太郎山 ( 太郎山:2,367.7m ) 2015.5.17 登山



【PHOTO & 記録 太郎山 5】

先程は樹林の間から見えていた 燧ヶ岳であるが、 この辺になると、間に遮るものなく見ることができるようになる。
山王帽子山直下で見た時には、その双耳峰部分しか見えなかったのだが、今はかなり迫り上がってきており、 ほぼ全体が見えている。
ただ、燧ヶ岳のピークの 1つである赤ナグレ岳が前面にしゃしゃり出てきているため、 その形は少し不格好である。

さらに樹林帯を登っていくと、 左手に太郎山の頂上も見えるようになる。
そこに至るには、小太郎山を越えて左にグルッと回り込まねばならないことがよく分かる。

岩や倒木、そして残雪のある道を登っていく。
途中、倒木と残雪のミックスを苦労しながら越える。
その際、あまりにも風が冷たく感じるので、ジャケットを羽織り、薄手の手袋をはめる。
本日は暑いくらいの陽気の中での登山を想定していただけに、この冷たい風にはちょっとビックリである。
山の状態は地上では計り知れないものがある。やはり、万が一の装備を怠ってはいけない。

奥白根山もかなり下方の方まで見えるようになり、 日光湯元スキー場がしっかりと確認できる。
湯元から奥白根山に登る場合、そのスキー場横を進み、山に突き当たった所で左に道をとって外山を目指し、 外山からは天狗平を経て前白根山に至り、さらに一旦避難小屋方面へと下った後、 奥白根山に向けてこちらから見えている抉れの左側を登ることになる。
その行程を、目である程度確認できて なかなか興味深い。

長かった登りもようやく傾斜が緩み、 ダケカンバが生えている明るいササ原の尾根を進むようになる。
展望はグッと開け、 奥白根山の左側後方には 錫ヶ岳も見えるようになる。
また、燧ヶ岳の後方に白き山々の繋がりも見えるようになっている。
小太郎山に登ったら、ユックリと山座同定と行きたいところである。

前方に 男体山の姿を見ながら、 明るい緩やかなササ原の斜面を登る。
展望はドンドン広がり、 皇海山、 戦場ヶ原もよく見えるようになる。

そして、10時16分、小太郎山に到着。山王帽子山と同様、この頂上にも人はいない。

この小太郎山には標柱の他、三角点らしきものがあり、 その上の部分に 『 + 』 ならぬ、『 × 』 印が刻まれていたので、 これは南アルプス深南部の黒法師岳と同じ珍しい三角点かと思ったのだが、 残念ながらこちらは御料局三角点であった (※)


明治時代、皇室の財産となっている森林については宮内庁御料局が管理しており、定期的に管理地の測量を行っていたが、 そのための基準点が御料局三角点である。

ここからの展望は素晴らしく、 日光において見るべき山はほとんど見ることができるという状況である。

東北の方向、すぐ目の前には目指す 太郎山が見えている。
先程も述べたように、この小太郎山から太郎山に至るには、尾根をグルッと左に回っていく必要がある (上の写真を参照)

そして、太郎山から南に下る尾根の後方には帝釈山、 女峰山が重なるようにして見えている (写真)
こちらから見る女峰山の頂上は、かなりの鋭鋒であり、その名前とは裏腹に 見事なまでに男性的である。



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