海王星 その2

 四つの予想を一つに統合しました。実2次体の類数公式との関係を考察。
中心母等式をフーリエ展開で証明しました。L(χ,s)特殊値が[偶数ゼータの無限和]となることの考察を補足しました。


2004/10/12           <四つの予想を一つに統合 --> 予想L-4>

 これまで予想L-2予想L-2B予想L-3予想L-3Bの4つを別々に見てきましたが、これらを一つの予想として
統合する方が全体の構造が見えやすくなり、すっきりしますので、一つに統合して予想L-4としておきます。
 次のようになります。

予想L-4

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@
                                (0 < x < 2π)

   -1/2=cosx + cos2x + cos3x + cos4x + ・・・・     -------A
                                (0 < x < 2π)

 @、Aと2次体Q(√m)の間には、ディリクレのL関数L(χ,s)を介して次のような関係が存在している。
(ただしmは整数で、1以外の平方数で割り切れないものである)

[T]mが4n+2 または 4n+3の整数のとき
 k=2|m|とおく。@とAの重回積分-重回微分の結果に q π/k を代入すると、導手NがN=2k (つまりN=4|m|)で
ある2次体Q(√m)に対応するL(χ,s)かあるいはその分割ゼータ(複数)が特殊値の形で出現する。

[U]mが4n+1の整数のとき
 k=|m|とおく。@とAの重回積分-重回微分の結果に q π/k を代入すると、導手NがN=k (つまりN=|m|)である
2次体Q(√m)に対応するL(χ,s)かあるいはその分割ゼータ(複数)が特殊値の形で出現する。

 ここで分割ゼータ(複数)とは、それらを適当に足したり引いたりするだけで上の条件を満たすL(χ,s)を出現させられる級数を指す。
なおk, q は互いに素な整数で、0 < qπ/k < 2πを満たす。

 そして、上の2次体 Q(√m)が実2次体ならば、それに対応するL(χ,s)の全特殊値が@の奇数回の積分・微分の
所とAの偶数回の積分・微分の所に現れる。
 また虚2次体ならば、それに対応するL(χ,s)の全特殊値が@の偶数回の積分・微分の所とAの奇数回の積分・
微分の所に現れる。
 これは、[T],[U]ともに適応される。



 これまでの多くの検証(「火星」からここまで)から、この予想L-4はまず正しいと考えられます。
ただし、まだ証明はできていませんので、皆さん、果敢に挑戦してください。

 @で、(0 < | x | < 2π)とせずに、(0 < x < 2π)としたのは、どちらでも本質的に同じであるからであり、また@を
重回積分-重回微分した全ての式に対しても、(0 < | x | < 2π)は結局(0 < x < 2π)に還元され、同値となることが
いえるからです。(簡単にいうと、@の重回積分-重回微分の結果の左辺をベキ級数展開したものを考えると、それが
いえることがわかります。)

予想中の”分割ゼータ”という言葉ですが、もちろんこれは、これまで”分身”と呼んでいたものです。数学語らしくする
ために「分割ゼータ」と名付けました。

 また、予想の後半部分、つまり、
「そして、上の2次体 Q(√m)が虚2次体ならば、それに対応するL(χ,s)の全特殊値が@の偶数回の積分・微分の
所とAの奇数回の積分・微分の所に現れる。
 また実2次体ならば、それに対応するL(χ,s)の全特殊値が@の奇数回の積分・微分の所とAの偶数回の積分・
微分の所に現れる。」

というこの部分は、

  実2次体はcos級数から生み出され、虚2次体はsin級数から生み出される

という驚くべきことを主張しています。




2004/10/12           <実2次体の類数公式との関連>

 一つ前の「その1」の「ディリクレの類数公式」と「統一的法則性」の関係他で、ディリクレの類数公式と私の結果との
間にまたがるたいへん不思議な関係性を見出しました。
ただ、そこでは虚2次体の場合を主に考察しましたので、ここでは実2次体を主に見てみます。

 「その1」での結果を少し復習しましょう。
いま Kを実2次体とすると、次の公式が成り立ちます。これを、実2次体のディリクレの類数公式といいます。

    L(χ,1)=h・logε・2/√N    -----@

 ここで、h はKの類数、L(χ,1)はKに対応したディリクレのL関数L(χ,s)のs=1での特殊値。
ε は実2次体Kの基本単数(ε>1)で、また N は K の導手です。

 これら類数や単数のことについては、雑誌「数学のたのしみ No.17」で加藤和也さんがわかりやすく解説してくれて
いますのでそちらを参考にしてください。

冒頭の予想L-4でも示した通り 、2次体の導手Nと私の規則性のk (qπ/k代入のk)との間にはN=k or N=2k の関係
があるから@より次のような式が成り立つことを「ディリクレの類数公式」と「統一的法則性」の関係で見たのでした。

●m=4n+1型の実2次体の場合

       √k・L(χ,1)=2h・logε    -----A


●m=4n+2 or 4n+3型の実2次体の場合

       k・L(χ,1)=√2・h・logε    -----B

 以上で復習を終わります。

さて、本(*)を読んでいると、
   h=-{Σχ(a)log(sin(πa/N))}/(2logε)      -----C
                (Σでは、aは0<a<Nをわたる)

という関係式も実2次体のディリクレの類数公式と呼ばれるものであることがわかってきました。
h は実2次体K の類数、ε はK の基本単数(ε>1)で、また N はK の 導手。χ(a)は K のディリクレ指標です。

そして、Cは「その1」の「ディリクレの類数公式」と「統一的法則性」の関係 その2で見た次の虚2次体のものに
対応しているといえます。
   h=-w/(2N)・Σχ(a)・a       -----D
         (Σでは、aは0<a<Nをわたる)

 いま、m=4n+1型の実2次体の場合N=k、m=4n+2 or 4n+3型の実2次体の場合 N=2k であるから、
Cは、次のように表せます。

●m=4n+1型の実2次体の場合

        2h・logε=-Σχ(a)log(sin(πa/k))     -----D
                (Σでは、aは0<a<Nをわたる) 


●m=4n+2 or 4n+3型の実2次体の場合

        2h・logε=-Σχ(a)log(sin(πa/2k))     -----E
                (Σでは、aは0<a<Nをわたる)  

 これらはA、Bそれぞれの別表現となっています。
 このD、Eも「その1」での虚2次体の場合と同様、じつに意味深い式です。
 つまり、これは解析世界の k がχ(a)とからまれば代数世界の h と ε に化ける、ということを表しているからです。

(kは予想L-4中のqπ/k代入の k であり、それにより出現する2次体の類数、基本単数がそれぞれh と ε です。)

 そして、ここでも、ディリクレ指標χ(a)つまりゼータは、解析世界と代数世界をつなぐ橋の役割を果たしていることが
わかるでしょう。
 厳密には冒頭の予想L-4が正しければD、Eは正しいといえるものですのでまだ予想の式といえますが、予想L-4は、
まず間違いなく正しいだろうと思えるものですので、D、Eは正しいと考えられます。

 D、Eを実2次体の場合の大切な式としてまとめておきましょう。

予想L-4が正しいとした場合、次の関係式が成り立つ。

●m=4n+1型の実2次体の場合

        2h・logε=-Σχ(a)log(sin(πa/k))     -----D
                (Σでは、aは0<a<Nをわたる) 


●m=4n+2 or 4n+3型の実2次体の場合

        2h・logε=-Σχ(a)log(sin(πa/2k))     -----E
                (Σでは、aは0<a<Nをわたる)  


(*)「数論入門」(山本芳彦著、岩波書店)


2004/10/22           <中心母等式をフーリエ展開で証明>

 ディリクレのL関数L(χ,s)の様々なゼータの特殊値を生み出す神秘の式・中心母等式は次の二つです(冒頭の
”予想”参照)。ここでは、Aをフーリエ展開の理論を用いて証明しておきます。

  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@
                                (0 < x < 2π)

  -1/2=cosx + cos2x + cos3x + cos4x + ・・・・     -------A
                                (0 < x < 2π)

 すでに、これらの初等的な証明は済んでいます。
@のそれは、「ゼータ関数のいくつかの点について その13」の<高校生でもできる初等的証明>で示し、またAは、
「天王星 その5」の<-1/2=cosx + cos2x + cos3x + ・・の初等的証明>で示しました。
ただ@、Aともに左辺の関数(-1/2も関数!)のフーリエ展開級数と考えられますので、フーリエ級数の公式を用いても
やはり証明しておきたいところです。

 そこで、簡単なAの方だけをフーリエで示します。
(@はやや複雑ですが、方針は全く同様ですので皆さん挑戦してみてください。)

[証明]
 まず、フーリエ級数の定義を書きます(*)。
**********************************************************************************
 C と L>0 が定数であるとして、区間 C <= x <= C+2L で定義される関数f(x)に対応するフーリエ級数は、
  f(x)=a0/2 + Σ{an・cos(nπx/L) + bn・sin(nπx/L)}   ----------B
            (n=1〜∞)

ここで、an=1/L・∫(c〜c+L) f(x)・cos(nπx/L)dx, bn=1/L・∫(c〜c+L) f(x)・sin(nπx/L)dx
**********************************************************************************

 上を使って次式を証明する。
   -1/2=cosx + cos2x + cos3x + cos4x + ・・・・     -------A
                                (0 < x < 2π)
 いまf(x)=-1/2,C=0,L=πとおける。εを小さい正の数とする。
さて、まずbn から計算しよう。
b1 =1/π・∫(ε〜2π-ε) (-1/2)sinxdx
  =-1/2π・∫(ε〜2π-ε) sinxdx
  =-1/2π・[-cosx](2π-ε,ε)
  =1/2π・[cosx](2π-ε,ε)
  =1/2π・{cos(2π-ε)−cosε}
  =1/2π・{cos2π・cosε+sin2π・sinε−cosε}
  =0

b2 =1/π・∫(ε〜2π-ε) (-1/2)sin2xdx
  =-1/2π・∫(ε〜2π-ε) sin2xdx
  =-1/2π・[-1/2・cos2x](2π-ε,ε)
  =1/4π・[cos2x](2π-ε,ε)
  =1/4π・{cos2(2π-ε)−cos2ε}
  =1/4π・{cos4π・cos2ε+sin4π・sin2ε−cos2ε}
  =0
   ・
   ・
   ・
と、このようにn=0,1,2,3・・・のnに対応する全てのbn が0になる。bn =0 である。まず、bn の方が求まった。
次にan求める。
a0 =1/π・∫(ε〜2π-ε) (-1/2)cos0dx
  =-1/2π・∫(ε〜2π-ε) 1dx
  =-1/2π・[x](2π-ε,ε)
  =-1/2π・{2π-2ε}
  =-1+ε/π

a1 =1/π・∫(ε〜2π-ε) (-1/2)cosxdx
  =-1/2π・∫(ε〜2π-ε) cosxdx
  =-1/2π・[sinx](2π-ε,ε)
  =-1/2π・{sin(2π-ε)−sinε}
  =-1/2π・{sin2π・cosε-cos2π・sinε−sinε}
  =-1/2π・(−2sinε)
  =1/π・sinε

a2 =1/π・∫(ε〜2π-ε) (-1/2)cos2xdx
  =-1/2π・∫(ε〜2π-ε) cos2xdx
  =-1/2π・[1/2・sin2x](2π-ε,ε)
  =-1/4π・[sin2x](2π-ε,ε)
  =-1/4π・{sin2(2π-ε)−sin2ε}
  =-1/4π・{sin4π・cos2ε-cos4π・sin2ε−sin2ε}
  =-1/4π・(−2sin2ε)
  =1/2π・sin2ε
   ・
   ・
   ・
と、このようにn=0,1,2,3・・・のnに対応する全てのan求まっていく。一般的に書けば、次のようになる。
  an =1/nπ・sin(nε)

以上より、f(x)=-1/2より、B式は次のようになる(εは小さい正の数)。
 -1/2=(-1+ε/π)/2 + 1/π・sinε・cosx + 1/2π・sin2ε・cos2x + 1/3π・sin3ε・cos3x + ・・・

よって、
 -ε/2π= 1/π・sinε・cosx + 1/2π・sin2ε・cos2x + 1/3π・sin3ε・cos3x + ・・・

両辺をπ/εをかけると、次のようになる。
  -1/2=sinε/ε・cosx + sin2ε/2ε・cos2x + sin3ε/3ε・cos3x + ・・・

 ここで、小さな正の数εを0に近づけると、sinε/ε も sin2ε/2ε も sin3ε/3ε も・・・も全て1に収束していくから、
結局、ε-->0で、次が成り立つ。
  -1/2=cosx + cos2x + cos3x + ・・・

よって、Aが成り立つことが言えた。
[証明終わり]

 この証明で大事なことは、積分は広義積分として計算する、ということです。つまり、0〜2πの範囲での定積分は、
ε〜2π-εでまず計算し(ε>0)、そして最後にε-->0の極限をとるのです。「ゼータ関数のいくつかの点について」以来、
ゼータの究極の美と調和を成立させているのは、広義積分によっているのでありました。
(ところどころ「調和が乱れているのか?」と一瞬ドキッとするような局面でも、広義積分を実行すればすべてがうまく
いくのでした。)

(*)「マグロウヒル数学公式・数表ハンドブック」(Murray R. Spiegel著、氏家勝巳訳、オーム社)



2004/10/31    <「非明示なL(χ,s)特殊値はζ(2n)の無限和で表現できる」の補足>

 私は、「火星 その1」のπ/2代入で、
「・・すなわち、ζ(2n+1)もL(2n)もまた後から出てくる様々なディリクレのL関数の特殊値(明示的に求まら
ない場合)もすべて[偶数ゼータの無限和]という形で表現できることがわかるのです。」
と指摘していました。

 ここで、一つうっかりしていることに気付きました。
「ζ(2n+1)もL(2n)も・・」はもちろん正しいです。しかし後半部分の「様々なディリクレのL関数の・・」はこれまでの
結果(「火星」からここまで)から、そんなに簡単にいえることではないとハタと気付きました。

 どういうことかというと、例えば、すぐ下で見る2π/7代入の場合一つだけをいくら眺めても、分身たちから構成された
L(χ,s)特殊値が、はたして「偶数ゼータの無限和」になるかどうかなどまったくわからないということです。

 ところが、ゼータの世界は、全くうまくできていることがわかりました!

いくつかの具体例で詳しく調べたのですが、ゼータの世界は素晴らしい秩序が存在しており、じつは後半部分も正しい
といえるようなのです。(厳密な証明はできていませんが)
つまり、
「2次体に対応する全ての非明示な場合のL(χ,s)特殊値は、偶数ゼータの無限和で表現できる」

ということがたしかに成り立っているようなのですが、ここでは、調べた具体例を一つあげてその内在されている
秩序を確めましょう。

qπ/7代入の場合を例にとって示します。(「天王星 その7」での2qπ/7代入の場合を利用する)
2qπ/7代入の中でも、2π/7,4π/7,6π/7代入の場合を抜き出すと、以下のようになります。

*************************************************************************************
[2π/7代入]
  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@
@の2回積分の結果に、2π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 -{B・(1 - 1/6^2 + 1/8^2 - 1/13^2 + 1/15^2 - 1/20^2 + 1/22^2 - 1/27^2 +・・・)
   + C・(1/2^2 - 1/5^2 + 1/9^2 - 1/12^2 + 1/16^2 - 1/19^2 + 1/23^2 - 1/26^2 +・・・)
     + A・(1/3^2 - 1/4^2 + 1/10^2 - 1/11^2 + 1/17^2 - 1/18^2 + 1/24^2 - 1/25^2 +・・・)}
                                        =(0〜2π/7) log(2sin(x/2))

 ここでA=sin(π/7)、B=sin(2π/7)、C=sin(3π/7)です。(以下のすべてのqπ/7でも同様)
*************************************************************************************
[4π/7代入]
  @の2回積分の結果に、4π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 -{C・(1 - 1/6^2 + 1/8^2 - 1/13^2 + 1/15^2 - 1/20^2 + 1/22^2 - 1/27^2 +・・・)
   + A・(-1/2^2 + 1/5^2 - 1/9^2 + 1/12^2 - 1/16^2 + 1/19^2 - 1/23^2 + 1/26^2 +・・・)
     + B・(-1/3^2 + 1/4^2 - 1/10^2 + 1/11^2 - 1/17^2 + 1/18^2 - 1/24^2 + 1/25^2 +・・・)}
                                        =(0〜4π/7) log(2sin(x/2))
*************************************************************************************
[6π/7代入]
 @の2回積分の結果に、6π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 -{A・(1 - 1/6^2 + 1/8^2 - 1/13^2 + 1/15^2 - 1/20^2 + 1/22^2 - 1/27^2 +・・・)
   + B・(-1/2^2 + 1/5^2 - 1/9^2 + 1/12^2 - 1/16^2 + 1/19^2 - 1/23^2 + 1/26^2 +・・・)
     + C・(1/3^2 - 1/4^2 + 1/10^2 - 1/11^2 + 1/17^2 - 1/18^2 + 1/24^2 - 1/25^2 +・・・)}
                                        =(0〜6π/7) log(2sin(x/2))
*************************************************************************************

 上のままでは、考察しにくいので、いま
  X=1 - 1/6^2 + 1/8^2 - 1/13^2 + 1/15^2 - 1/20^2 + 1/22^2 - 1/27^2 +・・・
  Y=1/2^2 - 1/5^2 + 1/9^2 - 1/12^2 + 1/16^2 - 1/19^2 + 1/23^2 - 1/26^2 +・・
  Z=1/3^2 - 1/4^2 + 1/10^2 - 1/11^2 + 1/17^2 - 1/18^2 + 1/24^2 - 1/25^2 +・・・

とおきましょう。
 すると、上は次のように簡潔に書けます。
*************************************************************************************
[2π/7代入]
  cos(x/2)/sin(x/2)=2(sinx + sin2x + sin3x + sin4x + ・・・)  -----@
@の2回積分の結果に、2π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 - B・X - C・Y - A・Z=(0〜2π/7) log(2sin(x/2))  -----A

 ここでA=sin(π/7)、B=sin(2π/7)、C=sin(3π/7)です。(以下のすべてのqπ/7でも同様)
*************************************************************************************
[4π/7代入]
  @の2回積分の結果に、4π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 -C・X + A・Y + B・Z=(0〜4π/7) log(2sin(x/2))  -----B

*************************************************************************************
[6π/7代入]
 @の2回積分の結果に、6π/7を代入した場合は次のようになります。

2回積分
 -A・X + B・Y - C・Z=(0〜6π/7) log(2sin(x/2))  -----B

*************************************************************************************

 さて、準備はとといのました。
A、B、CをX,Y,Zに関する連立方程式と見ると、独立な方程式が三つありますから、
これから、X=・・, Y=・・, Z=・・ と解くことができます(実際に、求めてみてください。)
X=・・, Y=・・, Z=・・ の右辺を見れば、それぞれ[偶数ゼータの無限和]となることは「火星 その1」のπ/2代入
の考察を適用すれば容易にわかります。

分身たちX,Y,Zが求まれば、それからL(χ,s)の一種Lp(s)の特殊値を構成できることは、「天王星 その7」で示した
通りですから、ここでは復習しません。(冒頭では、”分身たち”を、分割ゼータと名付けました。)
XもYもZも[偶数ゼータの無限和]となるのだから、それから構成されるL(χ,s)特殊値Lp(s)も[偶数ゼータの無限和]
となることがわかるのです。
 いまは、2qπ/7代入の場合を調べましたが、これは、(2q+1)π/7代入の場合でも、まったく同様です。
 このように、非常にうまい具合になっているのです。

 ここでは、qπ/7代入の場合のL(χ,s)を見ましたが、qπ/5代入やqπ/14代入でも同様に成り立っていますので、
興味ある読者は、天王星のその6その8でそれぞれの場合を確めてみてください。
ゼータの世界は美しい構造になっているんだなあと思われることでしょう。

 このように、いまはいくつかの具体例しか見ていませんが、他の全ての場合でもこのようになっていることは確実と
考えられます。

 私が「火星 その1」のπ/2代入で、
「・・すなわち、ζ(2n+1)もL(2n)もまた後から出てくる様々なディリクレのL関数の特殊値(明示的に求まら
ない場合)もすべて[偶数ゼータの無限和]という形で表現できることがわかるのです。」

と指摘したことに関しては、「やはりたしかにそう言えるのだ」と思います。






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