玉ボケ&キラメル研究室です。
目次
●玉ボケの理論整理
●自然写真における玉ボケ
●キラメルなど人工物背景の玉ボケ
自然写真の玉ボケはともかく、人工物キラメルは、撮らない人も多いと思います。僕自身も自分の写真としては撮影しません。
しかし、質問を受けて、・・・自分で試してとても良い勉強になりました。
この知識と経験は、ボケ全般の運用に通じるものがあります。陸上でも水中でも同じですから、陸上で試して勉強してみて下さい。陸上なら、下記の工作物も、厚紙に穴を開けるだけで試せます。
役に立ちますよ〜
玉ボケはボケの一種類ですので、ボケについて確認してから読み進んで下さいね。
●第二章・ボケ
●第二章・総まとめ
●第四章・ボケまとめ
玉ボケの基本理論は、『明度コントラストの高い点光源を、適度にぼかす。』 ただこれだけです。
●点光源は、発光(自分で光る)でも反射(他の光を反射する)でも可能です。
●点光源と周りの背景の明度コントラスト(明暗差)が重要です。
●発光点光源は、明度コントラストが大きくなりやすく、簡単です。
●反射点光源は、明度コントラストが小さくなりやすく、難しいです。
●ボケ量が少なければ、玉ボケは小さく、次第にボケなくなり、光源が普通に写ります。
●ボケ量が多ければ、玉ボケは大きく、次第に背景全体のボケになり、玉がわからなくなります。
(注意・このHPだけの造語)
『発光点光源』は、イルミネーションなど自分で光る玉ボケの元になる点光源の事です。
『反射点光源』は、太陽やライトなど他の発光体の光を反射して玉ボケの元になる点光源の事です。
玉ボケは、陸でも水中でも全く同じです。陸で撮れない人は、水中では絶対撮れません。陸で撮れる人は、絶対水中でも撮れます。今すぐカメラを取って来て〜今、練習です。
●内蔵フラッシュが無いカメラの方は、ライトが必要です。
●被写体として、大きさ1〜2cmの動かして距離の差を変えれるものを用意して下さい。
●F値開放・F8・F11などF値を変えて同じ被写体で玉ボケを作ります。距離の差・撮影距離でコントロールして下さい。
〇練習その1〇
今、部屋の中でしょ?その部屋の中で玉ボケは作り放題です。何十種類も作れます。今すぐ作って下さい。
PC・TV・エアコンの電源ランプ(発光点光源)
化粧品・スプーン・蛇口・カラス瓶・陶器・ピアス・指輪(反射光源・反射光が足りない場合は内蔵フラッシュ・ライト使ってね。)
ほら、思ったより家の中は玉ボケに溢れているでしょ?
〇練習その2〇
今、夜なら、窓の外の発光点光源、全部玉ボケ〜〜イルミネーションなどなくても近所の街灯で十分。被写体を近くに置くと窓の外の点光源の玉ボケを作る時、F値はどうなります?F32でも玉ボケ作れるでしょ?是非体験して〜
〇練習その3〇
今、昼なら、外に出ましょう。近所の木の木漏れ日。公園の池・川・水たまり。自転車の金属部分。
ねっ、、、あっという間に100通りの玉ボケが作れるでしょ?小さなはっきりした玉ボケ。ふわっと大きな玉ボケ。F開放の玉ボケ。F32の玉ボケ。失敗も沢山しましたよね?思ったより暗くて・・・周りも明るすぎて・・・近寄ると大きすぎて・・・この経験が重要です。まずしっかり陸で練習しなければ水中では絶対撮れませんよ。
街灯など30cmでも点。ビルの窓明かりも1mの点。星は何百万qの点。あなたの指輪の1mmのダイヤも点.
●どんなに大きな光源でも離れた所から撮れば点光源
●どんなに小さな光源でも大きくアップにすれば面光源で点ではない。
玉ボケに必要な点光源に決まった大きさはありません。ただファインダーの中で小さな点であればいいのです。
反射点光源は自分では発光していません。他の発光体の光を反射しています。
金属の反射・川のせせらぎの発光体は、あの偉大なる太陽です。すべての場所を平行に等しく強烈な明るさで照らします。遠くにあっても太陽光の反射は非常に明るく周りとの明度コントラストが大きいのです。綺麗な玉ボケが作れます。玉ボケ作るのも簡単だったでしょ?
しかし、フラッシュやライトを使った反射点光源の場合、発光体から反射点光源が離れていると、反射する光が弱いのです。発光体のフラッシュやライトと反射点光源が十分近くなければ、明度コントラストが小さくなります。綺麗な玉ボケが作れません。少し離れているだけで玉ボケがきれいに撮れなかったでしょ?
●発光体が太陽光以外の反射点光源は、発光体が十分明るく、発光体との距離が十分近くないとコントラストが出ません。
●水中写真での反射点光源は、光源が明るくないため明度コントラストを大きくするのが難しいです。
●水中には発光点光源はありません。(例外はヒカリキンメ・ホタルイカ・深海生物など)
●フラッシュや水中ライトの反射点光源で玉ボケを作ります。
2つのパターンに分けて考えていきます。
●被写体自身が作る玉ボケ
●背景が作る玉ボケ・スカシテンジクダイ・キンメモドキ・ウミシダ・ガンガゼなど
| 作例集 |
●被写体の中で、点状の模様があり、その模様の輝度のコントラストがある所が反射点光源になり、玉ボケを作ります。
点状の模様と周りとのコントラストが重要です、白や黄である必要はありません、色の種類ではなく、あくまでコントラストを探してください。
●同じ被写体の中なので距離の差が小さいため、被写界深度が浅くなければいけません。
F値は、開放〜5.6になりますし、また、撮影距離が近接でなければいけません。
距離の差も出来るだけ大きくなるアングルを探してください。面撮りにならないようにしてください。
●第四章・ボケまとめのEXTRA BOKEHの撮影は、被写界深度が非常に浅くなるため有効です。クローズアップレンズを活用して下さい。
| 玉ボケのコントロール | 被写体が作る玉ボケの場合の注意点 | ||
| 大きくする | 小さくする | 小さくしたい時はないでしょう。 どうやって玉ボケを大きく出来るかがこの撮影の基本 |
|
| ボケ量 | 大きく | 少なく | 元からボケにくい撮影のため出来るだけ大きくする |
| F値 | 開く | 絞る | ほぼ開放 またはクローズアップレンズを使う |
| 距離の差 | 大きく | 小さく | 元から小さいですが、アングルで出来るだけ大きくしないと 玉ボケが出来ません。 |
| 撮影距離 | 近く | 遠く | とにかく近寄って被写界深度を浅くして |
●被写体探しが、難しいですね。僕も作例集くらいしか探せてません。
探すコツは輝度のコントラスト
背景に、輝度のコントラストが大きいものを探します。
見た目の色などは、無関係です。ただ、光を反射して輝度が高いものを探します。
普段の撮影で、白飛びしてしまうものが最適です。
パターンに分けて考えていきます。
●スカシテンジクダイ・キンメモドキで作る玉ボケ
●ウミシダで作る玉ボケ・シダメル
●その他、ガンガゼ・気泡など
| 作例集 |
●100%自然写真で、一番効果的です。
●スカシテンジクダイが一番光を反射します。輝度のコントラストが強いです。キンメモドキは、色付きの玉ボケが出ますが、輝度のコントラストが強く出ないため難易度が高めです。
スカシテンジクダイの体に一部がフラッシュ光を反射して点光源になるため、ボカせば玉ボケが出来ます。被写体もハナダイの子供やスズメダイの子供など多いです。
皆さんも過去の写真を探せば、スカシテンジクダイの玉ボケが写っている写真があるかもしれません、しかし、明瞭な玉ボケの写真はないはず・・・この写真の場合難しいのは運用です。
背景の玉ボケと被写体の距離の差が大きくても理論的には玉ボケは作れます。しかし、距離の差が大きいとフラッシュ光の反射が弱くなってしまいます。輝度のコントラストが弱くなります。玉ボケが薄く、明瞭ではなくなります。
撮影のコツは、距離の差が20〜30cmである事です。
被写体とスカシテンジクダイの距離の差が20〜30cmであることは普通です。珍しくありません。すぐに見つかります。しかし、カメラマンが近寄るとスカシテンジクダイが逃げてしまいます。距離の差が、1mくらいになってしまいます。これでは玉ボケが明瞭に撮れません。
数は少なくても良いのです。ダイバーが近寄ってもスカシテンジクダイが逃げない場所・距離の差が20〜30cmの場所をロケハン出来るかどうかにすべてがかかっています。スカシテンジクダイが沢山いる所ではなく、小さな岩にスカシテンジクダイが居て、逃げにくい所が良いです。
これは慣れと経験が必要なので、最初はとにかく近寄って、スカシテンジクダイが何故か逃げない場所があったら、玉ボケを撮るという方法が良いと思います。
座間味島にはスカシテンジクダイが居る場所はいっぱいあります。しかし、明瞭な玉ボケが必ず出せる所は1〜2か所しかありません。来店時聞いて下さい。良いロケハン場所を一度見れいただければ、ロケハンの仕方がわかります。
撮影の注意点は・・・
●ターゲットライトを必ず点灯する。ボケたスカシテンジクダイはファインダーの中では見えません。ターゲットライトをつけるときらきら光るため、必ずターゲットライトを点灯して下さい。
●被写体にピンを合わせて、構図を作って、待ちます。ファインダーの中にスカシテンジクダイが増えたら、撮るのです。動くスカシテンジクダイでは、玉ボケの位置・量はコントロール出来ません。良い条件になったら、ただ撮るのです。玉ボケは撮ってみないとどう写るかわかりません。ファインダー内で、もやっとした物が沢山動いてる時に撮るのです。
●この写真の背景は、前景のスカシテンジクダイが作る玉ボケと後景の海の2つで出来ています。
●後景の海を青抜きにするか黒抜きにするかは、通常のの黒抜き・青抜きのコントロールと同じです。青い自然光量とSS・ISO感度(減感・NDを含む)で変えます。
●前景のスカシテンジクダイの玉ボケ背景のコントロールは
| 玉ボケのコントロール | スカシテンジクダイが作る玉ボケの場合の注意点 | ||
| 大きくする | 小さくする | ||
| 玉ボケの 明瞭度 |
薄くなる ぼやける |
濃くなる 明瞭になる |
|
| ボケ量 | 大きく | 少なく | |
| F値 | 開く | 絞る | 距離の差が少ないので、 青抜きの場合、開放〜F5.6 紺〜黒抜きの場合、開放〜F8、 |
| 距離の差 | 大きく | 小さく | 距離の差は、20〜30cm |
| 撮影距離 | 近く | 遠く | 近寄って被写界深度を浅く |
●スカシテンジクダイの光の強さだけではなく、輝度のコントラストが重要です。周りの後景の海の青い自然光量との比率が明瞭な玉ボケを作ります。(目立つわけです)
青抜き背景の写真は、輝度のコントラストが弱くなります(周りも明るい)。スカシテンジクダイに光を多量に当て、コントラストを上げる必要があります。
紺〜黒抜き背景の写真は、輝度のコントラストが強くなります。こちらの方が条件が緩く、簡単です。距離の差が遠目でも可能です。青い自然光量が少ない日の黒抜き玉ボケは簡単です。
●第五章まで進んでいる人は、玉ボケを水中ライトとフラッシュ併用撮影すると明瞭になります。
its値の高いライトを、斜め前45度からスカシテンジクダイに当てます。スカシテンジクダイの玉ボケは水中ライトとフラッシュ併用撮影します。被写体はフラッシュのみで撮ります。コントロールは、第五章のアクセントライトを見て下さい。
この写真は被写体の方が暗い、前景ローキーな写真になっています。ライト光がわかりやすいですね。
通常の装備で極限まで明るい玉ボケです。このあたりが限界だと思います。
第五章進んでないわ〜〜〜アクセントライト撮りなんてわからんわ〜〜〜という方も、コントロールは出来なくても、ライトを置いたら、綺麗になりますよ。
| 作例集 |
●僕の作例はウミシダを動かしています。やらせ100%です。やらせ無しで撮るのは、難しそうです。僕は成功していません。個人的には、やらせなので、やる気のない作例しか撮っていません。すいません。
今まで見た写真もやらせっぽいのが多い気がします。中にはウミシダの羽1本だけという、折ってないか???みたいな写真も多くあまり好きではないです。生物殺して撮るべき写真でもないんじゃないかなぁ・・・とぶつぶつ・・・。やらせなら人工物キラメルの方がきれいです。
●ウミシダは先端が色が違うので反射点光源になります。しかし、光の反射率が弱いため、輝度のコントラストが強く出ません。フラッシュのみの撮影では綺麗な玉ボケは出ないと思います。
●水中ライトとフラッシュ併用撮影が基本です。第五章のライト撮り・アクセントライトを参照してください。
撮影の注意点は・・・
●第五章のライト撮り・アクセントライトが出来ていれば簡単です。逆に出来ていなければコントロールは無理です。
●全体を明るくカラフルに撮りたい場合は、とにかく綺麗な色のウミシダを選んで下さい。この場合、点光源部分とウミシダ本体の輝度のコントラストが低いため(目立たないため)カラフルな中に玉ボケが添えられる感じになります。作例では、タテジマヘビギンポと一緒に写っている写真です。ライト撮り・アクセントライトのコントロールと玉ボケ自体のコントロールを合わせると、玉ボケを目立たせることもわかりにくくする事も出来ますね。玉ボケのコントロールは、スカシテンジクダイと同じです。
●明瞭な玉ボケが撮りたい場合は、先端の反射点光源が小さく点である事(種類によって点ではなく楕円で長いものもあります)、ウミシダ本体は暗い色で輝度のコントラストが強く出る事(色は無関係)が必要です。ウミシダ自体が真っ黒ならば、先端が暗めの色でもits値の高いライト光でコントラストは出ます。its値の高いライトがあれば撮影が楽です。
●上の写真はダイバーの気泡のアブストラクト。まぁ一応玉ボケ。まぁボカせばいいだけで簡単。綺麗な泡が立ち、綺麗な青も出る場所のロケハンは任せて下さい。とても良い光り輝く場所が一か所あります。
●ガンガゼで玉ボケ。ガンメル。沖縄ではほとんど撮れないので不明。ただガンガゼ本体は黒いので輝度のコントラストは出ます。しかしガンガゼの眼点の前に魚は、ロケハンが難しそうですね。ガンガゼ動くのでやらせも難しそう・・・。
●泡で玉ボケ。アワメル。藻の作り出す酸素の気泡で撮る玉ボケ。泡の玉ボケも泡の周りも背景が前景です。泡は光を透過し思ったほど反射しません。ほとんど超浅場の撮影のため、青い自然光量(ほぼ七色そろってる)が非常に多いです。そのため輝度のコントラストが思ったより強く出ません。明瞭な玉ボケは難しいです。その場所に魚がいない、居ても逃げられて、綺麗に撮れていません。惨敗中、難しいですね。作例は無しです。
●泡をサンゴの粘膜などでくっつける・天井にスポイトでつけるなどのやらせのアワメル。んんん〜〜〜撮る意味が分からん・・・。嘘を感じるのできらい。人工物のキラメルの方がきれいじゃない?
キラメルなど人工物背景の玉ボケが一時期流行しましたね。
僕は個人的には キラメル系の人工物背景は撮りません。こだわりって訳でもないですが一応ネーチャーの範囲内がテリトリー。皆さんのキラメル写真も楽しく見ていました。
しかし、皆さんの撮影風景を見ていると、きらきら光を反射するグッズ(反射点光源)に、フラッシュ光を当てて撮っています。上記の玉ボケ理論を読んでもらえばわかるように、これは玉ボケ撮影としては非常に不利です。
ほとんどの皆さんがやられているキラメル写真は玉ボケ撮影としては、理論的に難しい方法です。
2019年僕の生れて初めて撮ったキラメルです。背景はきれいでしょ?
写真は水中撮影です。被写体がおじさんやコイボウミウシとやる気がないのは、僕が人工物背景は撮らないので、わざとです。皆さんはかわいいウミウシ・カンザシヤドカリ・動かない魚などで撮って下さいね。
●玉ボケは、発光点光源を使う。
●カラフルな背景は、透過光を使う。
穴をあけた板の後から水中ライトを照らす。穴からの光が発光点光源になります。
100円ショップの工作用PP板に、穴を開けています。
●理論でも書きましたが、穴の大きさが重要です。1〜2mmが『点』として良い大きさです。
●穴の位置はランダムに密度もばらばらで開ける方が良いと思います。
●板のサイズは、15cm×15cm程度は必要です。
●板の色はカラフル背景と合わせるなら白です。まずは白で試して下さい。黒抜きモドキならば黒。後は好みの色でどうぞ。青抜きモドキ・レインボー抜きもどき、何でも工作出来ます。
●来店時、聞いて下さい。PP板を買ってくればお手伝い出来ます。
透明な色付きのものをラミネート加工し、後から水中ライトを照らす。
●セロファン紙など光を透過する色付きの物。
僕が作ったのは、上記のPP板の包装紙です(^O^) 光を通す色付きの薄いビニールなら何でもOK。インスタントラーメンの包装紙・パスタの袋・お菓子の袋。文字が書いてあっても関係ありません。
●模様の色・細かさが、写真の色・細かさになります。単色でもきれいです。どんな背景でも作れます。
●クリアファイルでも出来そうです。下敷きなどでは、分厚過ぎて光が透過しにくいです。
●来店時、聞いて下さい。ラミネーターはお貸しできます。制作のお手伝いも出来ます。
(注意・このHPだけの造語)このラミネート加工したものを『カラフル背景』と呼びますね。
| 工作物の写真 |
工作物を作ったら、まず陸で練習して下さいね。陸で撮れれば、水中でも撮れます。
| 陸の作例集 |
●ライトはits値の高いものが必要です。作例では156itsのLF1400-Sを使用しています。
●F値は、開放〜F16くらいまで可能です。
F開放の場合、距離の差を小さくします。発光点光源(工作した板)を被写体の10cmくらい後に置きます。
F16の場合、距離の差を大きくします。発光点光源(工作した板)を被写体の30cmくらい後に置きます。距離の差が大きいためよりits値の高いライトが必要です。
●玉ボケの大きさの調整は、発光点光源(工作した板)を置く位置で距離の差を変えます。
設置後の微調整はF値を変えます。(被写界深度変わって絵コンテ変わります。)
| 玉ボケの大きさ | ||
| 大きく | 小さく | |
| 距離の差 | 大きく 遠く |
小さく 近く |
| F値 | 開く 数字小さく |
絞る 数字大きく |
●玉ボケ&カラフル背景の明るさの調整は、ライト位置を変えます。
設置後の微調整はISO感度またはSSを変えます。(定常光ですので、運用は第五章・ライト撮り・アクセントライト参照)
| 玉ボケ&カラフル背景の明るさ | ||
| 明るく | 暗く | |
| ライトの位置 | 発光点光源の板に近く | 発光点光源の板から遠く |
| SS | 遅く | 早く |
| ISO | 感度を上げる 数字大きく |
感度を下げる 数字小さく |
●TTL調光の調光補正またはマニュアル発光の発光量調整で、被写体の明るさを調整します。
背景に光源があるため、TTL調光がローキーになりやすいです。プラス補正が必要かもしれません。
しかし・・・
フラッシュはカラフル背景・発光点光源の板にもあたります。発光点光源のコントラストを小さくしてしまいます。被写体はローキー気味で、修整で調整した方が、強いコントラストが残ります。
フラッシュ光量を多くすることにより玉ボケを薄めにナチュラルに仕上げる事も出来ます。
上級者向けです。
●水中ライトで発光点光源を作るため、芯(特定の明るい部分)が出来ます。
フラットな芯のない玉ボケを作るためには、ライト光を平行にしなければいけません。バウンスさせるか、デフューザ−を使います。
複数のライトを使えば複数の芯を作ることが出来ます。
●照射角度が5〜10度のライトを使えば、玉ボケとカラフル背景にグラデーションを付けられます。
●工作の板の穴を一か所・数個だけにすれば、玉ボケの場所を限定出来ます。穴の数と場所で好きな量・好きな形で作れます。
●ライト光にフィルターを付けることで玉ボケに色を付けることも可能です。
●被写体をライト撮りする事も出来ます。発光点光源を作るライトと被写体用のライト最低2本が必要です。
被写体用のライトは30度以下の狭い照射角度のライトで、被写体だけに当ます。発光点光源部分は、発光点光源を作るライトだけを当てます。発光点光源を含む背景部分と被写体部分を2つのライトで完全に分離すれば、細かいコントロールも完全に出来ます。
実はフラッシュを使用すると、発光点光源を含む背景部分に前からフラッシュ光が当たってしまい、コントラストが失われます。繊細なコントロールは難しくなります。ライト撮りの完全な知識・理論と慣れが必要ですが、フラッシュを使わない方が、繊細なコントロールは可能です。
人工物ですから、色々試してねぇ〜〜〜
来店時ご相談ください。
穴を開けた白い板の前にカラフル背景を置き、後から水中ライトを照らす。
●光を透過する白い板を使います。ライト光が透過すると、カラフル背景が明るくなります。ダイソーの厚さ1.2mmの白いPP板でちょうど良い感じでした。
●まずはこれを試してみて下さいな。一番簡単です。適当に撮っても綺麗になります。
| 作例集・作例1 |
穴を開けた白い板の後にカラフル背景を置き、後から水中ライトを照らす。
●作例は光を透過するPP板です。光を透過しない板を使えばがコントラストが強く玉ボケがはっきりします。どちらを使うかは好みです。白以外の色付きの板でも可能です。
| 作例集・作例2 |
穴を開けた白い板のみを置き、後から水中ライトを照らす。
●作例は光を透過するPP板です。
●光を透過しない白い板は、輝度のコントラストが強く出るため玉ボケが明瞭に出ます。
●光を透過する板は、輝度のコントラストが下がりますが、背景をハイキーに出来ます。
●光を全く透過しない白い板ならばカラフル背景を後に置くか、色付きのライトを使う事により、玉ボケだけにに色を付ける事も出来ます。
| 作例集・作例3 |
穴を開けた黒い板のみを置き、後から水中ライトを照らす。
●光を透過しない板を使います。光を透過すると黒抜きモドキになりません。
●黒い板はグロスよりマットな表面の方が良いです。グロスだと反射します。
●玉ボケの芯が目立ちます。利用するか、ライト光をバウンスさせて芯を消すかはあなたの好みです。
●光を全く透過しない黒い板ならばカラフル背景を後に置くか、色付きライトを使う事により、玉ボケだけに色を付ける事も出来ます。
作例では、両面黒い塗装をした、PP板を使いましたが、使い心地は今一つです。光を透過しないマットな厚い黒い板が良いと思います。
| 作例集・作例4 |
今までお客さんが使っているものは、髪留め・反射板など様々ですが、反射点光源としては、理論的にあまり良くないものが多いです。点光源として、点が大きすぎたり、コントラストが弱い気がします。
100円ショップで良いものはないか?と探してみました。
ネイル用の飾りをラミネート加工しました。今回は玉ボケ度合いを見るため透明な状態で黒抜き&玉ボケにしました。
結果はまぁまぁ・・・こんな感じです。点光源の大きさはちょうど良く、反射も良いです。玉ボケは出ます。しかし、角度により反射の仕方が違うため、白飛びしたり、暗くなったりの差が出ます。コントロールが難しいですね。
やはり、理論通り、反射点光源より発光点光源を使う方がお勧めです。段違いに綺麗で、簡単です。
| 作例集・反射点光源 |
不自然な写真???
人工物キラメルで、ナチュラルなのは、僕は逆に違和感があります。人工物使って綺麗な自然写真モドキを撮るのは、ただの手抜きです。自然写真の模造品、嘘、人を欺く写真。 動物園で撮ったライオンを、アフリカで撮った写真みたいに見せるのと同じ。
傍章・雑談・自然写真・写真
人工物キラメルは、人工物なのだから不自然で良いのではないかと思います。綺麗で美しければ、それが正義です。
人工物キラメルで、『自然な』写真を撮るのならば、人工物など撮るのをやめて自然写真を撮りましょう。海の中は人工物など使わなくても色に満ちています。
colors〜色彩の世界
自然写真にこだわらないあなたは・・・
人工物キラメルは自然写真ではないですが、アート写真です。キラメルとしての明確なアイデンティティー が必要です。写真としての主題と主張が必要です。皆さんもっともっと色々チャレンジして斬新なものを撮って下さいね。
正直、見てる僕としては今のキラメルはつまらない〜斬新さ・驚きが無い〜〜〜もっと遊ぼう〜〜〜
●前ボケ併用。人工物写真だから人工物の前ボケ。自然写真の前ボケより100倍簡単〜〜〜
●穴の数を少なくする。1個で月夜。3個近接で玉ボケ重ねる。
●大きさの異なる穴を開ける。違う段階の玉ボケの併用。
●ライトにフィルターを付けて色を変える。
●市販のフィルターで玉ボケの形を変える。ハートは?クロスは?
●照射角度の狭いライトを複数、発光体にして、複数の芯を作る。
●黒抜きモドキ&玉ボケ+シャドー。
●白砂飛ばしモドキ&玉ボケ+シャドー。
●黒抜きモドキ&玉ボケ+逆光アクセントライト。
●黒抜きモドキ&玉ボケ+スポットライト。
●透明のカラー塩ビ板で玉ボケ。
●カラー塩ビ板のモザイク。
●アクリルブロックの光屈折。
●アクリル集光板とブラックライト。
いくらでも面白いものは、作れそうよ〜〜〜
(これは面倒だから、来店しても手伝わないわよ・・・)
●ちょっと試したい方は、今ある工作品をお貸しします。仕上がりが良くないのでお試しに使って下さい。
●工作のアドバイスは出来ます。うちにあるものを改良する方法も分かります。僕は撮らない写真なので、自分で改良する気はないけど、アドバイスは出来ます。
●ラミネート加工の機械は貸せます。(厚さ100ミクロンまで、サイズA4まで)フィルムはご自分で用意して下さい。穴あけ用のはんだごて・ドリルなども貸し出せます。
●陸上での練習を手伝えます。ここには書ききれない細かいアドバイスも出来ます。ライトの向き・角度による差などで激変しますよ。 陸で撮れれば、同じものが水中で撮れます。
Designed by CSS.Design Sample