6月5日の南アルプス深南部 不動岳に続いて、
この 12日、日光の錫ヶ岳に登ってきた。
この山は、昨年の秋に皇海山を登った際に日光方面の山々を眺めたところ、
奥白根山のポコッと盛り上がった山容の左側に、
きれいな三角錐をした山容が見えたことから興味を惹かれ、意識し始めた山である。その際に地図で調べて、錫ヶ岳の名を確認したのだったが、
この錫ヶ岳 (スズガタケ) という名前がなかなか良い。ネットで調べると、
山名の由来は清水の湧き出るところがあった ( だからどうして スズガタケなのかはよく分からないのだが・・・) という説の他に、
スズタケが生い茂っていることによるという説もあるとのことだが、錫という字は 「シャク」 とも読め、
錫杖の略でもあるらしい。この錫ヶ岳の隣には宿堂坊山もあり、これらはかつて修験者の歩く山だったと聞くので、
由来としては錫杖からきているとなお一層 ロマンを感じるのだが・・・。
閑話休題。
ということで、山の形とともに名前にも惹かれ、年が明けたら是非登りたい山の 1つに数えていたのであった。そして、
2010年に入ってから登山チャンスを窺っていたのだが、来週から間違いなく梅雨入りしそうな状況となったこの 12日、
駆け込みで登ってきたという次第である。
実は、不動岳の登山記録に書いたように、黒法師岳の後、
極力 不動岳に登るのは避けたいと思い (理由は不動岳登山記録を参照)、5日はこの錫ヶ岳に登ることを狙っていたのだが、
残念ながら天候がそれを許さず、結局、登りたい山と天気予報の組み合わせから、晴れが期待される浜松市天竜地区に行くことにしたのだった (つまり不動岳に登った)。
それだけに、この 12日、日光地方は日中 晴れの予報が出ていることに喜び、張り切って出かけたのであった。
横浜の自宅を 3時過ぎに出発。横浜ICから東名高速道に入り、
引き続き首都高に入る。ナビならびに頭の中では、いつも通りこの首都高3号線から、
首都高都心環状線、そして首都高5号池袋線と進み、途中から首都高中央環状線に入って首都高速川口線へと進み、
そのまま東北自動車道に入るつもりでいたのだった。
しかし、首都高速3号線を進んで池尻を通過した際、大橋JCT、東北自動車道の文字が目に入ったので、
急遽 大橋JCTから中央環状線に入ってみる。当然、ナビにはこの新しく出来たばかりの高速道は記録されておらず、
一般道を走っている感覚で案内が流れる。従ってナビに頼らず、久々に標識に注意しながら自分の判断で道を進む。
初めての道路に少々緊張したが、早朝のため、交通量が極端に少なかったことから余裕をもって運転でき、熊野町JCT、板橋JCT、
江北JCTと進み、無事に 川口JCTから東北自動車道に入ることができたのだった。
後は勝手知ったる道であり、順調に宇都宮ICまで進み、宇都宮ICからはそのまま日光宇都宮道路に入って、清滝ICで高速道を下りる。
日本ロマンチック街道という名前が付けられた国道120号線に入れば、後は湯ノ湖まで一本道である。
日光宇都宮道路を走行中に見えた女峰山を始めとする日光の山々が、
やや霞み気味だったのは気にかかるが、天気予報通り本日の天候は良いようである。ただ、その天候も、
夕方には崩れるとのことなので、それまでに登り終えたいところである。しかし、今日は長丁場、どうなることやら・・・。
いろは坂も順調に登り切り、二荒橋前のT字路を左折。中禅寺湖沿いを進む。路肩には中禅寺湖で釣りをする人達の車がかなり駐まっている。
早朝にも拘わらずカメラを持った人達が多く見られた戦場ヶ原を抜け、やがて湯ノ湖が左に見えてきた。すぐに、
そのまま金精峠へと続く 120号線と分かれ、左に折れて湯ノ湖および湯元スキー場を目指す。
この湯ノ湖周辺に駐車場はいくつかあるが、日光湯元ビジターセンターの向かい側にある駐車場に車を駐める。時刻は 5時51分。
黒法師岳、不動岳と、このところ車を駐めた場所を出発した時間が 7時や 8時という状況だったので、久々に早く出発できるのが嬉しい。
しかし、もう既に登り始めている登山者も多いようで、身支度をしている間にも 1人の登山者がスキー場の方に進んでいった。