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平らな道が続いていたが、少し登りになる。
登り着くと、右下がガレた場所となり、見上げれば、樹林の向こうに山が見える。
見えているのは恐らく小聖岳方面と思われるが、肝心の聖岳
(右側) はガスの中で その頂上は見えない。
本日はこれでも良いが、明日はぜひとも晴れて欲しいものである。
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そしてすぐに吊橋が現れる。
先程の聖沢吊橋よりも不安定。さらに構造的にはワイヤーロープ数本の上に横木が付けられており、その上に通り道となる板が付けられている。
横木の方は大分 年季が入っているようで、重みで折れはしないかと心配になる。左右のロープを掴みながら慎重に渡る。
吊橋を渡った所で再び山が見える。今度は東聖岳方面。
その右に見えるはずの奥聖岳はやはりガスの中である。
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道はやがてガレ場の下を横切ることになる。
左上を見上げれば、涸れた沢の様になっていて、そこに大きな石が累々と積み上がっている。地震などでバランスが崩れれば、
それらの大岩が転がり落ちてくるようで怖い。
写真はそのガレ場を通り過ぎ、少し高度を上げてから振り返ったもの。かなり上の方までガレ場が続いているのが分かる。
この場所から東を見れば、
谷間の向こうに笊ヶ岳の姿がうっすらと見える。
さらに少し登るとお花畑が現れる。ただ、この時期ではほとんど花は終わっている。小さな紫色の花を有する植物が残っているが、
アキチョウジ であろうか。
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道は登りとなり、斜面をジグザグに登っていく。
途中、またまた樹林越しに山が見えた。
前聖岳 (左) と
奥聖岳である。ようやくガスが流れたようであるが、
その後方に雲が多いのが気になるところである。なお、一番右は東聖岳。
周囲には屹立する大岩が目立つようになり、その下を登っていく。中には窟のようなものも見える。
この辺にも桟橋が多いが、下部の方に見られた鉄製のものではなく、木で作られたものが多い。
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やがて道の傍らに現れた標識に、『 聖平小屋まで 80分 』 とある。
時刻は 11時50分なので、単純に計算すれば、聖平小屋到着は 13時過ぎということになる。
そしてさらに先へと進むと、右手に岩場が見え、そこに何やら石版が建てられている。
石版は遭難碑であったが、ここの展望は抜群。
岩に立って下方を見下ろせば、遙か下方に谷側の流れ、そしてそこに流れ落ちる滝が白い筋となって見える。恐らくここが岩頭滝見台であろう。
あまりの展望の良さに暫し休憩することとする。ここは紅葉の時期であればさぞかし美しいであろうと想像される。
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15分程休憩し、12時8分に展望台を出発する。
道は下りに入り、やがてせせらぎを渡ることになる。
その後は、沢沿いの道を進む。何度も沢を渡り返して進んでいくのだが、道の方はほぼ平らとなり、足が進む。
途中、左手を見下ろすと、沢の流れとともに破壊された橋が見える。台風等で壊れたものと思われるが、鉄製の橋がひん曲がるとは げに恐ろしき自然の力。
なお、現在の橋はもう少し下流に架けられている。 |
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シラビソの林を進む。道は平らで歩き易い。
やがて写真のような場所を通過。山の方はガスっているが、縞ガレの木々、苔むした岩などとの組み合わせが、
なかなか良い雰囲気を醸し出している。
橋桁に 『 ← 聖平小屋 』 と書かれた橋を渡り、トリカブトの群生地を抜けて、再び橋を渡っていくと、
先の方の草地に赤いテントが見えてきた。
小屋までもっと時間がかかると思っていたので、最初違法テントかと思った程であるが、聖平小屋の一角に到着である。時刻は 12時46分。
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テント場を抜けて、聖平小屋へと進む。小屋到着は 12時48分。
早速、宿泊の受け付けを済ませる。
受付終了後は 500mlのビールを購入し、小屋前で休憩する。
なお、玄関先ではフルーツポンチが無料で振る舞われており、
これが聖平小屋の名物と知ったが、小生は食せず。この時の心境は 500mlのビールが無性に飲みたかったのだった。
夕食は 16時半。かなり時間を持て余すことになるが、小屋の周りをブラブラしたり、横になってウツラウツしながら時を過ごす。
消灯は 20時。 |
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