石川県白山市にある「株式会社あら与」の、猛毒がある河豚(ふぐ)の卵巣を1年塩漬けした後2年間糠(ぬか)漬けして無毒化した世にも不思議な珍味「ふぐ子糠漬」(糀・こうじ)

2016(平成28)年12月25日

 今回は、石川県白山市にある「株式会社あら与」の、河豚(ふぐ)の卵巣の糠漬けの珍味「ふぐ子糠漬」をご紹介します。

 河豚(ふぐ)の卵巣には、河豚の肝臓(キモ)とともに猛毒があることはよく知られています。

 その猛毒のある河豚の卵巣を塩漬けした後糠漬けすることにより無毒にする伝統的な製法が石川県に伝えられています。

 その製法は、6月にとれる「ごま河豚(ふぐ)」を捌(さば)いて、身と子(卵巣)に分け、猛毒がある河豚(ふぐ)の卵巣を1年間塩漬けした後、更に2年間糠漬けするとなぜか毒が消えてとても美味しい河豚の卵巣の糠漬けになるのです。

 なぜ毒が消えるかは未だ科学的に解明されていないとのことです。

 現在は石川県から許可を受けた10軒程度の業者だけが製造できます。

 また、「石川県」以外の都道府県では河豚(ふぐ)の卵巣の糠漬けの製造は許可されていません。

 「株式会社あら与」はその許可を受けた製造業者の1社です。

 そして、「ふぐ子糠漬」は、無毒であることを行政が確認した後に出荷されていますから安心安全です。

 「あら与」の「ふぐ子糠漬」の原材料は、国産のごまふぐの卵巣、糠(ぬか)、糀(こうじ)、塩、魚汁(いわし)、唐辛子です。

 魚汁(いわし)は、いわしの魚醤(ぎょしょう)のことだと思います。

 

 河豚(ふぐ)の卵巣が無毒化した世にも不思議な珍味「ふぐ子糠漬」は、非常にしょっぱいですが、独特の香りとプチプチした食感そして濃厚なチーズのような味がたまらない美味しい食べ物です。

 酒の肴やお茶漬け、そしてパスタの味付けに活用できる希少な食材です。

 この点は、後記の福井県の鯖の糠漬けの「へしこ」と同様です。

 

 河豚(ふぐ)の卵巣の糠漬けの「ふぐ子糠漬」は、1袋1080円です。

 

 購入した場所は、北陸自動車道尼御前サービスエリア下り線「スーベニア尼御前」(電話番号0761ー75ー2611)です。

 

 製造者は、「株式会社あら与」(電話番号076ー278ー3370)です。

 

 なお、「河豚(ふぐ)」に関しては、

2011(平成23)年1月17日大分県と石川県の河豚(フグ)の肝臓(キモ)と卵巣

でご紹介しています。

 

 また、「糠漬け」と「塩」と「魚醤(ぎょしょう)」に関しては、

2016(平成28)年12月18日福井県福井市にある「加藤物産」の、鯖(さば)に塩をふって塩漬けにして、更に糠(ぬか)漬けにした福井県・石川県の郷土料理「寒さばへしこ」

でご紹介しています。

 

 そして、「糀(こうじ)」に関しては、

2016(平成28)年10月20日岡山県倉敷市にある「藤戸饅頭本家」が製造している、地元の麹(こうじ)を使用した酒粕を絞って毎朝つくる甘酒と小麦粉が原料の饅頭の薄皮で、北海道十勝産の小豆でつくる濃厚なこし餡を包んで、すべて無添加で保存料も使用しない上質な倉敷銘菓「藤戸まんじゅう」と、

2016(平成28)年8月16日山形県山形市にある「おさけマルシェとうかい」の、山形県にある米鶴酒造の麹(こうじ)を2倍にして醸造したノンアルコールの特製甘酒を使い、砂糖も添加物の一切使用しない、麹だけでコンデンスミルク(練乳)のように甘い夏期限定「米鶴のあま酒かき氷」。トッピングは、戸田屋正道の「おかめあんこ(粒小豆餡)」か、酒井ワイナリーのブドウジュース「蟻葡萄」から選べます。

と、

2016(平成28)年6月29日山形県河北町にある「矢ノ目糀屋」が始めた「糀屋カフェたんとKitchen」の、微(かす)かに香ばしい味噌(みそ)の香りがする濃厚で穏やかな甘さの「五八みそプリン」

でご紹介しています。

 

 更に、「石川県」に関しては、

2016(平成28)年3月16日石川県金沢市にある「中田屋」の、艶やかでふっくらとした大納言小豆のさらりとした甘さと塩加減が絶妙な美味しさの銘菓「きんつば」と、

2015(平成27)年7月20日石川県金沢市の「森八本店」の、日本三大銘菓の1つと数えられ、三百数十年間変わらぬ製法で作られている、阿波徳島の和三盆糖と北陸のもち米からなる製粉、山形産の本紅からなる落雁(らくがん・茶菓子)「長生殿(ちょうせいでん)」と、

2015(平成27)年6月19日石川県輪島市の柚餅子(ゆべし)総本家「中浦屋」の柚子(ゆず)を求肥餅(ぎゅうひもち)に練り込んだ「玉柚餅子(たまゆべし)」と、

2015(平成27)年6月13日石川県輪島市の柚餅子(ゆべし)総本家「中浦屋」の柚子(ゆず)とヨーグルトを使った「ゆずぐると」(ソフトクリーム)と、

2015(平成27)年6月8日石川県七尾市の和菓子店「梅屋常五郎」の大豆の粉を使った「州浜(すはま)」菓子の能登七尾名物「豆(まめ)あめ」と、

2015(平成27)年6月1日石川県七尾市の「松田武さん」の伝承(伝統)野菜「中島菜」を使った、ヒスイ色が美しいツルツルしたのどごしの「中島菜手延うどん」と、

2014(平成26)年6月28日石川県金沢市の「菓匠高木屋」の「あんず餅(もち)」と、

2011(平成23)年12月20日石川県や富山県の北陸地方の寒鰤(かんぶり)の「かぶら寿し」(すし)と、

2011(平成23)年1月17日大分県と石川県の河豚(フグ)の肝臓(キモ)と卵巣

でご紹介しています。


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