日本電産


日本電産の本社があるようです。京都駅八条口より78番久世工業団地行きで「殿城町」下車。向日町駅よりタクシーで約5分、徒歩20分程度です。東向日町よりタクシーで約8分。日本電産の本社は屋上にヘリポートがあり、京セラの本社より1cmでも高くしろとの社長命令があったとの噂です。日本電産の本社ビルは平成15年3月に竣工地上22階地下2階高さ100.6mで京セラ本社ビル高さ95mを超えています。近くに京セラは伏見事業所もあるようです。日本電産は精密モータの有力メーカでハードディスク用のモーターのシェアは80%もあるようです。昭和48年に設立し精密小型モータの生産を始め、昭和53年から8inchフロッピーディスク、昭和59年に3.5inchハードディスク用モータなどの生産を開始してようです。また、シンポ工業、日本サーボ、三協精機製作所、コパル電子、芝浦電産など関連メーカを買収してグループ会社として傘下に組み入れているほか、平成24年度にホンダの部品子会社を買収したようです。全世界に拠点があり、国内にも各地に拠点があり、東京にも拠点があるようです。平成24年3月31日現在連結売上6,823億円、連結従業員107,489名とのことです。平成26年3月期連結売上は、価格下落の激しいパソコン等のHDDの比率を下げ、自動車電装用と家電関係モータへシフトした結果、前期比23.4%増の8,752億円、営業利益前期比480%の851億円、最終利益前期比710%の564億円とのことです。リーマンショックの時も従業員削減やリストラは行わず、給料カットで乗り切ったとのことです。平成27年には自動車関連に注力するため、平成27年2月にドイツのGPM社(車載用ポンプメーカ)を買収、平成27年5月にイタリアのモートルテクニカ社(モータの修理)を買収、平成27年7月にインドネシアのナガタインドネシア(車載カメラ用ガラスレンズメーカ)を買収、平成27年7月に中国のチャイナテックスMEE(SRモータドライブ)を買収したようです。

日本電産は、世界中の拠点から幹部候補を集めて実践経営の教育をするとのことで、本社の向かいに10階建ての校舎を建設し、平成29年3月にグローバル経営大学として開校させるようです。また、部長級を対象とした永守経営塾も統合するようです。

電子部品メーカの売上と利益は平成25年度に大幅に改善したようです。
メーカ 売上 前期比 利益 前期比
京セラ 14476億円 +13% 887億円 +34%
村田製作所 8467億円 +24% 931億円 +220%
日本電産 8751億円 +23% 564億円 +710%
日東精工 7498億円 +12% 510億円 +17%
ローム 3310億円 +13% 320億円 赤→黒
TDK 9845億円 +17% 162億円 +136%
アルプス電気 6843億円 +25% 143億円 赤→黒

主なM&A
平成10年
(1998)
コーンアートキルン カナダ 買収
平成10年
(1998)
コパル 日本 買収
平成10年
(1998)
コパル電子 日本 買収
平成10年
(1998)
ピー・エス・テー 日本 買収
平成10年
(1998)
芝浦電産 日本 買収
平成11年
(1999)
共和ハイテック 日本 買収
平成11年
(1999)
ネミコン 日本 買収
平成12年
(2000)
ワイ・イー・ドライブ 日本 買収
平成15年
(2003)
三協精機製作所 日本 買収
平成18年
(2006)
フジソク 日本 買収
平成19年
(2007)
日本サーボ 日本 買収
平成22年
(2010)
ACC イタリア 家電用モータ 事業
買収
平成22年
(2010)
SC WADO タイ 買収
平成22年
(2010)
エマソン・エレクトリック 米国 モータ制御 事業
買収
平成23年
(2011)
三洋精密 日本 買収
平成24年
(2012)
ミンスター・マシン・カンパニー 米国 買収
平成24年
(2012)
アンサルド・システム・インダストリー イタリア 買収
平成24年
(2012)
アブトロン・インダストリアル・オートメーション 米国 買収
平成24年
(2012)
SCD 韓国 買収
平成24年
(2012)
キネテック 米国 買収
平成24年
(2012)
江蘇凱宇汽車電器 中国 買収
平成26年
(2014)
三菱マテリアルシーエムアイ 日本 買収
平成26年
(2014)
ホンダエレシス 日本 買収
平成27年
(2015)
ゲレーテ・ウント・プンペンバウ ドイツ 買収
平成27年
(2015)
モトール・テクニカ イタリア 買収
平成27年
(2015)
アリサ スペイン 買収
平成27年
(2015)
KBエレクトロニクス 米国 買収
平成27年
(2015)
ナガタ・オプト・インドネシア インドネシア 買収
平成28年
(2016)
ECE イタリア 建設現場用の吊り上げ機 買収
平成28年
(2016)
ANA IEMP ルーマニア 白物家電用モータ 買収
平成28年
(2016)
エマソン・エレクトリック 米国 モータドライブ・発電機 事業
買収
平成29年
(2017)
ヴァムコ・インターナショナル 米国 プレス機用高速送り機 買収
平成29年
(2017)
セコップ ドイツ 冷蔵庫コンプレッサ 買収

日本電産は、平成29年にプレス機用高速送り機メーカのヴァムコ・インターナショナル(ピッツバーグ市)を買収したようです。プレス機メーカの日本電産シンポ(長岡京市:30~300tプレスでコネクタなど)が日本電産ミンスター(オハイオ州:100~1650tプレスでモーターコアラミネーション、製缶)を介して買収したようで、高速送り機を加えて最適化するようです。

日本電産は、平成29年にEVなどの駆動用で200kW級の小型トラクションモーターの開発投資を大幅に加速するとのこと、トラクションモーターは放熱対策などが大変で、従来モータの100倍近い開発投資が必要なようです。

日本電産は、平成29年に電子制御ユニットを一体化したEPS電動パワーステアリング用モーターとトラクション用モーターを開発し、2020年度の売上として2兆円を目指し、そのうち50%を車載関係とするようです。

日本電産は、平成29年3月期に純利益が24%増の1117億円となったようです。平成29年に、冷蔵庫用コンプレッサーメーカのセコップ(ドイツ)を買収(1億8500万ユーロ)しモーターと組み合わせモジュール販売で売上げ増を狙うようです。セコップ4社は日本電産ヨーロッパが、セコップHD、セコップスロバキア、セコップコンプレッサー天津を、日本電産アメリカがセコップアメリカを買収するとのこと。セコップは1956年設立、2151名でドイツ、スロバキア、イタリア、オーストラリア、中国、米国に拠点があるようです。

日本電産は、産業用ロボットの需要急増に対応して、精密減速機の生産対応で日本電産シンポなどに2000億円規模の投資を行っており、精密減速機首位のハーモニックドライブシステムズを猛追しているようです。