火星 その6

 π、5π/4、3π/2、π/6、π/5、π/7を代入したそれぞれの場合を調べました。
どんどんと具体例を蓄積していきます。片方の母等式の方のみを見ました。


2004/5/22 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分にπを代入>

 @の統一的法則性の結果に、πを代入した場合を調べます。
ただし、「その1」の冒頭で述べた通り、πが代入できるのは、次の@の中心母等式の方のみであり、もう一方の
cos(x/2)/sin(x/2)=・・・の方は収束半径外になってしまい、π代入を実行することができません(実行すると、デタラメ
の結果が出る)。
 よって、片方だけとなりますが、後の展開のために有用となる可能性がありますので載せておきます。
(なお、この結果は「金星 その3」のcosx/sinx=2(sin2x + sin4x +・・)にπ/2を代入>と本質的に同値ですが、
そちらよりかなりすっきりした表現になっています。)

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

では、@を重回積分-重回微分した結果を書き下していきます。

[重回積分、重回微分した一連の式]
  ・
  ・
4回微分
 {2sinx・sin(x/2)+4(2+cosx)cos(x/2)}/(sin(x/2))^5=2^4sinx + 4^4sin2x + 6^4sin3x + 8^4sin4x + ・・・・

3回微分
 (2+cosx)/(sin(x/2))^4=2^3cosx + 4^3cos2x + 6^3cos3x + 8^3cos4x + ・・・・

2回微分
 cos(x/2)/(sin(x/2))^3=-(2^2sinx + 4^2sin2x + 6^2sin3x + 8^2sin4x + ・・・・) 

1回微分
  -1/(sin(x/2))^2=2(2cosx + 4cos2x + 6cos3x + 8cos4x + ・・・・) 

0回積分
  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・・) 

1回積分
  log(2sin(x/2))=-(cosx/1 + cos2x/2 + cos3x/3 + ・・・)

2回積分
 ∫log(2sin(x/2))=-(sinx/1^2 + sin2x/2^2 + sin3x/3^2 + ・・・)

3回積分
 ∫∫log(2sin(x/2))=(cosx/1^3 + cos2x/2^3 + cos3x/3^3 + ・・・) - ζ(3)

4回積分
 ∫∫∫log(2sin(x/2))=(sinx/1^4 + sin2x/2^4 + sin3x/3^4 + ・・・) - ζ(3)・x/1!

5回積分
 ∫∫∫∫log(2sin(x/2))=-(cosx/1^5 + cos2x/2^5 + cos3x/3^5 + ・・・) + ζ(5) - ζ(3)・x^2/2!

6回積分
 ∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
     =-(sinx/1^6 + sin2x/2^6 + sin3x/3^6 + ・・・) + ζ(5)・x/1! - ζ(3)・x^3/3!

7回積分
 ∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
     =(cosx/1^7 + cos2x/2^7 + cos3x/3^7 + ・・・) - ζ(7) + ζ(5) ・x^2/2! - ζ(3)・x^4/4!

8回積分
 ∫∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
    =(sinx/1^8 + sin2x/2^8 + sin3x/3^8 + ・・・) - ζ(7)・x/1! + ζ(5)・x^3/3! - ζ(3)・x^5/5!

  ・
  ・
と、このように上下に延々と続いていきます。すべての∫は0〜xの定積分、またdx・・dxは略しました。
”log(sin(x/2)) + log2” は、log2(sin(x/2)) とまとめました
 上の式の x にπを代入すると、次のようになります。

[π代入の式]
  ・
  ・
4回微分
  0=0

3回微分
  ζ(-3)=1/120

2回微分
  0=0

1回微分
  ζ(-1)=-1/12

0回積分
  0=0

1回積分
  1- 1/2 + 1/3 - 1/4 + 1/5 - 1/6 + 1/7 + ・・・=log2

2回積分
  0 =∫(0〜π) log(2sin(x/2))

3回積分
 - (1-1/2^2)ζ(3) - ζ(3) =∫(0〜π)∫log(2sin(x/2))

4回積分
 -ζ(3)・π=∫(0〜π)∫∫log(2sin(x/2))

5回積分
  (1-1/2^4)ζ(5) + ζ(5) - ζ(3)・π^2/2!=∫(0〜π)∫∫∫log(2sin(x/2))

6回積分
  ζ(5)・π - ζ(3)・π^3/3!=∫(0〜π)∫∫∫∫log(2sin(x/2))

7回積分
 -(1-1/2^6)ζ(7) - ζ(7) + ζ(5)・π^2/2!- ζ(3)・π^4/4!=∫(0〜π)∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))

8回積分
  -ζ(7)・π + ζ(5)・π^3/3!- ζ(3)・π^5/5!=∫(0〜π)∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
    ・
    ・
と、奇数のζ(2n+1)が次々と出る式が並びます。
上で右辺の重回積分は一番左の(最後の)∫だけが0〜πの定積分で、他の∫はすべて0〜xの定積分です。

 「その1」〜「その4」までは、つねにペアで考えていましたが、相棒の方がだめですので、今回はこの一つだけの
結果で終了です。
 次に、5π/4代入を調べます。



2004/5/23 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分に5π/4を代入>

 次に、@の統一的法則性の結果に、5π/4を代入した場合を調べます。
冒頭で述べた通り、もちろん、片方のみ(@)の考察です。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

@を重回積分-重回微分した結果は一つ上を参照ください。そのx に5π/4を代入すると、次のようになります。
積分側に興味があるので、微分側は二つのみとしました。

[5π/4代入の式]
  ・
  ・
2回微分
  2^2・L2(-2)/√2 - 4^2・L(-2)=cos(5π/8)/{sin(5π/8)}^3
    L2(-2) = -3、L(-2)=-1/2より、式は成立。

1回微分
  -2√2・L1(-1) + 48・ζ(-1)=-1/{sin(5π/8)}^2
    L1(-1) = -1、ζ(-1)=-1/12より、式は成立。

0回積分
  -√2・L2(0) + 2・L(0)cos(5π/8)/sin(5π/8)
   L2(0) = 1、L(0) = 1/2より、式は成立。

1回積分
  L1(1)/√2 + 1/4・log2=log{2sin(3π/8)}
     L1(1) = log(√2+1)/√2より、式は成立。

2回積分
  L2(2)/√2 - L(2)/2^2=∫(0〜5π/4) log(2sin(x/2))

3回積分
  -L1(3)/√2 - (1-1/2^2)ζ(3)/4^3- ζ(3) =∫(0〜5π/4)∫log(2sin(x/2))

4回積分
  -L2(4)/√2 + L(4)/2^4- ζ(3)・(5π/4)=∫(0〜5π/4)∫∫log(2sin(x/2))

5回積分
  L1(5)/√2 + (1-1/2^4)ζ(5)/4^5 + ζ(5) - ζ(3)・(5π/4)^2/2!
                                    =∫(0〜5π/4)∫∫∫log(2sin(x/2))

6回積分
  L2(6)/√2 - L(6)/2^6 + ζ(5)・(5π/4) - ζ(3)・(5π/4)^3/3!
                                     =∫(0〜5π/4)∫∫∫∫log(2sin(x/2))

7回積分
  -L1(7)/√2 - (1-1/2^6)ζ(7)/4^7
               - ζ(7) + ζ(5)・(5π/4)^2/2! - ζ(3)・(5π/4)^4/4!
                                      =∫(0〜5π/4)∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))

8回積分
  -L2(8)/√2 + L(8)/2^8
            - ζ(7)・(5π/4) + ζ(5)・(5π/4)^3/3! - ζ(3)・(5π/4)^5/5!
                                       =∫(0〜5π/4)∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
  ・
  ・
と、ζ(2n+1)とL1(2n+1)とL2(2n)とL(2n)が現れる式が並びます。
上で右辺の重回積分は一番左の(最後の)∫だけが0〜5π/4の定積分で、他の∫はすべて0〜xの定積分。

 これらは、全て既出のゼータ関数ですが、全てディリクレのL関数であることはいうまでもありません。
念のため、再度、L1(s)L2(s)だけ定義を書いておきます。
  L1(s)=1/1^s - 1/3^s - 1/5^s + 1/7^s+・・・
  L2(s)=1/1^s + 1/3^s - 1/5^s - 1/7^s+・・・
(注意:L1(s)とL2(s)は、+ - はこの単位で延々とくり返されていきます。)

 ディリクレのL関数L(χ,s)とは次のように定義されるものであって、ディリクレ指標χ(a)に対して特徴づけ
られる保型形式のゼータ関数です。
 L(χ,s)=χ(1)/1^s + χ(2)/2^s + χ(3)/3^s + χ(4)/4^s + χ(5)/5^s + χ(6)/6^s + ・・・・

 L1(s)は、mod 8に対応したχ(a)をもち、
「a≡1 or 7 mod 8-->χ(a)=1、a≡3 or 5 mod 8 -->χ(a)=-1、それ以外のaではχ(a)=0」というχ(a)に
対応したL(χ,s)となります。

 L2(s)は、mod 8に対応したディリクレ指標χ(a)をもちますが、今度は
「a≡1 or 3 mod 8-->χ(a)=1、a≡5 or 7 mod 8 -->χ(a)=-1、それ以外のaではχ(a)=0」というχ(a)に
対応したものとなっています。

 次に、3π/2代入を調べましょう。



2004/5/23 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分に3π/2を代入>

 次に、@の統一的法則性の結果に、3π/2を代入した場合を調べます。
冒頭で述べた通り、もちろん、片方のみ(@)の考察です。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

@を重回積分-重回微分した結果は冒頭を参照ください。そのx に3π/2を代入すると、次のようになります。
積分側に興味があるので、微分側は二つのみとしました。
[3π/2代入の式]
  ・
  ・
2回微分
  L(-2) = -1/2

1回微分
  ζ(-1)=-1/12

0回積分
 -2・{1 - 1 + 1 - 1 + 1 - 1 + ・・・}=-1
 よって、L(0) = 1/2

1回積分
  1- 1/2 + 1/3 - 1/4 + 1/5 - 1/6 + 1/7 + ・・・=log2

2回積分
  L(2) =∫(0〜3π/2) log(2sin(x/2))

3回積分
  -(1-1/2^2)/2^3・ζ(3) - ζ(3) =∫(0〜3π/2)∫log(2sin(x/2))

4回積分
  -L(4) - ζ(3)・(3π/2)=∫(0〜3π/2)∫∫log(2sin(x/2))

5回積分
  (1-1/2^4)/2^5・ζ(5) + ζ(5) - ζ(3)・(3π/2)^2/2!=∫(0〜3π/2)∫∫∫log(2sin(x/2))

6回積分
  L(6) + ζ(5)・(3π/2) - ζ(3)・(3π/2)^3/3!=∫(0〜3π/2)∫∫∫∫log(2sin(x/2))

7回積分
  -(1-1/2^6)/2^7・ζ(7) - ζ(7) + ζ(5)・(3π/2)^2/2!- ζ(3)・(3π/2)^4/4!
                                       =∫(0〜3π/2)∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))

8回積分
  -L(8) -ζ(7)・(3π/2) + ζ(5)・(3π/2)^3/3!- ζ(3)・(3π/2)^5/5!
                                       =∫(0〜3π/2)∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
  ・
  ・
と、ζ(2n+1)とL(2n)が現れる式が並びます。
上で右辺の重回積分は最後の∫だけが0〜3π/2の定積分で、他の∫はすべて0〜xの定積分。

 ζ(2n+1)やL(2n)は、すべて現代数学でさっぱりわからないとされているものです。
それらが@に重回積分-重回微分を作用させると雨アラレとふってくる。なんと味わい深い世界でしょう。

 ここで、もちろんζ(s)はリーマン・ゼータ関数で次のものです。
  ζ(s)=1 + 1/2^s + 1/3^s + 1/4^s + ・・・

 またL(s)は、次で定義されるゼータ関数です。
  L(s)=1 - 1/3^s + 1/5^s - 1/7^s + ・・・

 次は、π/6代入を見ましょう。



2004/5/25 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分にπ/6を代入>

 次に、@の統一的法則性の結果に、π/6を代入した場合を調べます。
この場合は、0< π/6 <πですのでもう一つの方も計算できますが、ある理由から片方のみ(@)の考察とします。
その理由は「その7」で明らかになります。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

@を重回積分-重回微分した結果は冒頭を参照ください。そのx にπ/6を代入すると、次のようになります。
積分側に興味があるので、微分側は二つのみとしました。

[π/6代入の式]
  ・
  ・
2回微分
  -72√3・LA(-2) -56・L(-2) =cos(π/12)/{sin(π/12)}^3
    L(-2)=-1/2、cos(π/12)/{sin(π/12)}^3=4(7+4√3)より、LA(-2)=-2/9とわかる。

1回微分
  2√3・LB(-1) + 96・ζ(-1)=-1/{sin(π/12)}^2
    ζ(-1)=-1/12、1/{sin(π/12)}^24(2+√3)より、LB(-1)=-2とわかる。

0回積分
   2{√3/2・(1+2)LA(0) + 1/2・(1+3)L(0)}=cos(π/12)/sin(π/12)
      L(0)=1/2より、LA(0)=1/3とわかる。

1回積分
   -√3/2・LB(1) - 1/2^2・(1- 1/2 - 2/3 - 1/4 + 1/5 + 2/6 + ・・)=log(2sin(π/12))

2回積分
  -√3/2・(1+1/2)LA(2)/2^2 - 1/2・(1+1/3)L(2) =∫(0〜π/6) log(2sin(x/2))

3回積分
  √3/2・LB(3) + (1-1/2^2)(1-1/3^2)ζ(3)/2^4 - ζ(3) =∫(0〜π/6)∫log(2sin(x/2))

4回積分
  √3/2・(1+1/2^3)LA(4)/2^4 + 1/2・(1+1/3^3)L(4) - ζ(3)・(π/6)
                                      =∫(0〜π/6)∫∫log(2sin(x/2))

5回積分
  -√3/2・LB(5) - (1-1/2^4)(1-1/3^4)ζ(5)/2^6 + ζ(5) - ζ(3)・(π/6)^2/2!
                                       =∫(0〜π/6)∫∫∫log(2sin(x/2))

6回積分
  -√3/2・(1+1/2^5)LA(6)/2^6 - 1/2・(1+1/3^5)L(6) + ζ(5)・(π/6) - ζ(3)・(π/6)^3/3!
                             =∫(0〜π/6)∫∫∫∫log(2sin(x/2))

7回積分
  √3/2・LB(7) + (1-1/2^6)(1-1/3^6)ζ(7)/2^8
                   - ζ(7) + ζ(5)・(π/6)^2/2! - ζ(3)・(π/6)^4/4!
                                      =∫(0〜π/6)∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))

8回積分
  √3/2・(1+1/2^7)LA(8)/2^8 + 1/2・(1+1/3^7)L(8)
            - ζ(7)・(π/6) + ζ(5)・(π/6)^3/3! - ζ(3)・(π/6)^5/5!
                                      =∫(0〜π/6)∫∫∫∫∫∫log(2sin(x/2))
  ・
  ・
と、LA(2n)とLB(2n+1)とL(2n)とζ(2n+1)が現れる式が並びます。
上で右辺の重回積分は一番左の(最後の)∫だけが0〜π/6の定積分で、他の∫はすべて0〜xの定積分。

4つのゼータ関数が出てきましたが、すべてディリクレのL関数L(χ,s)です。
ζ(s)はもちろんリーマン・ゼータですが、L(s)、LA(s)、LB(s)はそれぞれ次のゼータ関数です。

 L(s)=1 - 1/3^s + 1/5^s - 1/7^s + 1/9^s - 1/11^s + 1/13^s - 1/15^s + ・・・

 LA(s)=1 - 1/2^s + 1/4^s - 1/5^s + 1/7^s - 1/8^s + 1/10^s - 1/11^s + ・・・

 LB(s)=1 - 1/5^s - 1/7^s + 1/11^s + 1/13^s - 1/17^s - 1/19^s + 1/23^s + ・・・

 簡単にいえば、ζ(s)は、全てのaに対しχ(a)=1としたときのディリクレのL関数L(χ,s)です。
L(s)は、a≡0, 1, 2, 3 mod 4に対し、それぞれχ(a)=0, 1, 0, -1としたときのL(χ,s)に一致します。

LA(s)は、a≡0, 1, 2 mod 3に対し、それぞれχ(a)=0, 1, -1としたときのL(χ,s)に一致します。

また、LB(s)は、mod 12に対応したディリクレ指標χ(a)をもち、
「a≡1 or 11 mod 12-->χ(a)=1、 a≡5 or 7 mod 12 -->χ(a)=-1、 それ以外のaではχ(a)=0」という
χ(a)に対応したL(χ,s)となります。
(なお、LBとかLAとかいう呼称は、私が勝手につけたものにすぎませんのでご注意ください。)




2004/5/30 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分にπ/5を代入>

 次に、@の統一的法則性の結果に、π/5を代入した場合を調べます。
この場合も、片方のみ(@)の考察とします。その理由は「その7」で明らかになります。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

また、どんな種類のL(χ,s)が出現するかに興味がうつっていますので、2回積分と3回積分の場合のみを記します。

[π/5代入の式]
  ・
  ・
2回積分
 -L・(1 + 1/4^2 - 1/6^2 - 1/9^2 + 1/11^2 + 1/14^2 - 1/16^2 - 1/19^2 +・・・)
   -M・(1/2^2 + 1/3^2 - 1/7^2 - 1/8^2 + 1/12^2 + 1/13^2 - 1/17^2 - 1/18^2 +・・・)
                                        =(0〜π/5) log(2sin(x/2))

3回積分
  E・(1 - 1/4^3 - 1/6^3 + 1/9^3 + 1/11^3 - 1/14^3 - 1/16^3 + 1/19^3 +・・・)
   + F・(1/2^3 - 1/3^3 - 1/7^3 + 1/8^3 + 1/12^3 - 1/13^3 - 1/17^3 + 1/18^3 +・・・)
                                        - (1-1/2^2)ζ(3)/5^3 -ζ(3)
                                          =(0〜π/5)∫log(2sin(x/2))
 ・
 ・
 ここで、L=sin(π/5)、M=sin(2π/5) またE=cos(π/5)、F=cos(2π/5) です。

 このように、ディリクレのL関数L(χ,s)にはなりませんでした。

どのような組合せを考えても、L(χ,s)にもっていくのは無理なようです。
ただ私が間違っている可能性もゼロではなく、万が一「いや、こんな変形でL(χ,s)が出るよ!」などということが
読者で見つかったら、すぐに知らせてください。

π/3の場合は分母が奇数でもディリクレのL関数の一種LA(s)が出たのですが、今回は出ませんでした。

2004/7/24追加
 じつは、ディリクレのL関数L(χ,s)は出ることが「天王星 その1」のπ/5代入でわかりました!ここの
π/5代入の考察は間違いです。

では、π/7代入の場合はどうでしょうか?次で調べました。



2004/5/30 <cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x +・・ )の重回積分-重回微分にπ/7を代入>

 次に、@の統一的法則性の結果に、π/7を代入した場合を調べます。
この場合も、片方のみ(@)の考察としますが、その理由は「その7」で明らかになります。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@

また、π/5と同様、2回積分と3回積分の場合のみを記します。

[π/7代入の式]
  ・
  ・
2回積分
 -A・(1 + 1/6^2 - 1/8^2 - 1/13^2 + 1/15^2 + 1/20^2 - 1/22^2 - 1/27^2 +・・・)
   - B・(1/2^2 + 1/5^2 - 1/9^2 - 1/12^2 + 1/16^2 + 1/19^2 - 1/23^2 - 1/26^2 +・・・)
     - C・(1/3^2 + 1/4^2 - 1/10^2 - 1/11^2 + 1/17^2 + 1/18^2 - 1/24^2 - 1/25^2 +・・・)
                                        =(0〜π/7) log(2sin(x/2))

3回積分
 L・(1 - 1/6^3 - 1/8^3 + 1/13^3 + 1/15^3 - 1/20^3 - 1/22^3 + 1/27^3 +・・・)
   + M・(1/2^3 - 1/5^3 - 1/9^3 + 1/12^3 + 1/16^3 - 1/19^3 - 1/23^3 + 1/26^3 +・・・)
     + N・(1/3^3 - 1/4^3 - 1/10^3 + 1/11^3 + 1/17^3 - 1/18^3 - 1/24^3 + 1/25^3 +・・・)
                                        - (1-1/2^2)ζ(3)/7^3 -ζ(3)
                                          =(0〜π/7)∫log(2sin(x/2))
 ・
 ・

 ここでA=sin(π/7)、B=sin(2π/7)、C=sin(3π/7)、L=cos(π/7)、M=cos(2π/7)、N=cos(3π/7)です。

 このように、今回もディリクレのL関数にはなりませんでした。
π/5の場合と同様、π/7代入もL(χ,s)にはならなかったわけです。

2004/7/25追加
 じつは、ディリクレのL関数L(χ,s)は出ることが「天王星 その1」のπ/7代入でわかりました!ここの
π/7代入の考察は間違いです。

以上の「その1」〜「その7」の結果を総合して、「その7」の予想へと繋がっていきます。






火星 その1
火星 その2
火星 その3
火星 その4
火星 その5
火星 その7
火星 その8
火星 その9




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