前掛山( 前掛山:2,524m ) 2010.11.06 登山



【PHOTO & 記録 前掛山_黒斑山 6】


空白の時間を経て、11時2分に浅間山と前掛山との分岐を出発。 草木のない斜面を下る。この時間、人がドンドン登ってくる。
下方には湯ノ平が広がり、第一外輪山が野球場の外野フェンスのようにその周りを囲んでいるのが見える。空気は澄んでおり、大変気持ちが良い。
順調に下り、Jバンドへの分岐には 11時28分に到着。
ここで道を右に鋭角に曲がり、暫くは樹林の中を進む。周囲はシャクナゲ、シラビソ、カラマツなどが見られ、 よく踏まれた足下にはカラマツの葉が敷き詰められている。
すぐに、前方に 第一外輪山の岩峰が姿を見せ始める。

右手には先程までその頂上に居た前掛山が饅頭型の姿を見せてくれている。
やがて、周囲の木々は背の低いカラマツのみに変わり、湯ノ平全体が見渡せるようになる。前方には、これから登る第一外輪山の岩峰が迫る。
この辺はまさしく火口原という感じで、足下には噴火で飛んできたのでは と思われる岩塊を見ることができる。
振り向けば、黒斑山方面もよく見えるが、こちらは斜面に緑が多く、 今 目の前にしている岩峰群とは雰囲気が明らかに違う。

前掛山の方を見やれば、ここから前掛山までほとんど草木がなく荒涼とした感じで、如何にも火山という感じである。
また、前掛山の斜面にはお馴染みの縦の襞が入っており、その思った以上に大きい姿にさらに凄みを加えている。
そして、その斜面には、先程前掛山に登る際に通った登山道が左上方へと延びているのが見える。こう見ると、結構 急登だったことがよく分かる。
その登山道の行き着く先、斜面の左縁には浅間山の一部が姿を見せており、 そこからうっすらと煙が上がっている。

先程 浅間山と前掛山との分岐にて言葉を交わした若者 2人が憩っていた三ッ石を過ぎ、 第一外輪山への登りとなる。
見上げれば、隣の黒々とした岩峰に比べ、これから登る岩峰はムラサキに近い色をしている。
そのムラサキ色をした岩峰の岩が周囲に転がっている草付きの斜面を登る。周囲にはシャクナゲなども見ることができる。道は急であるが、明瞭。 岩にはペンキ印も付けられている。
やがて、草付きの斜面は岩屑の斜面の登りと変わり、岸壁の中を縫うように高度を上げていく。
振り返れば、前掛山が相変わらず大きく、また その右斜面の縁には剣ヶ峰、牙山が少し顔を出している。

11時54分、Jバンドも終了、火口壁に登り着く。
ここで数分休み、仙人岳の方へと向かう。この辺には鋸岳があったはずと思ったが、進む先に見える岩峰をそれと思い、 そのまま火口壁を西へと進んでしまったのだった。
これは大失敗。鋸岳は進む方角とは反対側の高みなのだが、この時点ではまだ気づいていなかった。 尤も、手元の地図 (日地出版 浅間山 1997年版) では鋸山の記述はないが・・・。
所謂 虎の尾と呼ばれる尾根を進むが、そのまま尾根通しではなく、北側の斜面に道は付けられている。実は尾根通しの道もあるようで、 途中で気づいて岩場を進むことにした。
振り返れば、前掛山と浅間山が重なり合った姿が美しい。

やがて、当初、鋸岳と勘違いしていた高みに到着。 そこには何もなく、十字が刻まれている岩があるだけであった。
振り返れば、Jバンドの到達点の向こう側にある高みに人が憩っている。そこでようやくあの高みこそが鋸岳であると気づいた次第。 しかし、もう後の祭り。確認不足であり、少々悔しい。

前を向けば、如何にも火口跡といった感じの荒々しい斜面をもった高みが見える。仙人岳である。
稜線はそこから一旦下がり、白ゾレと呼ばれる白い斜面を経て、蛇骨岳へと続いている。 岩稜帯はそこまでで、その後は樹林が優勢となった稜線が続いている。



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