硫黄岳 ( 硫黄岳:2,760m、三角点は 2,741.9m ) 2015.12.2 登山



【PHOTO & 記録 硫黄岳 3】

やがて前方の木々の間から、赤岳鉱泉の建物と、 冬の名物である 『 アイスキャンディ 』 が見えてくる。
『 アイスキャンディ 』 というのは通称で、 赤岳鉱泉がアイスクライミングの練習の場として毎年設置している人工氷瀑のことである。
しかし、まだシーズン初めであるため現時点では氷瀑には至っておらず、パイプ製の土台と氷瀑の芯となるネットの方が目立っており、 氷瀑を育てるべく ? 土台の上方から水が霧状に吹き出ているのが印象的である。
赤岳鉱泉到着時刻は 9時32分。

なお、写真にて、水の吹き出し口から右斜め上に飛び出ている線は、 たまたま飛んでいた飛行機による雲。

ここからは逆光ながら 赤岳が見え、 さらにその左には 横岳、小同心、大同心を見ることができる。
また、横岳から西に派生する中山尾根の後方には 阿弥陀岳もその姿を見せており (写真)、頂上付近の岩峰がよく目立っている。
あの岩峰は恐らく摩利支天であろう。

しかし、何と言っても、ここで一番目立つのは大同心である。
先程はキングコングの後ろ姿に見えた大同心であるが、ここから見るその姿は 横岳に向かって合掌している僧侶のようである。
実際、合掌した手の形をした岩も見えている。

休憩すべく、テラスのようになっている鉱泉のベンチの方に進んだところ、 そこは日陰になっていたので引き返す。日当たりの良い氷瀑の脇にある広場にて休憩する。

周囲の景色を眺めながらユックリ休んだ後、9時44分に出発する。

小屋前にある標識に従って、山に取り付く。
ここからはシラビソの樹林の中の登りが始まる。

この登りに入った途端に己の身体が如何に鈍 (なま) っていたかを知ることになる。 とにかく身体が重い。
足下の雪は 5センチ弱、しかもよく踏まれている上に、凍結していないのでアイゼンは不要。息を切らせながら樹林帯を登る。

暫く登っていくと、樹林が切れ、大同心への道を右に分けることになる。
右手の沢の先を見上げると、大同心がその姿を見せている。
ここから見る大同心はやはり合掌している僧侶のようでもあるが、むしろ大仏の後ろ姿といった方が良いかも知れない。

その先、再び沢を渡って振り返ると、 阿弥陀岳、中岳、 赤岳の頂上部分が見えている。
先程の赤岳鉱泉の時と同様に、阿弥陀岳 (写真) が素晴らしい。

再び樹林の中の登りが続く。ジグザグに登っていくのだが、 鈍った身体にはこの登りが辛い。
加えて、そのジグザグの振幅が大きいので、長く歩いている割にはなかなか高度が上がっていかない。
時々立ち止まっては上方を見てため息をつくというパターンを繰り返す。



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