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 開業時に用意された車輌は四両。片運転台式の100型と、両運転台式の200型。両形式とも二両ずつ製造され、実運用は最大三両・予備一両という形で運転されました。
 但し末期になると保守用部品が足りなくなり、実際には二両しか稼働していなかったようです。
 正面から見た車輌の写真です。昭和30年代〜40年代初期の設計とは思えない斬新かつ優美なデザインで、どことなくユーモラスな顔つき。見方によってはJR西日本の221系にも似てる?

 手前に写っているのは特徴ある台車の一部。コンクリート桁の上部に設置された鉄レールを、フラットな鉄車輪(フランジなし)が三方から挟み込む形で駆動していました。
 側面から見ると航空機の機体製造技術を活かして作られた造作が垣間見えます(川崎航空機の技術)。ジュラルミンのようなアルミ材と、リベット打ちで形成された車体は、まさに航空機のよう。側窓も大きく、空中を飛ぶような車窓が十分楽しめたことでしょう。
 車内はボックスタイプのクロスシートが並びます。当時の近郊輸送スタイルとしては常識的な座席配置ですが、注目すべきは連続して配置された蛍光灯とカバー、そしてファンデリア(埋め込み形扇風機)。まさに当時の最高級の仕上げが施されています。カーテンも横引き式で、姫路市の「気合い」が見て取れます。
 車体側面に付いていたサボ(行き先案内板)は、とてもシンプルな仕上がり。しかし単一の運転系統で急行運転ももないのに、サボを差す必要があったのかな・・・
 運転台の機器類。航空機の技術を元に作られたという触れ込みからは意外なほどオーソドックスな運転台周り。「航空機と鉄道技術の融合」という触れ込みでしたが、運転操作に関しては堅実にまとめ、一般的な鉄道に準拠しています。
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