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穂高連峰の左には先程登ってくる途中で見えた乗鞍岳が大きく、
さらにその左に鉢盛山を挟んで御嶽が見える。
いずれも距離があって小さくしか見えないのが残念であるが、この大展望に文句を言っては申し訳ない。
御嶽の左には中央アルプスが靄の上に浮かんでいる。先日、空木岳、
南駒ヶ岳に登ったばかりなので一際 興味が湧くが、
残念ながらこちらも小さすぎる。 |
中央アルプスのさらに左には、
先程見えた蓼科山、
北横岳、縞枯山といった北八ヶ岳が再び盛り上がりを見せている。
さらに左には天狗岳、そして南八ヶ岳が続いており、
その中ではやはり赤岳が目立っているが、
面白いのはその北八ヶ岳、南八ヶ岳の後方に南アルプスの主峰たちが重なるようにして姿を現していることである。
中でも仙丈ヶ岳が大きい。
丁度、縞枯山と天狗岳の間が低くなっているため、その姿がよく見えると言う具合である。それに比べて、
甲斐駒ヶ岳、
北岳はその頂上部分を辛うじて見せているという程度である。
八ヶ岳の左には
鳳凰三山 観音岳も見ることができる。 |  |
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そしてさらに左に目を向けると、やはり目立つのは富士山である。
左の写真では小さくて分かりにくいが、手前に右から瑞牆山、
金峰山、
朝日岳、国師ヶ岳といった奥秩父の主峰を並べ、
それらの山を監督しているかの如く後方に存在感ある姿を見せている。
山頂も雪で大分白くなってきており、またこちらから見る富士山は左右対称に見えて美しい。
奥秩父の山々はさらに左に甲武信岳、
雲取山と繋がっているが、
さすがに小さくて分かりにくい。
それでもこの展望には大満足である。 |
時計と反対回りに展望を楽しんでいくと、
やはり浅間山 (釜山) で目が止まる。
あまりに近すぎて、カメラに収まり切らないくらい目の前に大きく、本当に圧倒される。
ここからは火口の縁がほんの少し見え、噴気が上がっているのが確認できる。今は 火山活動が落ち着いているようだが、一度 火山活動が活発化したら、
あの大きな火口から相当なエネルギーが放出される訳で、こうしたタイミングで見ることができたことを感謝したい。
また、写真で分かるように、火口から右へと延びる道のようなものが見えるが、あれは登山道というよりは観測のために、
ブルドーザなどが切り開いた道ではないかと思うがどうであろう。 |  |
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浅間山の左には
四阿山が大きい。
四阿山の左斜面が一寸だけ盛り上がっているが、あれは恐らく根子岳であろう。
その根子岳の後方に見える黒い山は妙高山、
そしてその後方の白い山は火打山であろう。
火打山の左に見えるなかなか形の良い三角形は焼山。となると、その左の白い山は金山と
雨飾山ということになろう。
その雨飾山の左に見える黒いドーム型の山は黒姫山と思われる。
そして、黒姫山の左に見えるフジツボのような形をした山は高妻山であろう。
高妻山の左には戸隠山も見える。
知っている山が多く見え、これほど嬉しいことはない。 |
頂上の展望を楽しんだら、下山することにする。
さすがに風が冷たく、吹きさらしの頂上に長居はできない。10時5分下山開始。
10時14分、浅間山との分岐に到着。
丁度 浅間山から下山してきた若者2人が休んでいたので、言葉を交わす。
火口の縁まで行ってきたとか。さらに、そこから最高点を目指そうとしたが、途中で 硫黄ガスが濃くなり引き返してきたとのこと。
また、上を見上げると、浅間山火口に向かって登っている人達が数名見える。
立ち入り禁止の札などまるで効力無し。
こうなると、このまま下山してしまうことが大変損をするような気分にさせられる。ここで 空白の時間が生じたのであった。
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