|
厳しい登りが続く。
慰めは稜線歩きのため周囲の景色がよく見えること。
ただ、前を見ると木曽駒ヶ岳に至るまでに越えていかねばならない高みが見え、
その距離、高さにうんざりさせられる。
足下は完全な岩場となり、あまり周囲に気をとられていてもいけない。ユックリ、かつ慎重に足を進める。
この辺になると、木曽駒ヶ岳からの下山者とすれ違うようになる。
桂小場からのピストンなのか、ロープウェイを使ってやはり桂小場へと下るのか。それとも濃ヶ池経由で登り返すのか。 |
さらに高度を上げて、登り来たりし方角を振り返る。
この眺めはいつ見ても素晴らしいが、今回は茶臼山 (ここから続く稜線の左端)、行者岩 (茶臼山の右。
白い頂) にも登ってきただけに、気分も格別である。
また、よく見ると、行者岩の後方には経ヶ岳の姿も見ることができる。
なお、将棊頭山の右後方に見えるズングリとした山は蓼科山。 | |
|
そして右側には麦草岳と御嶽がよく見える。
先週 素晴らしかった麦草岳付近の紅葉も、たった数日の間に完全に終わってしまったようで、
今の麦草岳斜面は茶一色である。
加えて、それによって大崩壊地が目立ち、山全体がまるでゴリラの顔のように見えて面白い。
登りついた小ピークで 5分ほど休憩。
南アルプス方面を見れば、富士山が先程よりも せり上がってきている。 |
左手前方には宝剣岳が大きくなってきており、
その左手奥には先程から見え始めてきている空木岳に加え、
南駒ヶ岳の姿も現れだした。
12時47分、頂上山荘への分岐を左に見てさらに登っていく。
この辺から見る伊那前岳を含む尾根は迫力があって素晴らしい。
昨年登った時には気づかなかったが、伊那前岳はその山頂の印象とは違って、宝剣岳と同じくかなり切り立った岩壁からなっている。 | |
|
道を進むにつれ、空木岳、
南駒ヶ岳はやがて見えなくなり、
さらには宝剣岳も中岳の陰に隠れ始める。
代わりに見えてきたのが、綺麗なピラミッド型をした三ノ沢岳。
いつかは登りたいと思いつつ、ロープウェイを使わないと日帰りは無理なので、未だに挑戦できない山である。
ここからは木曽駒ヶ岳
に向かっての最後の登りとなる。上の方には伊那側の祠も見える。
大岩の間を縫うようにして進む。 |
そして、12時59分、
木曽駒ヶ岳頂上に到着。
先週ほどではないものの、さすがに人気の山、かなり人々で賑わっている。
展望も素晴らしく、雲がかかってしまった乗鞍岳を除き、
ここに至るまでに見えた山々を再確認することができる。
また、空木岳、
南駒ヶ岳は今や宝剣岳の右に位置し、
南駒ヶ岳の右斜面の先には越百山も見える。
さらには越百山の手前に見える熊沢岳と三ノ沢岳の間には安平路山の姿も確認できる。
また、三ノ沢岳の右後方にはうっすらではあるが、恵那山の姿も見ることができる。 | |