1/5^3という係数を省いた,( )内の級数(外分割ゼータ)
に着目してください。
E=1/1^3 + 1/3^3 - 1/5^3 - 1/7^3 + 1/9^3 + 1/11^3 - 1/13^3 - 1/15^3 +・・・
とおきましょう。よく見てください。これは、なんと、Q(√-2)に対応するL2(s)そのものです!
よってQ(√-2)もOKです。
つぎに、Q(√-1)はどうでしょうか?
上と同様にして、上の3回積分の式の中にあらわにL(3)が(すなわちL(s)が)現れています。
L(s)は、もちろんQ(√-1)に付随するゼータです。
よってQ(√-1)もOKです。
すなわち、-10の正の約数-10, -5, -2, -1をみたとき、Q(√-10),Q(√-5),Q(√-2),Q(√-1)に対応する
ゼータL(χ,s)が全て出現しているのです。よって、ここでもm約数予想は成り立っています。
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Q(√11)の場合
Q(√11)はm約数予想を満たしているでしょうか?いまm=11です。
この11の約数を見ます。11が正の数ですから、正の約数だけをとると、それは11と1です。
よって、Q(√11)のみに着目すればよい。Q(√1)は省く。
予想L-4ではk=2|m|=2×11=22となり、よってqπ/22を予想L-4の@,Aの重回積分の結果のxに代入すると、
Q(√11)に対応するゼータL(χ,s)のLM2(s)が姿をあらわしたのでした。
偶数回積分の式 )
つぎに、Q(√1)はどうでしょうか?
<冥王星 その3>の「π/22代入」の偶数回を見ると、Q(√1)に対応するζ(s)が出ています。
よってQ(√1)もOKです。
すなわち11の正の約数 11, 1をみたとき、Q(√11),Q(√1)それぞれに対応するゼータL(χ,s)が出現している。
よって、m約数予想は成り立っています。
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以上、予想L-4で調べた次の[4n+2,4n+3]型2次体Q(√m)すべてでm約数予想が成り立っていました。
Q(√-1),Q(√2),Q(√-2),Q(√3),Q(√-5),Q(√6),Q(√-6),Q(√7),Q(√10),
Q(√-10),Q(√11)
重要な注意点ですが、上では予想L-4における[4n+2,4n+3]型Q(√m)の場合を見たのですが、
しかし、mの約数には4n+1の整数が含まれているという事実です。
例えば、上でQ(√10)の場合をみると、10の正の約数は10,5,2,1でした。
ここで、10と2は[4n+2,4n+3]型ですが(10=4×2+2 etc)、5と1は[4n+1]型だ(5=4×1+1 etc)ということです。
すなわち、予想L-4における[4n+2,4n+3]型の場合は、Q(√m)のmの約数にたとえ[4n+1]型のものが混じって
いたとしても、そんなことは関係なしに、mの全ての(同符号の)約数においてそれらの2次体に付随する
ゼータが出現してくるという際立った特徴を有しているのです!
すなわち、2次体Q(√m)のmが[4n+2,4n+3]型であれば、そのmの全ての約数m1, m2,m3,・・に対応する
2次体Q(√m1),Q(√m2),Q(√m3),・・・にそれぞれ付随するゼータ関数L(χ,s)が予想L-4の元で必ず出現
してくる!ということです。
なんとも、すごい秩序が隠れていたものです。
では、次に、[4n+1]型2次体ではどうなっているのか?という当然の疑問が浮かんできます。
次は頁を変えて、それを調べていくことにしましょう。
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