福岡県福岡市の「石村萬盛堂」のマシュマロで黄身餡を包んだ博多銘菓「鶴乃子(つるのこ)」
今回は,福岡県福岡市の「石村萬盛堂」の,博多銘菓「鶴乃子」をご紹介します。
「石村萬盛堂」では,江戸時代くらいにポルトガルから伝来した「フィオス・デ・オヴォス」(卵の糸の意)をもとに鶏卵素麺(けいらんそうめん)を製造しています。
「鶏卵素麺」は,氷砂糖を沸騰させて作った蜜の中に卵黄を細く流し入れて素麺状に固め切り揃えたお菓子です。
ちなみに,「鶏卵素麺」は,下記の石川県金沢の「長生殿」,新潟県長岡市の「越乃雪」と名を連ねて日本三大銘菓と呼ばれているようです。
「鶴乃子」は,石村萬盛堂の創業者が,「鶏卵素麺」が卵の黄身のみを原料とするので卵の白身が余ってしまうため,この余った白身をマシュマロにして中に黄身餡を入れて作ったお菓子とのことです。
これは,2014(平成26)年12月13日東京銀座の「ブール ミッシュ銀座本店」のフランス・ボルドー地方の伝統的なお菓子である「(銀座の)カヌレ」でご紹介しました「カヌレ」の創製の経緯と逆のパターンです。
ちなみに,「マシュマロ」は,卵の白身を泡立てたメレンゲにシロップを加え,ゼリーで固めて粉をまぶしたお菓子です。
「鶴乃子」は,とても柔らかいフワフワの白いマシュマロで,存在感のある甘さの黄身餡を包んだまろやかな美味しいお菓子です。
「鶴乃子」は,4個入り360円だと思います。
購入した場所は,2015(平成27)年7月20日石川県金沢市の「森八本店」の,日本三大銘菓の1つと数えられ,三百数十年間変わらぬ製法で作られている,阿波徳島の和三盆糖と北陸のもち米からなる製粉,山形産の本紅からなる落雁(らくがん・茶菓子)「長生殿(ちょうせいでん)」と,2015(平成27)年9月3日熊本県熊本市にある「お菓子の香梅」の,みずみずしい小豆餡(粒餡)でよく伸びる求肥餅(ぎゅうひもち)を包んだ,熊本を代表する銘菓「誉(ほまれ)の陣太鼓(じんだいこ)」でご紹介しました銀座三越デパート(電話番号03-3562-1111)の地下2階の全国銘菓コーナーです。
製造者は,「石村萬盛堂」(電話番号092-291-1592)です。
なお,「黄身餡」に関しては,2015(平成27)年5月18日岩手県の三陸海岸に面した大船渡市にある「さいとう製菓」の,黄身餡(きみあん)をカステラとホワイトチョコレートでコーテイングした三陸銘菓「かもめの玉子」でご紹介しています。
また「メレンゲ」に関しては,2015(平成27)年4月22日山形県中山町の「コションドール」のヘーゼルナッツと卵白(メレンゲ)とコーヒーを原料とした「カフェ・ロッシェ」と,2014(平成26)年12月15日兵庫県神戸市の元町駅近くの「パテイスリー モンプリュ」のオレンジの風味が効いている「ヴァランシア」(メレンゲ菓子)と,2014(平成26)年8月9日富山県を代表する富山市の銘菓「月世界(つきせかい)」(メレンゲ)でご紹介しています。