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村田製作所の本社は長岡京駅前です。長岡天神駅東口から徒歩15分程度です。村田製作所玄関にも自転車の村田製作君がいますが、もともとセラミックコンデンサなどのメーカだったようです。東京に支社があるようです。長岡事業所は阪急京都線の長岡天神の方が近くです。村田製作所の平成26年3月期は売上が8450億円、営業利益は前期比210%の1250億円のようです。スマホやタブレット端末向け積層セラミックコンデンサが寄与したようです。 村田製作所は、平成29年6月に横浜のみなとみらい地区に研究開発拠点を設立すると発表し、平成32年に敷地7415m2、1000名で稼働させるとのことで、自動車、エネルギー、ヘルスケア、IoT分野で新技術を創出するようです。国内拠点では、長岡京、野洲、東近江、横浜(緑区)につぐ、5カ所目の拠点となるようです。 村田製作所は平成29年に国内生産拠点を急ピッチで増強しているようです。平成29年1月に鯖江村田製作所(福井県)の新生産棟(のべ床面積8181m2)金属機構部品(積層セラミックコンデンサの生産治具)や高周波コネクタ、平成29年3月に登米村田製作所(宮城県)の新生産棟(のべ床面積5750m2)車載用チップインダクタ、平成29年6月に小諸村田製作所(長野県)の新生産棟(のべ床面積10624m2)モバイル向けパワーアンプモジュール、フロントエンドモジュール、平成29年6月に富山村田製作所(富山県)の新生産棟(のべ床面積4443m2)スマホ用樹脂多層基板(メトロサーク)前工程、なおメトロサークは岡山(岡山県)と富山で前工程、無錫(中国)と羽咋(石川県)で後工程を担当、平成29年7月に八日市事業場(東近江市)の新棟(のべ床面積12574m2)セラミック原料生産、平成29年10月に村田指月FCソリューションズ(秋田県羽後町:指月電機との合弁)の新工場は125℃の高耐熱フィルムを蒸着加工し、秋田指月が高耐熱フィルムコンデンサを生産するとのことのようです。 平成25年に、コイル部品大手の東光を連結子会社にしたようです。これで電気回路の基本のLCRのうちLCをカバーしたことになります。RはROHMが有名ですがロームは半導体関係として沖電気の関係会社を組み込んだようです。Rでは金属皮膜抵抗で有名な、進工業もあるようです。 平成25年8月1日に水晶振動子や水晶発振器で有名な東京電波を子会社にしたようです。水晶振動子メーカではキンセキも京セラの子会社になったようですし、東洋通信機の水晶部門はエプソンに売却されたようです。ちなみに東洋通信機はNECグループでしたが、無線通信機部門はケンウッドに売却されたようです。 平成26年8月22日にペレグリン・セミコンダクタ(カリフォルニア州)を490億円で買収し、スマホ向け無線チップを強化するようです。投資には積極的で、平成27年9月に福井県越前市の福井村田製作所で0201の積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multi-Layer Ceramic Capacitor)、平成27年12月と平成28年10月に島根県出雲市の出雲村田製作所の新工場でMLCCを増産するようです。 出雲村田製作所では、MLCCの増産体制を確立するため平成28年に完成した生産棟2棟に加えて、188億円投資し平成30年5月に新棟(福利厚生、物流)を完成させ、従業員数は3590名体制まで増員するようです。 村田製作所は平成28年にMLCCで3225サイズで100μF100V125℃品を販売開始したとのこと、05025で1μF6.3V品、1005の厚さ0.2mmで2.2μF品を開発したとのこと、TDKは温度補償用のMLCCで-55℃~+150℃で0±30ppm、太陽誘電は1005の厚さ0.11mmで0.47μF、京セラは0603サイズで4.7μFを実現したとのこと。なお、TDKや太陽誘電とは40年以上前のセラミックコンデンサのころから競合していたようです。 村田製作所は平成29年に極小の0201(0.25×0.125mm)積層セラミックコンデンサの量産を開始したようで、温度補償用C0G特性±0ppm/℃(-55℃~+125℃で偏差0.3%以下)で、耐圧25Vで11pFから100pFまでとしたようです。なお、太陽誘電も0201サイズで0.2pFから10pFまでを揃えたようです。 村田製作所はセラミックコンデンサ以外の事業にも注力しており、平成27年の売上構成は、積層セラミックコンデンサなど31.7%、携帯の使用周波数帯が多くなったSAWフィルタなど13.6%、東光を買収したコイルなど20.2%、スマホ用無線通信モジュール29.6%、電源モジュール4.6%のようです。 SAW表面弾性波フィルタは仙台工場と金沢事業所で生産しておりシェア50%とのことです。従来の携帯電話は各国で共通の周波数を利用していましたが、LTEなどで追加周波数が不足し各国の周波数割り当てが異なるため、平成28年には携帯1台あたり40個を超えるSAWフィルタが使用されているようです。また、携帯電話も世界統一モデルが普及し、CAキャリアアグリゲーションの利用も増加してきたため、平成29年度にはSAWフィルタの実装数が50個程度まで増加したようです。 なお、BAWバルク弾性波フィルタやFBAR薄膜圧電共振器フィルタでしか実現できなかった急峻な減衰特性を必要とする周波数帯域についても、平成28年には、微細加工技術の高精度化でSAWフィルタで実現できるようにしたとのことです。BAWやFBARはSAWの価格の3倍と高額ですが、SAWでは挿入損失や急峻な減衰特性が得られず3GPPでB25と規定されている1900MHz帯は、従来のSAWでは急峻な減衰特性を満足できなかったようです。また、BAWやFBARはブロードコムなどが特許を抑えているため、シェアを奪われていましたが、今回SAWフィルタで実現可能にしたことの意義は大きいようです。SAWフィルタは1.0mm程度まで小型化が進み@10~@50程度まで低価格化も進んでいるようです。 村田製作所は平成29年4月から、3528サイズの導電性高分子アルミ電解コンデンサの量産を開始するようで、105℃品33μF耐圧16VでESR(等価直列抵抗)が40mΩとのことで、タンタル電解コンデンサの置き換えを狙っているようです。 また、近くにはパナソニックのデバイス関係会社もあります。横浜にはパナソニックの通信関係会社があるようです。 電子部品メーカの売上と利益は平成25年度に大幅に改善したようです。
主なM&A
3D MEMS(MicroElectroMechanicalsystem):3次元微少電気機械システムでアクチュエータ、センサ電子回路などの集積化電子デバイスとのこと。 MRセンサ(MagnetoResistanceSensor):磁気抵抗効果素子を用いたセンサーでノートPCの開閉検出、水道、ガスメータなどの流量検出、お札などの磁気インク検出などに使用されるとのこと。 SONYは平成3年にリチウムイオン電池を世界で初めて実用化しましたが、その後サムスンなどに抜かれ平成26年に4位、平成27年には5位に後退したため、村田製作所の事業買収を決めたとのことです。 村田製作所は平成28年に高機能ポリマーをフィルムに加工する技術を持つプライマテックを買収したようで、フレキシブル基板より柔軟な設計が可能なメトロサークに対応できるとのことです。メトロサークは20層で0.5mmと薄く自由に曲げられ加工が可能とのことです。 村田製作所は、平成29年に電力制御パワー半導体でMIT発ベンチャーのアークティックサンドテクノロジー(従業員26名、マサチューセッツ州)を70億円で買収し、現在のスマホ依存(6割)からの脱却を急いでいるようです。今回のパワー半導体を用いてスイッチングレギュレータの変換効率を1割改善できるようです。現在はLEDバックライト用の昇圧、降圧ICを設計、開発しておりバーリントン、サンタクララ、台湾に事業所があるようです。 村田製作所は平成29年4月から出雲村田製作所で、スマホ用などのWi-Fi用RFモジュールの量産を開始。モジュール寸法は3×3×0.9mmで、2.4GHzと5GHzのPA、LNA、SWを内蔵し2×2MIMOでIEEE802.11a/b/g/n/acに対応しているようです。 村田製作所は、平成29年6月にIoT対応のLPWA通信モジュールのサンプル出荷を開始し、平成30年には100万台の販売を目指すようです。対応するLPWAモジュールは京セラやKDDIが推進するSIGFOXとNTTやソフトバンクが推進するLoRa/LoRaWANとのことで、国内工場や中国工場で量産するようです。ちなみにSIGFOXはSMKと競合するようです。 リチウムイオン電池シェア(2016年)
村田製作所は、平成29年9月1日に買収が完了するSONY電池事業の無錫(中国)とシンガポールの工場に電極の加工装置や試験設備を導入し、SONYが投資を控えていた設備の更新のため500億円を集中投資するようです。また開発部門の集約も進め、SONYの厚木から新設するみなとみらいの拠点へ人員を集結するようです。 村田製作所はウエアラブル機器用に小型(3.4×3.2×2.8mmで6パルス/360度、12クリック/360度の2出力)のエンコーダスイッチmicroESを開発したようで平成29年12月から量産出荷を行うようです。 村田製作所は、平成29年に金属面に取り付け可能なRAIN RFIDの量産を小松村田製作所(石川県小松市)で開始するようです。RFIDはInpinj(米国)のチップInpinjMonza@R6Pを用いて、モジュール化(25×85×4.5mm)し、865MHz~928MHzを用いて最大10mの通信が可能で、資材、工具、物流カート、コンテナなどの金属面に貼り付けて管理が可能となったようです。 |