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あまりの絶景に、時間を忘れて写真を撮りまくっていると、やがて数人の登山者が下ってきた。
最後に下ってきた単独の方に話を聞くと、ここからはアイゼンは不要とのこと。
アイゼンを外し、大きな岩の横を通り抜けて、高度を上げていく。
途中、高嶺の右後方に
甲斐駒ヶ岳の姿を認めたものの、
観音岳からの甲斐駒ヶ岳の姿を楽しみにしているので、
あまり見ないようにして先に進む。
岩の間を登っていくと、
仙丈ヶ岳、
白根三山は無論のこと、
荒川中岳、荒川東岳 (悪沢岳) も先程よりよく見えるようになったが、
上河内岳の方は少し隠れ気味になり始めている。
また、振り向けば、大崖頭山、富士山も見えている。 |
高みに登り着くと、
薬師岳、そして観音岳が見通せるようになり、テンションがグッと上がる。
一旦下っていくと薬師岳小屋。
小屋前の標柱は雪に大方が埋まっており、薬師までの字しか見えない。
小屋では管理人さんが整備をしておられた。
小屋前から雪の斜面を登り、さらには砂地を登って行くと、
やがて先の方にパイプで組まれた四角錐が見えてきた。 | |
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薬師岳の標柱前には 11時45分に到着。
白砂の台地、白き岩群、そして北岳が目の前に迫力ある姿を見せており、
本当に素晴らしい。
長き道のりを登ってきた甲斐があるというものである。
時間的には 6時間以上の時間を要した訳だが、残雪の上を歩くことが楽しかったからであろうか、
感覚的にはそれ程の時間を要した気がしないのである。
なお、頂上は思ったとおり風が強い。
写真を撮ろうとすると、身体が振られる程である。
これから向かう観音岳への稜線歩きが心配である。 |
そしてこちらは、これから目指す
観音岳。
見える限りでは、稜線上の雪も少ないようである。
なお、写真 左にはアサヨ峰も写っている。 | |
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アサヨ峰の左には仙丈ヶ岳が大きく、
さらには仙丈ヶ岳から南に下る仙塩尾根の後方には中央アルプスが見える。
写真では、一番右が空木岳。
その左に赤梛岳、そして南駒ヶ岳が続き、
さらに南駒ヶ岳の左には仙涯嶺、越百山が続いている。
なお、写真に見える仙塩尾根の一番右端のピークは、恐らく大仙丈ヶ岳であろう。
また、仙塩尾根の手前には、北岳から北へと派生する小太郎尾根が見え、
その尾根上にある黒いピークが小太郎山である。 |
そして、
こちらは八ヶ岳。
風が強く、撮影するのに苦労する。
一番高いピークが主峰 赤岳。その左に見える 二番目に高いピークが阿弥陀岳である。
しかし、赤岳と阿弥陀岳との間が、以外と空いているのが面白い。赤岳から阿弥陀岳まで 1時間ほどの距離しかないのに、
かなり離れて見える。
また、この赤岳と阿弥陀岳を結ぶ稜線手前には、
権現岳なども見えるはずだが、
よく分からない。
赤岳の真下に見える山は、三ツ頭であろうか。 | |
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11時50分に薬師岳を後にして、観音岳へと向かう。
ここは急ぐ必要もないので、周囲の景色を楽しみながら進む。
何と言っても、左側に見える北岳の姿が圧巻であるが、
その右に見えている仙丈ヶ岳の懐深い姿もなかなかのものである。
ここから見える仙丈ヶ岳は、左に大仙丈ヶ岳、右に小仙丈ヶ岳を従え、女王の名に相応しい気品を漂わせている。
また、振り返れば富士山も見え、気分爽快である。
なお、心配した風だが、強く吹いてはいたものの、バランスを崩されるほどではない。 |