水晶岳 (黒岳) ( 水晶岳:2,986m、三角点は 2977.9m ) 2015.9.14-16 登山 (登頂は 15日)



【PHOTO & 記録 水晶岳 1】

鷲羽岳 からの続き。

天候の回復に、気分を良くしてガラ場の斜面をジグザグに下る。
下り着いた所が 鷲羽岳とワリモ岳の鞍部。

この頃になると、今までガスのために全く見ることができなかった三俣蓮華岳が姿を現す (写真)
なだらかな山を真っ二つにカットし、その断面をこちらに向けているような急峻な岩肌が印象的だが、 それよりも目を引くのはその断面の手前に広がる緩やかな斜面である。
こちらから見ると、黄色に染まりつつある草地にハイマツ帯が点在しており、まるで海に浮かぶ島々の地図を見ているようである。

さらには、三俣蓮華岳の右側に 黒部五郎岳が姿を現し始めている。
頂上直下をスプーンで抉り取ったようなカールは、まだその大半が雲に覆われているものの、 ズングリとした山頂部分はハッキリ見えている。

24年前にこの山に登った時は、台風の影響と思われる風雨が強く、 カールからの登りに大変苦労したのであった。
そして、稜線に登り着くと、奇跡的にそれまでの風雨は止んでくれたものの、頂上からの展望は全く得られず、 従って 少々心残りとなっている山なのである。
このような素晴らしい山容を見ると、もう一度登りたいという気持ちがかなり強くなってくる。

時間を追ってドンドン回復していく状況に気をよくしながら、ワリモ岳への登りに入る。
少し高度を上げると、今まで 鷲羽岳の斜面に隠れていた 笠ヶ岳が再び見えるようになり、 その結果、まだ少しガスが絡んでいるものの、右から三俣蓮華岳、丸山、笠ヶ岳、双六岳が並んで見えるようになる。

崩壊が進んでいるような斜面の縁を登る。
展望はさらに開け、右手には野口五郎岳が見え、その右後方には 餓鬼岳、唐沢岳と続く山並みがシルエットとなって見えている。

なお、写真では、中央右手付近の大きな山が丸山。 その左に 笠ヶ岳、双六岳が続いている。

7時50分に 『 ワリモ岳 』 と書かれた、 ワリモ岳頂上直下にある標柱を通過する。
このワリモ岳頂上を過ぎると、 薬師岳 (写真) が再び見えるようになってくるが、ありがたいことに、山にかかっていたガスは全く無くなっている。

また、周囲には針のように尖った、砕けた岩が多く見られるようになる。
ワリモ (割物) 岳という名の由来はここから来ているのかも知れない。

そしてさらに少し進めば、目指す 水晶岳がよく見えるようになる。
こちらもガスは全く無くなっており、黒味を帯びた山頂、そして雲ノ平へと下る左斜面が美しい。

順調に下って、ワリモ北分岐には 8時4分に到着。右に道を取る。
岩がゴロゴロした道を辿ってワリモ岳の斜面を横切り、やがて窪地へと緩やかに下っていく。
下り着いた所は赤池と言われているようで、確かに道の左下にはかつて池があったのではないかと思われる痕跡が残っている。

三俣山荘を出て以来ここまで何も口にしていないので、 これからの登りに備えて 5分程休憩する。北側には 薬師岳が大きい。

道はここから赤岳と呼ばれるピークを目指す。
振り返れば、ワリモ岳、 鷲羽岳 (写真 中央) が並んでおり、鷲羽岳の左後方には 槍ヶ岳から 西穂高岳へと続く稜線がハッキリと見えている。 最早 ガスは完全に抜けたようだ。

ハイマツ帯を抜け、砂礫の道に入ってジグザグに登る。 しかし、この登りが意外に手強い。
ただ、赤岳 (写真) に登り着いてしまえば、後は 水晶岳手前まで緩やかな稜線歩きが続くはずなので、 ここは我慢である。

8時30分に 『 水晶小屋 のぼり 10分 』 の標識を見る。
この辺が一番キツい。しかし、高度が上がって来ている分、展望が開けるので、気分は良い。

なお、水晶小屋は、この赤岳頂上の裏側 (東側) にあるはずである。



水晶岳 登山データ







登山日 : 2015.9.14 - 16
(15日 登頂)
天候 : 14日 快晴、15日 曇り後快晴後曇り、16日 曇り 単独行 山中 2泊
登山路 9月14日 = 新穂高第2駐車場 (有料)−中崎橋−わさび平小屋−小池新道入口− 秩父沢−チボ岩−イタドリヶ原−シシウドヶ原−熊の踊り場−鏡池−鏡平山荘−弓折乗越−花見平−双六小屋−(巻き道ルート)− 三俣峠−三俣山荘 (泊)
9月15日 = 三俣山荘−鷲羽岳−ワリモ北分岐−水晶小屋分岐−水晶岳−水晶小屋分岐−水晶小屋−水晶小屋分岐− ワリモ北分岐−岩苔乗越−黒部川水源地標−三俣山荘−三俣峠−三俣蓮華岳−丸山−双六岳−双六小屋 (泊)
9月16日 = 双六小屋−花見平−弓折乗越−鏡平山荘−鏡池−熊の踊り場−シシウドヶ原−イタドリヶ原− チボ岩−秩父沢−小池新道入口−わさび平小屋−中崎橋−新穂高第2駐車場 (有料)
交通往路 瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT− (中央高速道)−岡谷JCT−(長野自動車道)−松本IC−(国道158号線)−中の湯−(安房峠道路)−平湯IC口−(国道471号線)−栃尾− (県道475号線)−新穂高第2駐車場(有料) (車にて)
交通復路 新穂高第2駐車場(有料)−(県道475号線)−栃尾−(国道471号線)− 平湯IC口−(安房峠道路)−中の湯−(国道158号線)−松本IC−(長野自動車道)−岡谷JCT−(中央自動車道)−勝沼IC− (国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場− (県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口 −(県道507号線)− 相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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