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赤岳の方を振り返れば、
三叉峰では赤岳の陰になって見ることができなかった
権現岳が、
赤岳の右後方、先程のギボシの左に見えている。
また、権現岳の手前、権現岳とギボシを結ぶ稜線の下方には旭岳も見えている。その権現岳から旭岳を結ぶ稜線を見ると、
間にある長い鉄梯子を思い出す。
また、権現岳、ギボシの後方に見えている南アルプスは、
三叉峰においては
北岳、
間ノ岳より左の峰は見えなかったのだが、
今は間ノ岳より左の西農鳥岳、
農鳥岳、
高嶺、
鳳凰三山 地蔵岳まで見える様になっている。
本当に気持ちの浮き立つ景色である。 |
この奥ノ院では、イワヒバリを見ることができた。
小生の存在に全く臆すること無く、数匹が楽しそうに岩から岩へと、しきりに歩き回っている。
中の 1羽は、雪解け水の水溜まりで水浴びをしているなど、春を感じさせる光景である。
11時17分、三叉峰方面へと戻る。 |
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一旦、奥ノ院からグッと下り、無名峰との間の鞍部へと進む。
前方を見れば、無名峰、三叉峰、そして
富士山が見えており、
気分良く岩場を進む。
杣添尾根の分岐を 11時30分に通過し、そのまま
赤岳方面へと進んで、
今度は石尊峰を目指す。
こちら側は雪の無い岩場が続く。岩場を通過後、鉄梯子を下り、雪の斜面を斜めに登って、小さな高みを巻いて進めば、
やがて石尊峰の頂上であった。時刻は 11時38分。
ここには 『 大権現 』 と彫られた石碑が置かれている。 |
ここからは
赤岳が目の前に大きい。
こうなると、このまま赤岳まで進みたくなるが、その急角度の稜線を見ると、やはり怯んでしまう。
往復しなければならないことも億劫に思え、ここは体力も考え、無理せずに戻ることにする。
周囲の展望を楽しんだ後、11時56分に下山開始。
奥ノ院方面を見れば、西側の岩場がよく見える。東側の雪の斜面に比べ、その荒々しさに驚かされる。 |
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杣添尾根分岐まで戻り、尾根を下る。
高度感ある尾根道下りはなかなか楽しい。
気温が高くなってきているにも拘わらず、雪はそれ程緩んではおらず、踏み抜くこと無く下り続けることができる。
雪の斜面を下りながら、何度も足を止めて周囲の写真を撮りまくる。
この素晴らしい光景、素晴らしい天候に感謝である。 |
ありがたいことに、懸念していた踏み抜きも無く樹林帯を下ることができ、
東屋のある場所には 13時37分に戻り着く。
東屋の前にある池の畔で 5分程休憩した後、辿ってきた道を戻る。
アイゼンを履いたまま樹林帯を進み、今朝ほどの登山口には 13時59分に戻り着く。
ここでアイゼンを外し、車道を戻る。そして、駐車場所には 14時9分に戻り着いたのだった。 |
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本日は、念願であった残雪期の杣添尾根を登ることができ、
しかも好天に恵まれて素晴らしい景色を堪能でき、本当に楽しい 1日であった。
朝方は天候にヤキモキさせられただけに、素晴らしい展望に対する喜びは一入であった。
いつもこのような日に登れたら幸せなのだが・・・。
写真は東屋を過ぎてから振り返った横岳方面。 |