水晶岳 (黒岳) ( 水晶岳:2,986m、三角点は 2977.9m ) 2015.9.14-16 登山 (登頂は 15日)



【PHOTO & 記録 水晶岳 8】

キツくなった登りに喘ぐ中、周囲が明るくなってきたので振り返れば、 今までのガスが嘘のように、辿ってきた丸山方面がよく見えている。
立派な山容をした丸山がかなり存在感を示しており、その右後方には 水晶岳、ワリモ岳、 鷲羽岳が見えている。
そして、丸山の左後方には 薬師岳も見えている。

さらには、丸山の手前 下方には中道ルートとの分岐も見えており、 そこを下っている人が見える。どうやら、小生の後方にいた 2人の女性は、中道を下っていったようである。

明るくなった周囲に元気をもらい、先へと進む。

下から見えていた、ハイマツとハイマツの間の割れ目に何とか登り着くと、 案の定、双六岳頂上はそのすぐ先であった。頂上到着は 14時21分。

嬉しいことに、頂上を覆っていたガスは嘘のように消えてくれているが、 やはり展望は今一つの状況である。

槍ヶ岳穂高連峰は雲の中、 常念岳、大天井岳、 燕岳方面もあまりよく見えない。
写真のように野口五郎岳、鷲羽岳水晶岳は見えているものの、 薬師岳は再び見えなくなっており、 黒部五郎岳笠ヶ岳は全く見えない。

それでも、この山頂から 槍ヶ岳方面へと延びている、 広々とした砂礫の台地がハッキリと見えている。
このように木が一本も生えていない、広い頂上部をあまり見たことがないため、少々感激。
できれば、この台地の先に 槍ヶ岳の姿が見えていれば最高なのだが、そう贅沢は言っていられない。

本日 目標にしていた 4つの山は、この双六岳にて全て登頂完了となったため、 もう少しユックリしても良かったのだが、宿泊先である双六小屋には なるべく早く着いて良い場所を確保したい ? と思い、 14時31分に下山を開始する。

少し下った後、件の砂礫の台地を進む。

嬉しいことに、少し進むと、右手に抜戸岳から 笠ヶ岳へと続く稜線が、 ほんの束の間見えたのだった (写真)
しかし、笠ヶ岳の頂上部分は雲の中である。

写真 奥、左の山が抜戸岳。そして右端が 笠ヶ岳

左手を見れば、野口五郎岳、 鷲羽岳水晶岳、 祖父岳は見えているものの、三俣蓮華岳、丸山はガスの中である。

しかし、その後、この砂礫の台地が終わりに近づくと、 三俣蓮華岳、丸山にかかっていたガスも流れ、再び その姿を見せてくれたのだった。

この広い砂礫の台地では、周氷河地形 (しゅうひょうがちけい)の構造土 (こうぞうど) が見られるとのことである。
少し難しくなるが、Wikipedia によれば、構造土とは自然現象によって表面に円形・多角形・網状・階段状・縞模様などの幾何学模様が現れている土壌のことだそうで、 この双六岳で見られるのは円形土 (環状砂礫) とのことである (線状構造土と書かれている記事もある)

なお、周氷河地形とは、地中の水分が凍結や融解を繰り返すこと (凍結融解作用) によって形成される地形を言うのだそうである。

そう言えば、下山中、登山道から外れた所で、屈み込んで熱心に地上を調べている方がおられた。 昆虫類を観察しているのかと思ったが、観察の対象は構造土だったのかも知れない。



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