石川県七尾市の和菓子店「梅屋常五郎」の大豆の粉を使った「州浜(すはま)」菓子の能登七尾名物「豆(まめ)あめ」

2015(平成27)年6月8日

 上新粉と砂糖で作られる餅菓子「すあま」のことは,2015(平成27)年6月1日東京都中央区築地にある「福茂 茂助だんご」店の上新粉の餅菓子「すあま」でご紹介しました。

 今回は,「すあま」と語呂が似ている「州浜(すはま)」菓子をご紹介します。

 「州浜(すはま)」は,大豆や青豆を煎(い)って挽(ひ)いた州浜粉に砂糖と水飴を加えて練り合わせてつくる和菓子です。

 鎌倉時代に京都にあった「松寿軒」が考案したとのことで,江戸時代には「豆飴」と呼ばれていたとのことです。

 その後京都の和菓子店で作られた「豆飴」の断面が家紋の「州浜紋」に似ていたことから「州浜(すはま)」という名前になったとのことです。

 現在は,州浜粉を使った菓子全体を「州浜(すはま)」と呼ぶようになったとのことです。

 石川県の能登半島に位置する七尾市には古くから名物として「大豆飴」と呼ばれるお菓子があり,「まめ飴」として大変庶民的な味で親しまれてきたとのことです。

 七尾は古くから特に海運の街として栄え,「まめ飴」は船乗り達にとって海の上で手軽にとれる栄養食として重宝されたとのことです。

 石川県七尾市にある和菓子店「梅屋常五郎」では,大豆粉(州浜粉・きな粉),砂糖,水飴などの良品を原料として技術の研究と品質の改良につとめて「豆(まめ)あめ」を製造し,「豆(まめ)あめ」は能登七尾のお土産として広く愛用されてきているとのことです。

 「豆(まめ)あめ」は,緑色の円柱状の形状の練り菓子です。

 食感はムッチリとしたものでそれほど固くなく,素朴な大豆の風味がする滋味深い味わいの美味しい練り菓子です。

 子どもの頃に食べた駄菓子にもこのようなムッチリした食感の緑色の大豆粉の練り菓子がありました。

 「豆(まめ)あめ」は,8本入り650円です。

 購入した場所は,能登半島七尾市の和倉温泉の美湾荘(電話番号0767-62-2323)の売店です。

 製造者は,和菓子店「梅屋常五郎」(電話番号0767-53-0787)です。

 なお,「州浜粉」の「きな粉」を原料にしたお菓子に関しては,2015(平成27)年3月5日川端康成作・小説「雪国」の登場人物「駒子」にちなんだ,新潟県湯沢町の「億萬屋」の「求肥餅(ぎゅうひもち)」と「小豆餡(あずきあん)」と「きな粉」を笹の葉で包んだ湯沢銘菓「駒子もち」でご紹介しています。


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