硫黄岳 ( 硫黄岳:2,760m、三角点は 2,741.9m ) 2015.12.2 登山



【PHOTO & 記録 硫黄岳 1】

相変わらず山に行きたいという気持ちは低空飛行を続けているが、 12月1日にホームページの更新作業を行っているうちに、これは少しマズイという気になってきた。
何しろ、この日アップした登山記録は 10月24日 天狗岳、硫黄岳、峰の松目 のもので無雪期のものであるのに対し、 実際のそれらの山々はもう既に雪が積もっている状態にあり、自分がかなり置いて行かれてしまったという気になったためである。
こういう時は、気持ちが変わらないうちに透かさず山に行くべきと考えて天気予報を調べたところ、幸いにも 翌 2日(水)の天気が良さそうとのことだったので、 早速 山に出かけることにした。

行き先は、ホームページにアップした山々の “ 今 ” を確認したいということから、再び 硫黄岳とする。
この選択は、『 既に登った山については、その登った時のことを思い出して新鮮味を感じることができず、 行く気が失せてしまう 』 という現在の心境と矛盾してはいるが、雪の硫黄岳は初めてであり、 さらには美濃戸口側から硫黄岳に登るのも初めてということで、何とか新鮮味を確保したといったところである。

12月2日(水)、朝の 4時に横浜の自宅を出発する。
いつも通り横浜ICより東名高速道に乗り、海老名JCTから圏央道に入って、八王子JCTにて中央道へと進む。
本日は天気予報通り好天に恵まれそうで、南アルプスの山々がよく見えている。
しかしである、肝心の 八ヶ岳が姿を見せていないのである。手前の 茅ヶ岳はよく見えているものの、 八ヶ岳はガスというか、雲の中で全くその姿が見えない。
これは先日の 天狗岳敗退の時と全く同じ状況であり、 ただでさえテンションがあまり上がらない中、非常に落ち込んでしまったのだった。
しかし、ありがたいことに、高速を進むにつれてガスの上に 赤岳の頂上部分が姿を見せ始め、 さらには小淵沢ICで高速を下り、八ヶ岳高原ラインから八ヶ岳鉢巻道路へと進む頃には、 編笠山西岳の雲はスッカリ取れ、 今後に期待が持てそうな状況になってくれたのであった。

美濃戸口にある八ヶ岳山荘前の駐車場には 6時45分に到着。
もっと先の 美濃戸 (赤岳山荘) まで車で行けそうな状況であったが、 八ヶ岳に登る時はいつもここに車を駐めているので、今回も同じ場所に駐車する。


身支度を調え、有料トイレをお借りした後、6時57分に駐車場を出発する。
駐車料金を支払うべき八ヶ岳山荘はまだ閉まっているようなので、帰りに支払うことにして先へと進む。

道路を渡り、北へと進む林道に入る。
カラマツの林を進み (写真)、柳川の流れを渡って暫く進むと、林道を離れて林の中に入る道が現れる。
この道は下りの際に何回か使っているが、今回初めて往路に使ってみる。自分 1人では確認しようがないが、 この山道はかなりのショートカットになるようであり、実際、帰りにそれが証明されることになる。

再び林道に出て暫く進んでいくと、やがて前方樹林越しに 阿弥陀岳の姿がチラチラ見えるようになる。 ありがたいことに、今朝ほど 八ヶ岳にかかっていた雲は 完全に無くなったようである。
そして、その暫く先で赤岳山荘 (美濃戸) に到着。時刻は 7時37分。

結果的に林道に雪は全く無く、また凍った箇所もなかったようなので、 やはり ノーマルタイヤの車でも ここまで来ることは可能だったようである。
ここまで車で来れば、40分の時間短縮と体力温存になったのだが、まあこれ位なら問題ない。
と思ったら、これが後で利いてくることになる。

駐車場前まで進んで前方を見ると、樹林の上に阿弥陀岳の姿がハッキリと見え、 その姿は雪で真っ白である。果たして 硫黄岳はどうであろうか・・・。

北沢と南沢との合流点に架かる橋を渡り (正確には柳川の北沢に架かっている)、 少し進むと美濃戸山荘で、この山荘前にて道は 南沢ルートと 北沢ルートに分かれることになる。
赤岳阿弥陀岳に登るには南沢ルートを進むことになり、 そちらは何回も利用しているのだが、本日は 硫黄岳を目差すべく北沢ルートへと進む。時刻は 7時43分。

南沢ルートの方はすぐに山道となるのに対し、北沢ルートの方はそのまま林道がずっと続く。
この北沢ルートは、過去に硫黄岳からの下りで 1回使ったことがあるのだが、その時の印象は林道歩きがかなり長いということであった。
今回もその印象通りで、しかも今回は登り勾配なので余計長く感じられる。

両側が樹林帯となっている中を進んで行く。
途中 樹林が切れ、木々の間から白き山々がチラリと見えたのだが、山の形が分かりにくい。南アルプスだったのかもしれない。

再び樹林帯の中を進んでいくと、やがて右側の樹林の際 (きわ) にある 2本の松の前に、錆びた金属製の祠が見えてくる。
どうやら 『 山の神 』 らしく、祠の前には鹿のものと思われる頭蓋骨も置かれている。時刻は 8時7分。

長かった樹林帯を抜け、周囲が少し開けてくると、道は河原の脇を進むこととなる。 日が当たっていれば休むのに適した場所と思われるが、この時間、未だ山の端に太陽は隠れているので、少し暗くて寒く、 とても休む気にはなれない。

林道歩きはまだまだ続き、いい加減ウンザリし始めた頃、 前方に 3件のバラック作りの小屋が現れ、その前にはスズキのジムニーが駐車している。
赤岳鉱泉の関連設備、そして車と思われ、ようやく林道歩きが終わりに近いことを知り、ホッとする。

そして、その通り、そこから数分歩くと、林道は終点となり (写真:堰堤広場)、 北沢に架かった橋を渡ると道は山道らしくなる。時刻は 8時26分。

道は堰堤を越えて少し河原を歩いた後、シラビソの樹林帯へと入ることになるが、 その樹林帯もすぐに抜けて北沢の流れに沿って進むようになる。

足下には岩が多く見られるようになり、 加えて桟橋 (さんきょう) が連続するようになる。
また、所々で道がアイスバーン状態となっている。滑らないように足の置き場所を選びながら進む。

一方、ほぼ北沢の流れに沿って進むため、傾斜は緩やかであり 息が上がることはほとんどない。



硫黄岳 登山データ
上記登山のデータ 登山日:2015.12.2 天候 : 快晴 単独行 日帰り
登山路:美濃戸口 八ヶ岳山荘駐車場−美濃戸−堰堤広場− 赤岳鉱泉−赤岩ノ頭手前のコル−硫黄岳−硫黄岳三角点−硫黄岳−赤岩ノ頭手前のコル−赤岳鉱泉−堰堤広場−美濃戸−美濃戸口 八ヶ岳山荘前駐車場
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道) −八王子JCT−(中央自動車道)− 小淵沢IC−(八ヶ岳高原ライン=県道11号線)−大平−(八ヶ岳鉢巻道路=県道11号線)−学林−(一般道)−美濃戸口 八ヶ岳山荘駐車場 (車にて)
交通復路:美濃戸口 八ヶ岳山荘駐車場−(一般道)−学林−(八ヶ岳鉢巻道路=県道11号線)− 大平−(八ヶ岳高原ライン=県道11号線)−小淵沢IC−(中央自動車道)−勝沼IC−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)− 三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場−(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原− 下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線)−相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)− 上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

硫黄 1、  硫黄 2、   硫黄 3、  硫黄 4、   硫黄 5、  硫黄 6、   硫黄 7、  硫黄 8、   硫黄 9、  硫黄 10  もご覧下さい。



百名山以外の山のページに戻る   ホームページに戻る