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シラビソの樹林帯を進む。
足下には残雪が多いが、良く踏まれているので歩き易い。
やがて、周囲の木々はシラビソから、まだ細い幹のダケカンバへと変わる。ダケカンバには葉が出ていないので、周囲はかなり明るくなる。
やがて、道の方は石がゴロゴロした広い溝状の道を登るようになり、
日当たりが良いためか、足下の雪は疎らになる。 |
やがて、大きく開けた日当たりの良い場所に飛び出すことになる。
ここからは白根三山をスッキリと見通すことができ、
休憩するのならこの場所であったと後悔する。
ここにも四角錐状に組み上げられたパイプの標示板が置かれていたが、
場所の名前は分からない。
しかし、少し進むと、木に南御室小屋からのメッセージ (食事準備のため、当所の通過が午後 2時半を以降でしたらご連絡下さい 云々) が括り付けられており、
そこに火事場跡と書かれていたので、この場所の名を知る。
帰宅後調べたら、ここは昭和36年に山火事があった場所とのことであった。
周囲の木々が細いのもこれで頷ける。 | |
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ここからの展望は素晴らしい。
まずは白根三山が大迫力で迫る。
夜叉~峠から見た白根三山とほぼ構図が同じだが (こちらの方が少し北寄りから眺めることになる)、
こちらの標高が上がったため、白根三山手前の山が見えなくなり、その分 迫力が増しているという感じである。
やはり、まず目が行くのが北岳。
夜叉神峠では北岳より少し低いだけであったボーコン沢ノ頭が、
ここでは完全に北岳の前に腰を低くしている。 |
こちらは間ノ岳。
北岳から左に下った稜線が再び盛り上がった所が中白根山 (写真の右縁の高み。
3,055m)。
この中白根山から間ノ岳の頂上まで 3,000m超の稜線が続く。
なお、余談であるが、北岳と中白根山を結ぶ稜線を拡大してみると、
北岳山荘がしっかり写っていたのであった。 | |
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そしてこちらが西農鳥岳、農鳥岳。
間ノ岳から左に下る斜面は、
2,800mまで下がり、そこから再び西農鳥岳の 3,051mへと盛り上がっている。
そして、西農鳥岳から農鳥岳 (3,025.9m) までは、3,000m前後の稜線が続いている。
なお、間ノ岳と西農鳥岳を繋いでいる稜線の鞍部には農鳥小屋があるのだが、
さすがに写真を拡大しても見つけることはできなかった。
勝手な想像だが、2階建ての北岳山荘と違って農鳥小屋は平屋なので、雪に覆われてしまって見えないのかもしれない。 |
こちらは笊ヶ岳方面。
写真左に双耳峰のように見える山があるが、その右側の高みが笊ヶ岳のようである。
笊ヶ岳も双耳峰ではあるものの、左側に見える高みは対を為す小笊ではなくて、どうやら布引山のようである。
なお、右の方に見える白き山は上河内岳である。 | |