|
登り着いた所から暫くは写真のような歩き易い道が続く。
やがて、道は大崖頭山の左下を、ほぼまっすぐに、そして緩やかに登っていくようになる。
なかなか広い道なので少々驚かされるが、歩いているのは尾根に隠れて日が当たらず、しかも下草がほとんど無い道で、あまり気分の良い道ではない。
大雨などで土が削られるのであろう、木の根が剥き出しになっている所が多く見られる。 |
そして、この道はかなり長い。
景色の変化もなく、ほぼ一直線に黙々と登っていくしかない。緩やかな登りがずっと続く。
道がイヤになるほど一直線に続く中、やがて足下に残雪が頻繁に現れるようになる。
しかし、凍っている訳ではないので歩行に支障はない。
また、長い道を考慮してであろうか、途中 唐突にベンチが現れて 少々ビックリさせられる。
長かった道も樹林が狭まった所に入りこむようになるとようやく終わりとなるが、
一方足下の雪は多くなってくる。 | |
|
これまでの傾斜が緩やかな道から、少し傾斜が急な道に変わると、やがて小さな台地状の場所に登り着く。
そこには、この山域でお馴染みの鉄パイプを重ね合わせた四角錐の標示板が置かれていた。 杖立峠に到着である。時刻は 7時41分。
杖立峠から道は右の方へと曲がりながら下っていく。
傾斜が緩やかになると、樹林帯の中の残雪の道が続くようになる。 |
この道も小さなアップダウンはあるものの、
ほぼ一直線の道が続く。
ただ、道は雪に覆われており、しかも雪が斜面の形状に合わせて斜めになっている所を横切っていくため、少しバランスをとるのに苦労する。
また、ところどころで足を踏み抜くので要注意である。
右上の斜面を見上げれば、斜面の先に稜線が見え、
シラビソなどの間から青空が覗いている。 | |
|
雪の斜面を斜めに横切っていくことや、時々残雪を踏み抜くことに嫌気が差し始めた頃、
樹林越しに北岳、
間ノ岳が見えた。
途端に元気が出るから不思議なものである。
やがて雪は平らな状態に変わって若干歩きやすくなったのだが、
先程の緩やかな斜面と同様、こちらも長い。 |
ようやく道が登りに変わるとホッとする。
この辺は雪が良く踏まれているので、踏み抜くことなく登って行くことができるのがありがたい。
そして、樹林を抜け出し登り着いたのは、写真のような少し明るい広場のような場所で、ここには雪はほとんど無い。
なお、傍らに金属製の標識が置かれていたのだが、錆びていて何が書かれているのか分からない。時刻は 8時19分。
登り始めてから 3時間近く経っているので、ここで小休止。
景色を見ながら食事としたいところだが、
白根三山の方は目の前の木々が邪魔をして良く見通すことが出来ない。
しかし、荒川東岳 (悪沢岳)、
上河内岳は見ることができる。
10分休憩の後、出発。再び樹林帯に入り緩やかな残雪の道を登っていく。 | |