聖岳 赤石岳 ( 縦走中の最高峰は 赤石岳:3,120.1m ) 2013.8.14-16 登山



【PHOTO & 記録 聖岳 赤石岳 8】

高みの回り込みを終えると、目の前に百間平の台地状の広がりが現れ、思わず声を上げる。
そして、その広がりの向こうには、羽を広げているような、ドッシリとした赤石岳の姿が見える。 完全に逆光状態であるのが本当に残念である。

百間平と言っても完全に平らではなく、いくつかの高みがある。 先程はそのうちの 1つを巻くように進んできたが、それぞれの高みはハイマツの絨毯に覆われ美しい。
進んできた方向を振り返れば、先程はよく見えた奥茶臼山、 前茶臼山も、今は高みに隠れて頂上部分が見えているだけである。

百間平の標識が立つ場所には 5時45分に到着。
南には聖岳がよく見える。 太陽の位置が高くなってきたからなのであろうか、その山肌は先程よりも色濃くなってきている。

また、荒川三山の方を振り返れば、こちらも先程のような朦朧とした感じよりもかなりハッキリと見え始めている。 荒川三山のうち、荒川東岳 (悪沢岳) のみが 赤石岳の斜面に隠れつつある。
3分程周囲の景色を楽しんだ後、赤石岳へと向かう。

まずは馬ノ背へと向かう。
登山道の左右には植生保護のためなのであろう、柵が作られている。
馬ノ背の左には荒川前岳、荒川中岳が見えるが、荒川東岳 (悪沢岳) の方は 馬ノ背に隠れてしまっている。
また、荒川前岳の左後方には、先程同様 塩見岳がズングリとした姿を見せている。

赤石岳の方は相変わらず逆光状態。 そのため暗く見えることから、その大きさと相まって威圧感を感じさせる。
馬ノ背に取り付き、ハイマツの斜面を登っていく。

高度を上げて振り返れば、百間平の広がりが一望でき、 まさにそこがテーブル状になっていることがよく分かる。
百間平の後方には昨日登った山々も見え、なかなか素晴らしい光景であるが、日の光の当たり具合が良すぎて、全体が今ひとつしっくりこない。

しかし、さらに高度を上げていくと、日の当たり具合も良くなり、全体が落ち着いた感じになる。
百間平の後方の山々もコントラストがハッキリとし始め、 よく目を凝らせば聖岳と兎岳の鞍部後方には、 光岳も見える (写真)
また、百間平に写る影は、恐らく赤石岳のものであろう。

ハイマツ帯を抜けると、砂礫の狭い尾根道が続く。ほぼ平らな状態で、まさに馬ノ背である。
目の前には赤石岳が迫る。 そして、その山腹を左から右へと斜めに上がっていく登山道がよく見える。
道の方は再びハイマツ帯となり、赤石岳大斜面下のコルへと下っていく。

6時21分、その赤石岳大斜面下のコルを通過。大きな岩がゴロゴロした斜面を、 トラバースして斜めに登っていく。

この道は傾斜も緩やかで、思ったよりも楽な登りであるのがありがたい。
足下もしっかりしている。大きな岩が積み重なっている斜面に、このような道を作られた方々の努力に敬意を表したい。

斜面を登りながら右手を見れば、聖岳、 兎岳、小兎岳、中盛丸山、そして百間平がよく見える。
本日は快晴。赤石岳の頂上を踏むのはこれで 3回目となるが、 今までで一番コンディションが良い。
一昨年、山頂はガスに囲まれており、ブロッケン現象を楽しんだのが精々であった。今回は本当に楽しみである。

こちらは、中盛丸山から大沢岳へと続く稜線。
その手前には百間平が広がっている。
聖岳赤石岳という 3,000m峰の間に連なる、 これら 2,800m前後の山々は、先の 2つの山が百名山として脚光を浴びる中、 あまり世間的には知られていないと思うが、どうしてどうして、なかなか素晴らしい。
今回、予定を変更してこちらのコースにして本当に良かったと思う。

但し、日頃 身体を鍛えていないため、今まではそれなりに何とかなった体力だが、 今回、その不足を露呈してしまった山行でもあった。
歳をとるに連れ、体力は落ちるもの。その落ち方を最小限に止める努力の必要性を認識した山行であった。 おっと、まだ登山中、総括は気が早い。

大斜面のトラバースを終え、6時40分に標柱のある場所に登り着く。
標柱には、『 赤石避難小屋まで 30分 』 と書かれている。避難小屋から頂上まではすぐなので、もう少しである。
しかし、その前に急斜面の登りが待ち受けている。

ここからも聖岳、 兎岳がよく見える。
聖岳の右後方には光岳が少し姿を見せている。 また、その光岳から右に連なる山で、 兎岳の左に見えている小さな三角形の山は池口岳である。
こちらから見る池口岳は双耳峰には見えない。



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