キツくなった登りに喘ぐ中、周囲が明るくなってきたので振り返れば、
今までのガスが嘘のように、辿ってきた丸山方面がよく見えている。 さらには、丸山の手前 下方には中道ルートとの分岐も見えており、 そこを下っている人が見える。どうやら、小生の後方にいた 2人の女性は、中道を下っていったようである。 明るくなった周囲に元気をもらい、先へと進む。 | |
下から見えていた、ハイマツとハイマツの間の割れ目に何とか登り着くと、 案の定、双六岳頂上はそのすぐ先であった。頂上到着は 14時21分。 嬉しいことに、頂上を覆っていたガスは嘘のように消えてくれているが、 やはり展望は今一つの状況である。
槍ヶ岳、
穂高連峰は雲の中、
常念岳、大天井岳、
燕岳方面もあまりよく見えない。 |
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それでも、この山頂から
槍ヶ岳方面へと延びている、
広々とした砂礫の台地がハッキリと見えている。 本日 目標にしていた 4つの山は、この双六岳にて全て登頂完了となったため、 もう少しユックリしても良かったのだが、宿泊先である双六小屋には なるべく早く着いて良い場所を確保したい ? と思い、 14時31分に下山を開始する。 | |
少し下った後、件の砂礫の台地を進む。 嬉しいことに、少し進むと、右手に抜戸岳から
笠ヶ岳へと続く稜線が、
ほんの束の間見えたのだった (写真)。 写真 奥、左の山が抜戸岳。そして右端が 笠ヶ岳。 |
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左手を見れば、野口五郎岳、 鷲羽岳、 水晶岳、 祖父岳は見えているものの、三俣蓮華岳、丸山はガスの中である。 しかし、その後、この砂礫の台地が終わりに近づくと、 三俣蓮華岳、丸山にかかっていたガスも流れ、再び その姿を見せてくれたのだった。 | |
この広い砂礫の台地では、周氷河地形 (しゅうひょうがちけい)の構造土
(こうぞうど) が見られるとのことである。 なお、周氷河地形とは、地中の水分が凍結や融解を繰り返すこと (凍結融解作用) によって形成される地形を言うのだそうである。 そう言えば、下山中、登山道から外れた所で、屈み込んで熱心に地上を調べている方がおられた。 昆虫類を観察しているのかと思ったが、観察の対象は構造土だったのかも知れない。 |
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