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そして南には北岳。
逆光気味でやや黒みがかって見える。
手前の小太郎山まで下りてくる小太郎尾根は太く力強い。
頂上から右へは中白峰沢ノ頭へと続く尾根が長く延び、
北岳に安定感を加えている。
そして、その尾根の後方には、北岳の鋭角とは対照的な
間ノ岳の鈍角がどっしりと構えている。
間ノ岳から右へ流れる稜線の先にある小突起は三峰岳。三峰岳の右後方に見えるズングリした山は
悪沢岳だとすると、
その右は荒川中岳か ? そして、その右手前は塩見岳であろう。
本日の快晴が嬉しくあるとともに、
先日の白根三山を思うと、かなり悔しい。 |
北岳の左には、
富士山を背後に従えた
鳳凰三山が見える。
尤も、ここでも鳳凰三山のうち、見えるのはオベリスクが良く目立つ地蔵岳と、
その右後方の観音岳の 2山であるが・・・。
確かに地蔵岳、観音岳の 2山も魅力的ではあるが、
むしろ、観音岳の手前に見える赤抜沢ノ頭を挟んで、
地蔵岳とほぼシンメトリーをなしている高嶺が なかなかの魅力を振りまいている。 |  |
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西に目をやれば、
木曽駒ヶ岳を中心とした中央アルプスが見えている。
甲斐駒ヶ岳と
木曽駒ヶ岳の間に位置する伊那市の人たちは、甲斐駒ヶ岳を東駒ヶ岳と呼んでいるそうである。
実際、20年前に甲斐駒ヶ岳に登った時は、頂上の標識にもそのように書かれており、
悪意ある者が東の字を削っていた。
そうなると、木曽駒ヶ岳が当然 西駒ヶ岳と言いたいところだが、
伊那市からは木曽駒ヶ岳を見ることはできず、西駒ヶ岳は伊那市から望める
将棊頭山を指すのだそうである。
そして、中央アルプスの右には、
御嶽も見える。 |
北西の方向には、
鋸岳が見える。
やはり、かなり険しいルートが第一高点まで続いている。
そして、鋸岳の左後方には、うっすらではあるが
乗鞍岳の大きく裾を広げた姿が見える。
乗鞍岳の右手には鉢盛山の盛り上がりの後、
焼岳、
笠ヶ岳、
そして穂高連峰、
槍ヶ岳
へと続く山並みが見える。 |  |
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北北東に目をやれば、八ヶ岳が一つの島のように独立して浮かんでいる。
その大きく広がった裾は本当に美しい。
間に富士見高原や小淵沢、富士見の町並みを挟み、こちら岸には白く光る雁ヶ原を有する
日向山、
そして鞍掛山、
大岩山などが見える。 |
頂上をぐるりと周り、展望を楽しんだ後は、
岩に腰を下ろして握り飯を食す。
眼下には摩利支天がよく見える。
摩利支天に登るには、先程の駒津峰への分岐を下り、途中から分かれて、灌木の間に見える岩の道を登っていくようだ。
摩利支天自体は魅力的に見えるが、先程も述べたように、摩利支天への分岐までかなり下って行かねばならず、摩利支天を往復した後、
またそこを登り返してくるのはちょっとしんどい。
やはり摩利支天登頂は諦めることにする。 |  |