第四章・ブレ

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定常光撮影における詳細

第四章・ブレに
●SSが遅くなると、ブレは、長くなります。
●SSが速くなると、ブレは、短くなります。
と、書きましたが、正しくは
●SSが遅くなると、ブレは、長く&薄くなります。
●SSが速くなると、ブレは、短く&濃くなります。
です。

もし今、この定常光撮影におけるブレの色の濃い・薄いを知らない人は、このままここを読まず立ち去って下さい。ここを読まず第四章・ブレ(2)へ進んで下さい。一生知らないままの方が良いです。無駄な知識はかえって混乱します。

詳しい人のための混乱防止ページ

このページは詳しい人のための混乱防止ページです。
陸上での定常光撮影の経験が豊富で、すでに定常光撮影におけるブレの濃さについて知っている人のためのページです。
その人たちは、第四章・ブレ(2)の、フラッシュ撮影における定常光のブレの濃い・薄いに、少し戸惑うかもしれません。

●定常光撮影のブレの色の濃い・薄いという知識は、陸上の自然光撮影でも、あまり話題になりません。たぶん多くのカメラマンが知らないか意識しないと思います。ブレの長さの方が重要だからです。
●第四章・ブレ(2)に、フラッシュ撮影における定常光のブレの濃い・薄いという話が出てきます。こちらは理解していただく必要があります。

この2つは、両方ブレの濃い・薄い話で似ていますが、異なります。 説明してみましょう。

定常光撮影の濃いブレ・薄いブレ

定常光撮影での、濃いブレ・薄いブレが出来る理論です。

SSを遅くする場合、定常光撮影ですので適正露出を得るために(同じ総光量を確保するために)F値を絞る、または、ISO感度を下げる事が必要になります。
●SSを遅く&F値を絞る場合、同じ時間で比較するとF値を絞っているためレンズから入る光量は少なくなります。従って、同じ長さにブレを切り取ると光量が少なく、ブレは薄くなります。
●SSを遅く&ISO感度を下げる場合、同じ時間で比較するとF値が変わりませんからレンズから入る光量は同じです。しかし、ISO感度を下げて写真を作るのに必要な光量を多くくしていますので、同じ長さにブレを切り取ると相対的な光量が少なく(総光量に対しての割合が小さく)、ブレは薄くなります。

SSを速くする場合、定常光撮影ですので適正露出を得るために(同じ総光量を確保するために)F値を開ける、または、ISO感度を上げる事が必要になります。
●SSを速く&F値を開ける場合、同じ時間で比較するとF値を開けているためレンズから入る光量は多くなります。従って、同じ長さにブレを切り取ると光量が多く、ブレは濃くなります。
●SSを速く&ISO感度を上げる場合、同じ時間で比較するとF値が変わりませんからレンズから入る光量は同じです。しかし、ISO感度を上げて写真を作るのに必要な光量を少なくしていますので、同じ長さにブレを切り取ると相対的な光量が多く(総光量に対しての割合が大きく)、ブレは濃くなります。


ゴムのようにビヨォォ〜〜ンと伸びるものを想像して下さい。伸ばす前は分厚いですが、ビョ〜ンと引っ張って伸ばすと、薄くなるでしょ???ブレも同じなのです。長く引き延ばすと薄くなり、短くすると濃くなるのです。

濃くなるというと否定的な感じがしますが、濃く短いブレとは、エッジのはっきりとしたシャープなブレの少ない事なので定常光撮影においては良い事です。

第四章・ブレ(2)のフラッシュ撮影の濃いブレ・薄いブレ

フラッシュ撮影です。定常光量が変化しても、フラッシュ光量が変化し適正露出を保ちます。定常光量は変化したままです。

定常光が多く、フラッシュ光が少ない場合、定常光比率が高い場合、
●フラッシュ光のブレは、薄くなりますが、元から見えないので薄くなってさらに見えなくなります。
●定常光のブレは、光が多いので濃くなります。はっきりと見える濃いブレになります。

定常光が少なく、フラッシュ光が多い場合、定常光比率が低い場合、
●フラッシュ光のブレは、濃くなりますが、元から見えないので、影響はありません。
●定常光のブレは、光が少ないので薄くなります。ぼんやりと見えにくい薄いブレになります。


こちらはゴムを伸ばすのではなく、ただ、量を増やしているだけですね。

この場合、ブレが同じ長さで濃く目立つ事ですので、濃い事は良くないです。出来るだけ薄い方がブレは目立ちません。

まぁ・・・

定常光撮影のブレの濃さについて知っている様なレベルの人は、これを読み比べてもらえば差が明確にわかると思います。この2つは似ているようで、違うものです。切り分けて、進んで下さいね。

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