鎌倉散策 (常楽寺・六国見山・明月院・朱垂木やぐら群) ( 六国見山:147.1m ) 2017.4.25 登山



【PHOTO & 記録 鎌倉散策 1】

3月29日に 塔ノ岳、鍋割山に登った後、暫く山に行けない状態に陥ってしまう。
理由は我が家をリフォームするため、その期間中は別の家に仮住まいせねばならず、その引越準備が思いの外 大変だったからである。
小さな家とは言え、30年以上住んでいるためにかなりの引越荷物となるとともに、捨てねばならないものも相当量あり、 その整理に追われる日々が 2週間近く続いたのである。
一時は引越に間に合わないのではないかと思うほど焦ってしまったものの、幸いにも何とか 4月中旬に無事に引越を済ませることができたのであったが、 今度は引っ越し先での荷物整理に追われ、気が付けばもう 4月も下旬に入ろうとしている。

一方で、天気予報を見ると、この先 天候はやや不順であり、 ゴールデンウィークまでに 1度は山に行っておきたいところではあるものの、そのチャンスはかなり少なそうである。
そんな中、この時期 恒例となっている 『 鎌倉を歩く 』 という催しが今年も開催されることになり、 立場上、少ないチャンスの 1つとなった 25日 (天気予報は晴れ) を泣く泣くその下見に当てざるを得なくなってしまったのである。

この鎌倉散策の本番は 5月の下旬なので、まだまだ時間的に余裕があるのだが、 その当初の企画が 北鎌倉駅から六国見山 (ろっこくけんざん) に登り、 下山時に明月院に立ち寄るというものであったため、それでは距離、時間とも過去 3回の鎌倉散策 第1回第2回第3回 と比較してかなり短いため、 急遽見直しをせねばならなくなってしまったからである。
これは小生が引越準備に忙しくてこの企画に参加できなかったことが一番の原因で、その罪滅ぼしに今回下見に出かけ、 六国見山を中心にその前後の行程を膨らませるつもりである。
まあ、引越疲れもあって体調が今一つの状態であるから、今は鎌倉近辺の低山を歩くのが丁度良いのかもしれない。

4月25日(火)、瀬谷駅 9時6分発の急行に乗り横浜駅に向かう。 横浜駅からは東海道線に乗り、大船駅にて下車をする。
当初の企画では北鎌倉駅出発であったのだが、その企画を膨らませるべく、出発地を変えて大船駅側からアプローチすることにしたという次第である。
まずは東口の交通広場へと向かい、5番乗り場から 9時54分発の鎌倉湖畔循環バスに乗る。
下車するのは常楽寺で、わずか 4つ目の停留所であり、歩くことも十分に可能な距離ではあるのだが、本番の頃は暑さが増しているであろうし、 またメンバーの年齢構成も考え、ここはバスを利用することにしたものである。
常楽寺バス停には 9時59分に到着、まずは常楽寺へと向かう。


少し車道を戻り、 右手に 『 粟船山 (ぞくせんざん) 常楽寺 』 と彫られた石柱が見えてきたところで右に曲がって参道に入る。
時刻は 10時丁度。

両側を民家に囲まれた参道の先には萱葺きの山門が見えている。
参道を進み山門に向かう。
なかなか趣のある山門であるが、工事のためなのか、参道にトラックが 2台駐まっているのがやや興ざめである。

その山門は柵にて通れないようになっていたため、脇のくぐり戸から境内に入る。

すぐに正面、樹林の間に仏殿が見えてくるが、その手前にある銀杏の大木に目を奪われる。
大銀杏自体は昭和13年に倒れてしまったとのことで、今はその幹部分だけが残っているだけであるが (それでもかなり高さがある)、 その幹を守るかのように周囲をひこばえ (樹木の切り株や根元から生えてくる若芽) が取り囲んでいて、 なかなかのものなのである。

右手に本堂、庫裡を見て、その大銀杏の横を進んで仏殿に向かう。
仏殿には本尊の阿弥陀如来像、その左右に観音菩薩像、勢至菩薩像が安置されているのだが、肝心のご本尊は修理中とのことで離席している。

また、仏殿の裏手に回ると、 そこにはこの寺の開基である北条泰時 (鎌倉幕府第三代執権)、中興の開基とされる龍淵和尚、 そして建長寺十三世 大応国師の墓が並んでいる。

写真は北条泰時の墓。
泰時は鎌倉幕府 北条家の中興の祖とされ、御成敗式目も制定している。

仏殿の東側にある小さな庭園を見れば、ほぼこれで見学は終わりであるが、 実は裏の山には木曽義仲の長男である義隆の墓もあるそうである。
しかし、それは今回割愛して再び参道を通って先程の車道に戻る。
時刻は 10時9分。

今度は車道を左に進んでいくと、やがて県道21号線との交差点 (常楽寺交差点) に至るので、 そのまま県道を横切って真っ直ぐ進む。

やや狭い道を暫く進んでいくと、丁字路にぶつかるのでそこを左に曲がり住宅街の中を緩やかに右にカーブしていく。
途中、いくつか左右に分かれる道が現れるが、とにかく道なりに進み続けると、やがて道が左にカーブし始めるところに次の目的地である多聞院と熊野神社が見えてくる。
また、カーブしている道路の先には隧道が見えている。

大船町内会館の横を進み、多聞院の境内に入る。時刻は 10時15分。
多聞院の入口手前、道の右手には数基の庚申塔や石仏が並んでいる。

この多聞院は隣にある熊野神社の別当寺 (神仏習合が許されていた江戸時代以前に神社を管理するために置かれた寺院) であったとのことで、 こちらも常楽寺と同様こぢんまりとしており、あまり観光の対象となってはいないようなので静かである。

奥の方には墓地もあり、またやぐらもあるようであるが、 多聞院の予備知識は全く無かったので、あまり長居せずにすぐに隣にある熊野神社へと向かう。

写真は多聞院の本堂。

石造りの 2基の鳥居を潜り、階段を昇る。
こちらも静かで、登り着いた先には本殿の他、金比羅社、そして神楽殿が設置されている。

本殿の後方は山になっていて、これから向かう大船切通はその山の上にあるようである。
本殿の右にある金比羅社の後方にはうっすらと踏み跡があり、そこを登れば切通に至ることもできそうであったが、ここは自重する。



鎌倉散策 (常楽寺・六国見山・明月院・朱垂木やぐら群) データ
上記登山のデータ 登山日:2017.4.25 天候 : 快晴 単独行 日帰り
登山路:常楽寺−多聞院・熊野神社−大船切通−高野台−六国見山展望台− 稚児の墓−六国見山三角点−明月院−鎌倉アルプス登山口−勝上献展望台−十王岩−朱垂木やぐら群−建長寺回春院奥平場−回春院・西御門分岐− 鎌倉市雪ノ下二丁目−二十五坊跡−鶴岡八幡宮−鎌倉駅
交通往路:瀬谷−瀬谷駅−(相鉄線)−横浜駅−(横須賀線)−大船駅−(鎌倉湖畔循環バス)−常楽寺バス停 (徒歩・電車・バスにて)
交通復路:鎌倉駅−(横須賀線)−横浜駅−(相鉄線)−瀬谷駅−瀬谷

鎌倉 1、  鎌倉 2、   鎌倉 3、  鎌倉 4、   鎌倉 5、  鎌倉 6、   鎌倉 7、  鎌倉 8  もご覧下さい。



百名山以外の山のページに戻る   ホームページに戻る