第一章・基本設定

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第一章・調光補正・間違えた対処からの引用

●TTL調光の調光補正で、Fを絞る、ISO感度を下げる、という対処は、100%完全に、理論的に大間違いです。
●フラッシュマニュアル発光の方も必ずフラッシュ発光量を手で変えて下さい。Fを絞る、ISO感度を下げる、という対処も正しい方法です。しかし、取引上大きなデメリットがあります。


参照・閑話休題・基本設定・フラッシュからの引用

デメリット(8)

マニュアル発光の調整をする時、発光量を変えずに、F値・ISOを変えたりしてませんよね???

非常に重要です。

まず今ここを読んでいる人は、第一章・調光補正の内容に納得出来ない人たちです。しかし、ここは非常に重要です。このまま先に進んではすべての理論が成立しなくなります。

しかし、、、
きっと皆さんは尊敬するガイドさんに、僕よりも写真のうまい素晴らしいガイドさんに教えてもらったんだろうと思います。このHPを読んで、胡散臭い僕を信用しろと言っても無理だと思います。納得していただけません。

僕の事など信用しなくて構いません。自分で納得していただく、手引きをしますので、じっくりお読みになって下さいね。丁寧に進むため長文になります。

長いですが、それだけここは重要だという事なのです。

このページの目次

●TTL調光を使っているが、白飛びを防ぐなどの調光補正にF値・ISOなどを動かしている人への説明
●マニュアル発光を使っているが、白飛びを防ぐなどの補正にF値・ISOなどを動かしている人への説明
●なぜこのような誤った都市伝説が、出来てしまったかの歴史


TTL調光を使っている人へ

●まず、F・SS・ISOの3つについて、カメラの中で何が行われているのか、しっかり勉強して来て下さい。ネット・本にたくさん情報があります。

いかがですか?
どれだけ詳しく勉強しても、F・SS・ISOを動かしても理論的にTTL調光の調光補正は出来ませんよね。全く機能として無関係ですよね。同じカメラの中にあるだけで、まったく別の機能ですよね?

●Fを動かすと光を取り入れる窓の大きさが変わります。青い自然光量は窓の大きさが変わるため変化します。しかし、TTL調光で発光量を決める機能とは全く無関係でしょ?
●SSを動かすと光を取り入れる窓のカーテンを開ける時間が変わります。青い自然光量が、窓から入る時間が変わるため変化します。しかし、フラッシュは1/1000以下という速度で発光します。SSには全く無関係ですよね?
●ISOは、素子に届く光の量には全く関与しません。その光の電気信号をどう増幅するか?が変わるのです。TTL調光で発光量を決める機能とは全く無関係でしょ?

ここには僕の意見・信用など関係ありません。カメラという機械がどう作られているかの部分です。カメラという機械が製造されてから、ずっとそうやって作られています。世界中のカメラが同じです。

ここはカメラという機械の基本です。僕が説明する余地などありません。僕が説明すると、僕の信用度の問題になります。じっくり自分で納得がいくまで勉強して来て下さい。

TTL調光を使っている人へ(2)

●次にF・SS・ISOとTTL調光の調光補正の関連についてネットや本で探して下さい。

いかがですか?
何もなかったでしょ?本にもネットにも何も存在すらしていなかったでしょ?
無関係だからです。無関係の物は説明しようもありません。

TTL調光という素晴らしい機能が開発された時から、今に至るまで、そして将来も、100%無関係なのです。
カメラという機械は、そのように設計されていないのです。

TTL調光を使っている人へ(3)

●次に、カメラには、必ず調光補正機能がついています。そして、調光補正機能とTTLの調光補正の関連についてネットや本で探して下さい。

いかがですか?
山のように説明がありましたよね(^O^)すべての情報が同じですよね?TTL調光は調光補正機能で調光補正をすると書いてありますよね。

なぜならば、TTL調光という機能が開発された時から、調光補正をするために調光補正機能が設計され、作られ、今もカメラにあるからです。世界中のカメラで世界中のカメラマンが、そうやっています。
TTL調光の調光補正をする機能だから調光補正機能とそのままの名前で呼んでいるのです。

僕の事など信用する必要はありません。ニコンをキャノンをソニーをオリンパスを、、、カメラメーカーを信用して下さい。

TTL調光を使っている人へ(4)

TTL調光で、発光量を変更して、白飛びに限らず露出オーバー・アンダーを作るのは、調光補正機能でやるのです。どのようなローキーな表現もハイキーな表現も調光補正機能で可能です。補正幅が足りないなどありません。なぜなら、カメラメーカーが余裕をもって作っっているからです、必要ならもっと幅を持って作るからです。カメラメーカーが想定出来ない程の撮影ってあなたどんな撮影するつもりなのぉぉ〜〜

それを、F・SS・ISOでやろうとするのは、不可能なのです。理論的に無理です。カメラの設計上出来ません。世界中のすべてのカメラで無理なのです。全世界のカメラマンが誰もやっていません。陸上でフラッシュ撮影している人では話にもならないレベルの常識です。

TTL調光を使っている人へ(5)

あったぞ!!!F・SS・ISOで露出が変わるという説明してあったぞ!!!というあなた。
よく読み直して下さい。その情報はTTL調光での情報ではありません。
フラッシュ無しで自然光のみでの撮影、または、フラッシュをフル発光などマニュアル発光させている情報です。この場合カメラに入る光は定量です。光の量が一定です。当然、F・SS・ISOを動かせば写真の露出は、激変します。当たり前です。

『TTL調光の場合』という前提条件が違うのです。全く違う話です。

TTL調光を使っている人へ(6)

自分で検証してみましょう。簡単に今すぐ出来ます。

内蔵フラッシュがあるカメラは、カメラのみでOKです。内蔵フラッシュがないカメラはハウジングに入れて水中フラッシュをつけて下さい。被写体は何でもいいです。距離も適当に50cm位にして下さい。F5.6・SS1/250・ISO100位でいいです。夜室内でOKです。照明は暗い方がわかりやすいです。

●TTL調光でまず一枚撮ります。調光補正機能を使って+1.+2.+3・・・と最高の数字まで順番に撮って下さい。写真はどんどん露出オーバーになります。最後は真っ白になるはずです。逆に-1・-2・-3と最低の数字まで順番に撮って下さい。写真はどんどん露出アンダーになります。最後は、とても暗くなります。

見事に、真っ黒から真っ白まで意のままに変える事が出来ます。ローキーもハイキーもあなたの意のままに操れます。

TTL調光を使っている人へ(7)

検証その2 条件は同じ

●TTL調光でまず一枚撮ります。自由にF・SS・ISOを変えて撮って下さい。白飛びは軽減されたり、ひどくなったりしますが、調光補正のように規則的に大きく露出は変えられませんよね?露出を自由に操る事など出来ませんよね?ローキーもハイキーも全く作れませんよね?

TTL調光を使っている人へ(8)

おい!!!検証その2でも白飛びは直っているじゃないか!!!というあなた。

SSを変更しても白飛びはほとんど直りませんね。
F・ISOを変えると白飛びは明らかに軽減されます。
ここで、第一章・調光補正の下の方の良く起きる条件を読んで下さい。
●絞りを開けている場合
●SSを遅くしている場合
●ISO感度を上げている場合
との記述があります。

つまりあなたは、発光量を変えて調光補正をしたのではありません。白飛びしやすい条件での撮影を諦めただけです。最初設定したF・ISOでの撮影を放棄して、絵コンテを放棄して、ただただ、白飛びしにくい条件の撮影に逃げ込んだだけです。

これは断じて調光補正などではありません。ただ、F・ISOを変えて絵コンテを変更して自分の撮りたい写真をあきらめただけです。

これを世界中のどこでも調光を補正したとは言いません。
100%完全に完膚なきまでに徹底的に理論的に間違いです。こんなことは写真の基本です!!!

TTL調光を使っている人へ(9)

どうですかねぇ・・・どうにか納得していただけましたかねぇ・・・いや、ねぇ、きつい言葉も使いました。ごめんなさいね。でもこれだけは絶対納得していただきたいのです。ここで間違えると、ローキーやハイキーの写真など永遠に撮れなくなっちゃうんです。このHPを先に読み進んでもらっても役に立たないんです・・・

でも納得した皆さんでさえ、一つの疑問が残っていると思います。
何故、そう教えられたのだろう?
何故あの凄いガイドさんが間違えたんだろう?
やっぱりこんな僕よりあのガイドさんを信用すべきじゃないんだろうか?

これには、悲しい水中写真の歴史が関係しています。これは最後の項目に書きます。


マニュアル発光を使っている人へ

マニュアル発光の白飛びを直すなどの露出の補正・調整をするためには以下の2つの方法があります。
●フラッシュ発光量を手で変える。
●Fを絞る、ISO感度を変える。フラッシュは定量。
両方とも理論的に正しい方法です。露出アンダーもオーバーも作れます。ハイキー・ローキーも操れます。白飛びも完全に治せます。

●SSを変える。フラッシュは定量。
これは、理論的に正しいです。しかし、水中マクロ撮影はフラッシュ撮影です。同調速度の限界があり、定常光比率が小さいため、写真の露出を変える幅が極端に狭く実用的ではありません。理論としては可能だけど実用的ではありません。

ここで迷っている人はいないと思います。皆さんが日頃やっている手法です。いつもきちんと白飛びは補正されていると思います。露出も変える事が出来ていると思います。

マニュアル発光を使っている人へ(2)

どちらの方法も理論的には正しいため、どの方法がより良い方法なのか?が問題になります。
当然良い方法とは、デメリットの少ない方法となります。

マニュアル発光を使っている人へ(2)

水中で実際に行う事が多い、「白飛びを直す」、つまり露出をアンダーにする方法で検証してみましょう。

 対処方法 変化 デメリット
フラッシュ発光量
を減らす
七色のフラッシュ光
だけが減る
前景のフラッシュ光だけが減り白飛びは直る。
前景の青い自然光と七色のフラッシュ光の比率が変わり、青い自然光比率が上がる。影響は少ない。

後景は変化なし
フラッシュ発光量固定
F値を絞る
七色のフラッシュ光
と青い自然光の
両方共減る
被写界深度が変わる。
前景は両方の光が減り白飛びは直る。青い自然光と七色のフラッシュ光の比率は変わらない。

後景も暗くなる。
フラッシュ発光量固定
SSを速くする
青い自然光
だけが減る
前景の青い自然光量が減る。青い自然光比率が下がる。
フラッシュによる白飛びは補正されない。

同調速度の場合、それ以上速く出来ないので補正が出来ない。

後景も暗くなる。
フラッシュ発光量固定
ISO感度を下げる
光は変化なし 写真に必要な光量が多くなる。光の比率は変わらない
前景も後景も、相対的にアンダーになる。白飛びは直る。

基準感度で撮影している場合下げる事が出来ないため補正出来ない。
ISO感度本来の使い方ができない。

マニュアル発光を使っている人へ(3)

SS・ISOは、理論上正しいですが、現実的に無理です。
SS同調速度・ISO基準感度が通常の撮影のデフォルト値です。通常の撮影のデフォルト値の時に補正出来ないのであれば使い物になりませんよね。

●SSを速くすると青い自然光量は減らせますが、フラッシュ光は変わりません。フラッシュメインの撮影では無理です。フラッシュを使わない定常光撮影の時にやってくださいね。
●ISOを下げると白飛びは効果的に直ります。しかしISO感度には、定常光比率を変える役目があります。白飛び防止などの仕事をさせてはいけません。他の仕事ができなくなります。
●F値を絞ると白飛びは効果的に直ります。しかし、被写界深度が変化してしまいます。
F値は主役でスターです。それを白飛びごときのために変えるのですが?舞台の上の主役に、照明係をさせるのですか?絵コンテ完全崩壊ですけど・・・。

マニュアル発光を使っている人へ(4)

上記を読んでいただいて、良い方法はどれでしょうか?
僕にはフラッシュ発光量を変える以外の方法でデメリットとの取引が成立するとは思えません。皆さんはどう思いますか?

フラッシュマニュアル発光の方はフラッシュ発光量を手で変える事を強くお勧めします。


歴史

水中マクロ写真には、都市伝説があります。TTL調光の調光補正で、Fを絞る、ISO感度を下げる、という対処もその一つです。そしてなぜそのような都市伝説が生まれ今も流布されているか?それは、不自由で不合理な撮影を強いられてきたフィルム時代の負の遺産です。

歴史(2)

フィルム時代・・・
●TTL調光は不安定でした。
●その不安定な結果は現像する数日後までカメラマンには分かりません。
●フラッシュのマニュアル発光は、オンとオフのみでした。良いフラッシュでフル・1/2発光・オフでした。
●AFは使い物になりませんでした。

歴史(3)

その為、多くの人は、僕も、マニュアルフォーカスで、フラッシュはいつもフル発光。フラッシュ位置は固定。距離によって絞り値を変化させて適正露出を得るという方法で撮影していました。撮影距離でF値が決まってしまうのです。
●SSを動かして青抜きと黒抜きは出来ました。
●被写界深度の浅いボケは、撮れませんでした。被写界深度は距離によって固定でした。
●図鑑写真を撮る事だけしか出来ませんでした。綺麗な図鑑写真を撮るだけでも至難の業だったため、それを競っていました。

もちろん、その頃の陸上写真では、そんな馬鹿げた事はしていません。水中の撮影機材が遅れていたためしょうがなく我慢してそのような撮影をしていました。
今でも水中撮影機材はとても遅れています。フラッシュも有線接続しか出来ません、FP発光も出来ません。陸上では内蔵フラッシュがないカメラでも外部フラッシュでTTL調光は当然出来ます。水中フラッシュだけです、そんな事さえ出来ないのは・・・

歴史(4)

そしてフィルム時代、水中ではそれが正しい方法だと、教えられてしまった人が沢山います。しょうがなく我慢して理不尽な方法で撮影しているのだと思わず、正しい方法だと教えられてしまった人が沢山いるのです。
その人たちは水中撮影はそうするものであると今でも信じているのです。

歴史(5)

フィルム時代もTTL調光での撮影は可能ではありました。失敗してお金の無駄になる事が多かったですが可能でした。僕も被写界深度が浅い写真を撮る時は、TTL調光を使って撮影していました。

僕は、
●露出がデータで確実な距離によって絞り値を変化させて適正露出を得る図鑑写真
●失敗だらけだけど、被写界深度など撮影方法が変えられるTTL調光での写真
この2つを併用していました。

そしてその頃から調光補正は使っていました。そうです、フィルム時代からTTL調光は、調光補正機能を使うのが当たり前だったのですよ〜〜。しかし、その頃は、教えてもらっただけで細かい理論など何一つわかっていませんでしたけどね〜(^^ゞ

しかし、フィルム時代、TTL調光での撮影をした事が無い人も沢山いました。

歴史(6)

そして、不幸な事に、そしてその時代は当たり前だったのですが、
水中では、距離によって絞り値を変化させて適正露出を得る方法が正しい当たり前の方法だと教えられ、しかもTTL調光での撮影を全く経験した事が無い人が、大勢いるのです。

陸上でのフラッシュ撮影の経験も無く、陸上での撮影理論を学ぶ機会がなく、カメラの取扱説明書さえ理解できず、水中写真を撮っていた人です。その人たちの一部は、今現在もその教えが正しいと信じているのです。今でもF値を動かして適正露出を得る という話は、フィルム時代の名残です。

陸上の自然光撮影など定量光撮影ではF値を動かして適正露出を得るのは正しい方法です。マクロ写真でなければ被写界深度の影響が少なく、F値を動かして適正露出を得るのは、通常よくやられる方法です。その話も交じってしまっています。

●今、マニュアル発光を使っている人で、細かく発光量が変えられるフラッシュを持っていても、昔習った方法を守り続けているのです。
●TTL調光を使っていても、なぜか、そのままF値で調光補正するという所だけ、昔習った方法を守り続けているのです。完全に、理論的に、間違いですが・・・。

そしてその人たちは、白飛びもどうにかこうにか間違えた方法で処理しているのです。デメリットの多い方法で絵コンテを変えて対処しているのです。さらにその人たちは手法が間違っていても熟練の人です。とてもきれいな写真を撮ってしまうのです。僕ごときよりずっと写真がうまかったりするのです。


そうして都市伝説は消えず、今も、なお彷徨っているのです。

代表的な都市伝説

●TTL調光もF値で補正する説
●マニュアル発光をF値で補正する説
●TTL調光は間違う説
●マニュアル発光が絶対正しい説
●AFは使えない、絶対何があってもマニュアルフォーカス命説
●水中撮影は特殊だ説


彷徨う都市伝説・・・退治してやる!!!(^O^)

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