個章・撮影状況・透明な骨・ヒレ

泳ぐ魚の透明な骨、ヒレを撮る方法です。

透明なものを撮る方法

光を透過し反射しないものを透明と呼びます。
従って、レンズ側からのフラッシュ光は透明なものを透過し反射しませんので写りません。
レンズと反対側からの透過光を屈折させて、明度コントラストをつくります。
明度コントラストは写真に写ります。
陸では常識ですね。氷やグラスを撮る方法です。
どの撮影でもこの光学的理論は同じです。すべてはこの法則に沿って考えるのです。

参照

第三章・青被せローキー・レントゲン
第五章・ライト撮り・アクセントライト
個章・撮影状況・新レントゲン
個章・撮影状況・アカメハゼの卵

HP既出の方法(1)

青被せローキー・レントゲンでは、青い自然光を透過光として使いました。

HP既出の方法(2)

ライト撮り・アクセントライトでは、水中ライトを透過光として使いました。

HP既出の方法(3)

個章・撮影状況・アカメハゼの卵では、フラッシュ1灯だけの撮影で、透過光として使いました。

透明な骨・ヒレは皆さん過去に撮れてませんか?

過去の写真を見ると、透明な骨・ヒレの骨が明瞭に撮れている写真がありませんか?
偶然、撮れている可能性が高いので探して見てください。

このページは偶然を必然にする方法です。
偶然撮れた写真を読み、解析し、理論体系を作るのです。
そうすれば偶然が必然になります。

自分の写真を読んでください

偶然撮れている自分の写真を読んでください。
ヒレや骨の部分を拡大して見てください。本来ヒレは骨は均一の明るさです。
しかし、明瞭に写っている写真は、骨の端が黒い、または、白く光っていますよね?明度コントラストがありますよね?
その明度コントラストが透明なヒレや骨の形を作っていますよね?
これは透過光の屈折が作った光と影です。
つまり、既出の方法と光学理論は同じです。レンズと反対側の透過光が存在しているのです。

透過光は何?

フラッシュが背景に当たって、反射します。その反射光がレンズから入り、背景は写真に写ります。
反射しない背景は暗くなります。
反射しない背景で青い自然光があれば青くなります。

背景の反射光が十分多ければ、その反射光はヒレや骨を透過します。アクセントライトや青い自然光と同じ役目をしてくれます。

この撮影方法のレンズと反対側の透過光は、フラッシュの背景の反射光です。

撮影方法

撮影方法はただフラッシュで普通に撮ってください。
撮影技術は不要です。

必然の条件(1)反射光量

フラッシュの背景の反射光量が多い条件を考えてください。それが正解です。

●黒抜き・青抜きはフラッシュの反射光がないのでダメです。
●中景・遠い前景も当たるフラッシュ光が弱く、反射光はさらに弱いのでダメです。
●前景の背景です。
●反射率の高い背景です。
●色とは、特定の波長の光だけを反射するので色となりますよね。
●同じ光源下で明度が高い色が反射率の高い色ですね。
●つまりトーン表で上側の色は反射率が高い色です。
●ブライト・ライト・ペール・ホワイトの前景の背景のフラッシュの反射光を使えば良いのです。
●意外かもしれませんが、ストロングやビビッドのような鮮やかな色は明度が中間ですので反射率はあまり高くありません。

必然の条件(2)コントラスト

●骨やヒレの明度コントラストが明瞭に写るためには、背景とのコントラストが必要です。
●白い背景は、反射光が強く透過光も強いですが、透明な骨やヒレも色がありません。同じ無彩色では、色相・彩度コントラストがありませんので明瞭に写りません。(色のあるヒレや骨は明瞭に写ります)
●透明なヒレ・骨を明瞭に撮るためには、前景の背景の反射光が多く、さらに色相・彩度コントラストがある背景が必要となります。
●明るいブライト・ライト・ペールの色付きの前景の背景が良いのです。

必然の条件(3)背景整理

●背景に様々な色があると骨やヒレは明瞭に写りません。
●背景に自体が明瞭に写っていると骨やヒレは明瞭に写りません。
●均一な色で、適度のボケがある均一な背景が良いのです。

必然の条件(まとめ)

●ブライト・ライト・ペールの色付きの前景の均一な背景を適度にぼかして撮れば良いのです。

具体的には、
●薄い色、明るい色(青・緑・黄・ピンク)のサンゴやカイメンが良い。
●薄い色、明るい色のハマサンゴキクメイシなどの被覆型のサンゴ、カイメンは均一なのでとても良い。
●岩など黒いものはだめ。白砂も微妙

魚を撮るな。絵を撮るのだ。

●360度ロケハンをする。
●良い背景の場所を全部ピックアップする。
●その前で撮る。常にその背景の場所を意識して撮る。魚だけ追いかけてはだめ。背景と魚の相対位置を把握して撮る。
●パンとドリーを使って、狙った背景の前で撮る確率を上げる。
水中写真ブログ・パンかドリーか?
水中写真ブログ・読むとパンとドリーの融合

魚を撮ってはだめですよ。絵を撮らないと。

被写界深度面は点ではなく面です。

●傍章・撮影情報・図鑑写真参照
●被写界深度面の面を考えてください。
●いつまでも目ピンとか言っていてはいけませんよ。主題ピンです。SH平面上5度後ろからです。複数の主題を面内に入れるのです。
●目とヒレと体のすべてを撮るのです。

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