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Feb.

新・おくの細道

元禄2年弥生(1689. 5/16)に松尾芭蕉翁は弟子の曾良を伴い、江戸・深川から奥の細道の旅に出立しました

平成21年(2009)同日に東京を出発、季節を翁たちに合わせて延べ30日の取材、秋を迎える結びの地の岐阜県大垣市までの、全50景の7回シリーズです
   2010年第14回個展にて特集展示した作品です

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第二回 黒羽 〜 仙台

 
   9 黒羽   10 殺生石

   11 遊行柳

    12 白石


13 黒塚

14 飯坂温泉

15 岩沼 16 仙台

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月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。

で、松尾芭蕉の「奥の細道」は始まる。全編を流し読めば一時間もあれば結びの地の大垣まで読み進むことが出来るだろう。

翁は弟子の曾良と共に松島、象潟(きさがた)などの景勝の地や、古歌に詠われた歌枕の地、そして何よりも好きな義経を偲ぶ古跡に足を運ぶ。

道中に点在する同人や弟子の世話を受けつヽ約150日、2400qの旅行記には50句の俳句のほか和歌などを織り交ぜての紀行文である。

出発は 元禄2年弥生27日、陽暦で1689年5月16日に江戸を出発する
この日に合せて2009年深川・芭蕉庵跡をスタートする、時代は移り旧道も定かではなかろうけれど、「奥の細道」本を片手に足跡を辿って周った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9 (大田原・黒羽) 参禅道場を訪れる

大雄寺(だいおうじ)
★ 雲厳寺の仏頂和尚山居跡にて

(きつつき)も庵(いほ)はやぶらず夏木立

 

 

 

 

 

 

 

 

10 殺生石は温泉の出ずる山陰にあり

石の毒気はいまだほろびず、蜂・蝶のたぐひ、
真砂の色の見えぬほどかさなり死す

★ 那須温泉・鹿の湯

温泉神社下のかけ流し温泉場
小川は硫黄で白濁する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  11 (遊行柳) 田一枚植て立去る柳かな
 

西行も訪ね、芭蕉も木陰に休んで一句
しかしその後の圃場整備事業などをへて
いまは田の中にポツンと・・・

★ 栃木県那須町芦野

 

 

 

 

 

 

 

12 (白河) 白川の関にかヽりて旅心定 りぬ

 

★ 芦野から旧陸羽街道を北へ境明神、旗宿の二つの
白河関書跡をめぐる
往時の関跡は二か所推定されていて


これは旗宿の白河関跡、境明神からは東南方向約5q

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  13 (黒塚) 二本松より右にきれて、黒 塚の岩屋一見し、

阿武隈川の川原に盛られた土まんじゅうが退治
された鬼女を埋めた塚という、傍らの観世寺には鬼女の
住居とされる岩屋がある

 

★ 福島県二本松市安達が原

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

14 (福島) 温泉あれば、湯に入て宿を かるに、

悲恋物語が伝わる文字摺石(もじずりいし)を見てから、
医王寺へ行き義経ゆかりの佐藤兄弟とその妻たちの
悲しくも健気な古話に思いを馳せ、その夜は飯坂温泉に泊る

★ 福島・飯坂温泉 鯖湖の湯(共同温泉)

芭蕉翁達はその夜は土間にムシロを敷いた寝所で
ノミ、シラミにたかられた上に、表は雷雨
その上持病まで起きて眠れなかった…と、不機嫌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  15 (岩沼) 桜より松は二木を三月越し

歌枕の地を尋ねる

ひょろりと伸びた二本の松を見て芭蕉翁は
め覚る心地はすれ、と喜んでいる
むかし能因法師が見ることが出来なかったものを
…という下り

★ 宮城県岩沼市 武隈の松

 

 

 

 

 

 

 

16 仙台に入る。あやめふく日 なり

 名取川を渡って芭蕉翁達は仙台へ入った
知己の世話になり4、5日の逗留の間に思いの地を
訪ね歩いた、しかし、ここ伊達様の居城へは
登ることは無かったろう

巡る季節を同じく訪ねた小生は
城址から低い雨上がりの梅雨空を仰いでいた


★ 
仙台市 青葉城跡

 

 

 

 

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