皇海山 再登山 ( 皇海山:2,143.6m ) 2009.10.22 登山



【PHOTO & 記録 皇海山再登山 1】

10月22日、休暇を取って山に行ってきた。
当初、白根三山の再縦走を試みようと思ったのだが、 既にこの時期、3,000m級の山は冬山に近い状態となっているらしく、北岳山荘から間ノ岳 の斜面はアイスバーン状態のためアイゼンが必要などという北岳山荘からの情報や、稜線上は風が強く、吹き飛ばされないように要注意などといった情報を得て、 すぐに行き先をもっと低い山に変えたのであった。
そして、検討の結果、登ることにしたのが皇海山
この山も既に 13年前に登っているのだが、その時はガスが湧くというあいにくのコンディション。あまり展望を得られず、やや不完全燃焼状態であり、 いつかはもう一度トライせねばならない と思っていた山であった。
とはいえ、13年間も再トライをしなかったのは、登頂までの距離が長いことと、途中にあるいくつものピークには鎖場などが多く、なかなか手強かったためである。 無論、今は栗原川林道から不動沢経由で登るコースが主流になっているようなのだが、それでは再トライとはならない訳で、どうしても庚申山経由の登山に拘りたいところである。

横浜の自宅を 3時過ぎに出発。横浜ICから東名高速道に入り、首都高を経て川口JCTに至り、 東北自動車道に入る。平日の早朝ということで、それ程 車の量は多くないが、流石にトラックの数は多い。
順調に車を飛ばし、宇都宮ICから日光宇都宮道路に入り、清滝ICで下りる。途中、 男体山が見えたが、 少し頂上に雲がかかっている。
清滝ICから暫く進むと、細尾大谷橋の交差点。いろは坂、男体山へは直進だが、皇海山の登山基地である銀山平へは左折。 左折して暫く道なりに進む。すぐに道は長い日足トンネルに入ることになるが、30年以上前、当時 小山に勤務していた頃は、このトンネルは無く、 トンネルの上を通る細い山道 (旧道) を越えねばならなかったのであった。 クネクネと曲がる山道をしかも霧でほとんど視界が利かない中、苦労して越えたことを今でも鮮明に覚えている。

足尾町に入ったら、田元の信号で左折して足尾バイパスに入る。やがて、 わたらせ渓谷線のガードが現れるので、そこを潜ったところで右折し、 銀山平を目指す。
小滝坑口跡など昔を思わせる施設を横に見ながら暫く進むと、やがて かじか荘が左に見えてくる。駐車広場はその少し先である。
時刻を見ると、6時32分。前回とほぼ同じ時間に到着である。
平日だけあって、駐車場には 1台駐まっているだけ。前回はかなり混雑していたことを思うと、嘘のようである。身支度をして、6時37分に駐車場を出発。 林道を進む。


車止めのゲートを越えて林道を進む。最初は写真のような舗装道が続く。
暫く進むと、左側の谷から枯れ木を折るような音が聞こえた。何かと思って下を覗くと、何と イノシシが沢沿いを歩いているではないか。 野生のイノシシを見るのは初めてである。後頭部から背中にかけてたてがみがあるようにも見え、なかなかの迫力であった。
木々が邪魔をして写真を撮れなかったのが残念。

黙々と林道を進む。
20分ほど歩くと、前方に山が見えてきた。庚申山の一部であるかどうかは不明だが、紅葉の中に白い岩も見え、いかにもこの周辺の山らしい雰囲気である。
それにしても林道は長い。道は途中から未舗装となる。

7時12分、天狗の投石に到着。
斜面に大きな石がうず高く積み上げられてれており、天狗の仕業と昔の人が思ったのも さもありなんと言ったところである。
無論、このような現象はここだけではなくて各地で見られる。すぐに思い浮かぶのが、 金峰山の近く、 朝日岳直下の岩場である。
ただ、ちょっと雰囲気は違うが・・・。

長い林道歩きもようやくお終い。7時23分、一の鳥居に到着。
少し朽ちかけた赤い鳥居には 『奉納 猿田彦神社』 と書かれた神額が掛かっている。 ということは、この先にあった猿田彦神社 (今は焼失) の鳥居ということになるのだろうか。

鳥居を潜ってからは山道歩きが始まるが、やや遊歩道的な作りとなっており、歩きやすい。 このことが、本日の帰りの際には大変ありがたかったのであった。

落ち葉が散っている道を進む。道は沢沿いに進むようになっており、数回 沢を渡ることとなる。
また、道の端には所々で 写真のような里程標も見られる。 うっすらと 『文久参年四月』 と思しき文字も見えるが、もし本当にそうであれば、 1863年に立てられたことになる。
この里程標は、わたらせ渓谷鉄道 通洞駅近くにある磐裂神社を起点としたものらしく、庚申山まで 114丁とのことらしいが、ここで既に 97丁では、 庚申山までではなく、猿田彦神社 (当時) までという気がする。

そして、この道には多くの奇岩が現れる。
まずは鏡岩 (孝子別れの処) と呼ばれる大きな岩。この岩にまつわる猟師とその末娘の悲しい物語を書いた解説板が、 岩の前に立てられている。
そして、写真の夫婦蛙岩。見ての通りであるが、標柱には 『家庭円満を尊ぶ』 とのサブタイトルも書かれている。
夫婦蛙岩から 8分ほど登っていくと、道は大きな岩と岩の間を通るようになる。 そこには仁王門と名が付けられていた。サブタイトルは 『庚申山の守護神』である。
こういった雰囲気は筑波山を思い起こさせる。



皇海山再登山データ

上記登山のデータ登山日:2009.10.22 天候:晴れ単独行日帰り
登山路:銀山平駐車場−天狗の投石−一の鳥居−猿田彦神社跡−庚申山荘−一の門−庚申山−展望台− 御岳山−駒掛山−渓雲山−地蔵岳−薬師岳−白山−蔵王岳−熊野岳−剣ノ山−鋸山−不動沢のコル−皇海山−不動沢のコル−鋸山−女山−六林班峠−樺平−天下見晴分岐− 庚申山荘−猿田彦神社跡−一の鳥居−天狗の投石−銀山平駐車場
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道路)−東京IC−(首都高速3号渋谷線−首都高都心環状線−首都高速5号池袋線−首都高速川口線)− 川口JCT−(東北自動車道)−宇都宮IC−(日光宇都宮道路)−清滝IC−細尾大谷橋−(国道122号線)−切幹−(庚申山公園線)−銀山平駐車場 (車にて)
交通復路:往路を戻る (車にて)

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